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電源大切。(STAX SRS-3100で実験)

そういえば最近、オーディオ機器の電源実験をやっていなかったな、と。
なので今号は久しぶりにオタクモード全開です。
(他人に言わせると、普段のネタも相当にオタクってるようですけどね)

*STAXのSRS-3100というエントリーシステム。

SRS-3100っていう商品は、SR-L300(イヤースピーカー)とSRM-252S(専用ドライバー)がパッケージされた、STAXのエントリーシステム。コレさえ買ってしまえばアナタも立派なSTAX沼の住人!という超絶にCPの高い入門機でした。

しかし残念ながら生産完了してしまったのです。SR-L300はまだ現行機種なので、SRM-252Sが終わってしまったというワケですな。

手乗りサイズのドライバーなのに、結構立派な駆動力。
はやく後継機種がリリースされるよう願っております。

SRM-252SはACアダプターによって給電され動きます。駆動に必要な電源はDC12Vですね。

付属のACアダプターです。


あ、そういえばワタシはこんなのを持ってた!と、急に思い出しまして。

ifi AudioのiPOWER ELITE。
高級ACアダプターだと思っていただければ。

よし!久しぶりに電源実験だ!給電機器を変えることによって、SRM-252Sの音色がどんな風に変化するかな?



*実験前に安全確認が大切。

SRM-252SはDC12Vを受けて動きますが、念のため極性を確認します。

センターマイナスですな。


で、ifiは。

おっと、センタープラス!
純正のACアダプターとは極性が逆ですな!

しかし安心してください、iPOWER ELITEには極性を反転させるアダプターが付属しております。

手に持っている白いヤツが極性変換アダプター。


念の為、テスターを使って電圧を確認します。テスターの棒の色に注目ね。

変換アダプターを付けていない状態。
センタープラスです。
アダプターを装着してみました。
確かにセンターマイナスになっております。

コレで準備は整いました。



*一応、純正のACアダプターも確認します。

え???

17.66Vですと?あらあら、随分とハイボルテージな!

ココでもう一度確認します。
・純正アダプター:17.66V / 500mAの出力。
・iPOWER ELITE  :12.42V / 4Aの出力。

iPOWERの方が電圧は低いけど圧倒的に電流量が多い。これはDCへの変換方式が違うのですな。信頼するエンジニアさんに訊いてみたところ『純正はトランス式でしょう。無負荷状態だと電圧高くなるから』と。ふむふむ。



*さてさて、比較試聴開始です!

自宅のメインオーディオシステムに組み込む前に、まずは卓上で実験!

macからデジタルシグナルを出力。
ifiのちっこいDACで受けて、
アナログシグナルをSRM-252Sへ。

で、イキナリ結論。

純正ACアダプターの方が元気が良い。Ozzyなどハードロックはバリっと鳴って気持ち良いです。

iPOWER ELITEでの給電は音が上品。ギターアンプで例えるとわかりやすいかな?ゲインを下げてマスターボリュームを上げた感じ。純正アダプターと比較しても音量は変わらないのだけれど、とてもクリーンな音色です。微細な音のニュアンスまで良くわかる。万能で上質・優等生な音になりました。

もともとこのiPOWER ELITEはローノイズを売りにしていますからね、けっこう如実に音が変化しました。ワタシ、Ozzyがリファレンス音源だと公言しておりますが、やっぱりそれ以外もイロイロ聴くので。うむ、メインシステムではしばらくiPOWERを使ってみるかな。

自宅のリスニング環境です。
以前も書きましたが、自宅ではスピーカーを使っていません。
Phasemationのヘッドフォンアンプは、
ゼンハイザーのHD-800S用です。
自宅のメインシステムでは、このDACを使っています。
MOONの280D。

こういう実験は楽しいですな!周辺機器(アクセサリー類)は適切に使うと幸せ度が向上することがあります。はい『適切』に使うとね。

ワタシはインシュレーターみたいなアクセサリーをほとんど使用しないのですが、ケーブル類はそれなりにイロイロと嗜んでおります。そりゃ当たり前ですわね、ウチの会社はBJ ELECTRIC社製品の総販売元ですから(汗)。

今号はオーディオの周辺機器に関する投稿になっちゃったので、事項でケーブルについてチョイと書いてみます。



*オーディオにおけるケーブルのお話。(オマケ)

よくお客様から『なんか良いケーブルない?』って訊かれます。お答えする前にワタシは以下3点を逆質問します。

①何を望んでケーブル類を購入するのか?またはケーブル交換でどのような効果を得たいのか?現状で何か不満があるのか。

②現在お使いになっているオーディオ機器は何か?どこの部位にどのようなケーブルとアクセサリーを使用しているか?

③貴方はどんな音楽を聴いているのですか?

そのうえで適切と思われる解をお客様にお伝えするのですが、前提としてワタシには下記のようなベーシック思考があります。今号のオマケとして書いてしまいますね。

持論-1
『ケーブル類はコネクター』だと考えております。いわば機器同士を接続してシグナル伝送させるアイテム。なので『ケーブル類は固有の特徴(音色)を持っていない方が好ましい。なぜなら接続する機器の個性そのものを理解すべきだから。ケーブルが音に加色することを望まない』と。

持論-2
ケーブル交換に関しては『とにかく上流』から始めましょう!微弱な電気を扱う箇所から手をつけましょう!とご提案しています。デジタルでいえば、ソースからDACにシグナルをおくるUSBケーブルを。アナログだと、ターンテーブルとフォノイコライザー(または昇圧トランス)を結線するケーブルを。

持論-3
そしてシグナルケーブルをイジる前に、まずは電源環境を綺麗に整えましょう。機械がイキイキと(ドーピング的なことではなく)ストレスなく働ける環境をつくって、そのうえでシグナルケーブルに着目しましょうね、と。

いきなり最終段のスピーカーケーブルから交換したって良いのですよ。全然間違いではありません。しかし経験上感じるのは、下流から手をつけてしまうと、その後に上流で起こった変化に翻弄されてオーディオ迷子になりがちということ。いつまでも目的地が定まらずにウロウロしてしまう方に多く会いました。



*今週のまとめ。

オーディオもバイクもカメラも同じ。趣味のお買い物については『信頼できるガイド』がそばに居てくれた方が圧倒的に失敗が少ない。だからこういう小さな実験って『趣味を仕事にする側』としてはヤリ続けなければなりません。実にくだらねーってことでも、案外あとから知恵袋なネタになります。

景気がよろしくないからこそ、ワタシは自ら楽しいことをやって遊んでやる!本当はみんな、楽しく生きていきたいんだもの。自らが『バカ全開』をお示しすることで、みなさまの御心が少しでもホッコリというかガックリするというか、そんな波動を送らせて頂けましたら幸いでございます。

ではまた来週に。
20230.5.31(あーもう5月が終わってしまうのね・・)





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