我は我の道を行くのだ ~inバリ島~
バリ島で滞在しているのはチャングー(Canggu)という観光地。
デンパサールのングラ・ライ国際空港からは車で1時間ほど走ったところ。
折角なので到着三日目は午前中に作業をし、午後からは散策に出かけた。
目的地は、海。
サンセットビーチらしいこの浜が一番行きやすいかと思い、何はともあれまずは歩いて向かった。
そしてすぐさま、それが誤りだったことを悟った。
暑い……。
炎天下、突き刺してくる太陽光線が暑い。暑いを通り越して痛い。
帽子とサングラスは装備しているがそれ以上に暑い。
30分ほどで音を上げて喫茶店に避難した。
気力回復、再出発したのだが、やっぱり暑いもんは暑い。
そしてやはり車とバイクが多いくせに、反比例して道路事情がよろしくない。狭い上に歩行者のことを考慮していないので結構危ない。
当然バンバン追い抜かされるのだが、その際何度もクラクションを鳴らされる。
(なんでや!ちゃんと端っこ寄ってるやろ!)
と泣きそうになるが、ここでのクラクションに日本のような怒号の意味は少なく、単なる注意喚起や知り合いへの挨拶のようなものだとすぐにも分かった。
更にその中でもタクシーが多く、車でもバイクでも「乗らないのか?」というアクションが込められている。
勿論彼らは客引きで言うのだが、半分くらい「お前大丈夫?乗れば?こんな暑いのに…」という気遣いも含まれているっぽい。せんきゅーばいばいーというリアクションをすればスッと去って行く。(悠長に停まってるのも危ないし)
バリの人たちはなんだか人懐っこい。
道端ですれ違うとき、何も用はなくとも目が合えば大抵ニコリと微笑んでくれる。気候の穏やかさが住む人の気性にも大いに影響を及ぼすのだろう。
こちらもただニコリとほほえみ返すだけで、なんだか心がほぐれる。
リゾート地らしい騒がしさがあるのに、ほんの少し脇道に入った途端、喧騒は驚くほど遠くなる。
ひっそりとした細道に誘われフラフラ迷い込んだ異邦人にも、皆親切だ。すぐ声をかけられた。”Can I help you?“
てれまかしーと返してまた歩き出す。
こうした脇道があったり、面白そうな店があったり、やはり歩きでないと分からない良さがある。辛いのも確かだが、それでも自分は自分の足で歩くのだ。だって嫌いじゃないから。
ヘロヘロになりながら、更に30分以上歩いただろうか。ようやく海が見えてきた!
たどり着いた海岸はとても波が高かった。
これが今日だけのものなのかは分からなかったが、遊泳禁止になるほどの荒れっぷりで、サーフィンでも落ちたら波に揉まれて溺れてしまうのではないだろうか。
表現が不穏だが、ちょっと津波を思い出して怖くなる。
バリ島での4月の日没は18時過ぎ。
有名とあって、それまでどこにいたのか続々と人が集まってくる。
雲があって完全な日没とはいかなかったが、なかなか良いものが見れたと思う。
帰りは流石にバイクタクシーを頼み、おとなしく帰った。
途中、どローカルな店で魚のから揚げを食べたが、新鮮な為か揚げ具合が良い為か、なかなかにいける味。実はナマズだったと知り驚く。
結局一万歩程度しか歩いていないのに、ホテルにたどり着いた時は結構な疲労で日付が変わる前に早々ダウンしてしまった。
我が道を行きたいならば、やはり相応の体力をつけねばな。
明日、日焼けで泣かないと良いのだが…。
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