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ミッション・インポッシブルシリーズ 感想まとめ

ようやっと映画館でシリーズ最新作を観ることが出来た。
上映回数は随分と減り吹替上映ももうなかったが、7月下旬に公開して未だ多くの観客を動員できる流石の最新作である。

最新作『デッドレコニング PART ONE』は期待を裏切らず、今回も手に汗握る良きハラハラ心臓もたないヨ映画であった。特に後半、暴走するオリエント急行でのアクションはシリーズ一作目をすこし彷彿とさせるところもあり(今回の凄まじさは比ぶべくもないけれど)長年のファンも嬉しいところだろう。
Part1、つまり続編を前提とした物語なので、ストーリーの方は当然未解決な点が多い。今回登場した人物のほとんどが再登場するであろうことも予測できる。
しかし。
しかしだな、イルサ(レベッカ・ファーガソン)は退場させなくてよかったんじゃないの……!?

全作通して美しい美女が居並ぶシリーズだが、主人公イーサン・ハント、つまりトム・クルーズに匹敵する女性キャラクターがいない、または定着しないのも特徴といえば特徴である。
よく比較される007シリーズのボンドガール的に描こうとしたのか。それならそのスタイルで良かったのに、5作目『ローグネイション』で登場したイルサは敵なのか味方なのか、付かず離れず、今作品まで重要な役割を担う。二人の間に明らかに漂う曖昧な空気が良かったとは思う。そうして観客がようやくその存在に慣れたところで、突然の退場〜〜!である。酷い!!
なお元妻ジュリア(ミシェル・モナハン)は一般人という背景がよく生きた再登場だったと思うのでこれは例外。

後を担うグレース(ヘイリー・アトウェル)も素敵でカッコよく不足はないが、不満は残る。イルサと比較してそうそう強い個性がある印象もない。
やっぱりなんで退場させてまうねん!グレースでええねんやったらイルサでもかまへんやろがい!と思うのは仕方ないのではないだろうか。
美貌の女ギャングボス、ホワイト・ウィドウ(バネッサ・カービー)や狂気の殺し屋パリス(ポム・クレメンティエフ)など、今回は魅力的な女性キャラクターが多く登場するので尚更(?)イルサの退場が堪えた気がする。

大筋のストーリーの方は前述の通り、後編に期待する。というか後編を観ないことには評価がしにくい。
というのも軸になるテーマがAIの暴走という、シリーズを通して見れば新種の敵だが最近の映画では良くみる話なので、面白くなるかどうかはその決着次第、という感じだ。
どうしても『攻殻機動隊』の人形遣いを思い出してしまう。あるいは笑い男か。
高度に発達し自由意志を持ったAIに翻弄されるエピソードの色々は面白く満足。特にベンジー(サイモン・ペッグ)は頑張っているとものすごく応援したくなる不思議な魅力がある。


今回もインディ・ジョーンズシリーズ同様、最新作を観るにあたり前作までの六作品を配信にて総復習してみた。
トム・クルーズの凄まじさに毎回サブイボがたつ。赤の他人であってもそうなのだから、もしも自分の息子や娘だとしたら、心臓がいくらあってももたないだろう。彼が身内でなくて本当に良かった、と良くわからない感想を抱かせるくらいに凄い。
保険会社泣かせのスタントなしアクションは色々なところでネタにもされるほどである。

あと、主人公らが所属する組織IMF(Impossible Mission Force、決して国際通貨基金 - International Monetary Fundと取り違えてはいけない)の長官は無能と有能の振れ幅がでかすぎで、毎回「ンもぉぉぉ〜〜!」と良きにつけ悪しきにつけ身悶えさせられる。
世界の平和を守る組織のトップがそんなブレブレで良いのか。二作目でしれっとアンソニー・ホプキンスが演じているところもまたポイント。
今作品のキトリッジ長官は果たして悪なのか善なのか……。これもまた後半を観なければ判断は下せないのだろう。

MIシリーズの凄さはやはり、トム・クルーズのアクションであることは間違いない。
もちろん日進月歩の映像技術であるから、一作目のそれなど最新作とは比較できないだろう。しかしながら人間の肉体は技術と同じ速度では進化しない。だからこそいつでも120%、限界ギリギリ・フルスロットルの彼のアクションが人の目を惹きつけてやまないのだ。
いつだってトム・クルーズはトム・クルーズである。
それが実践できることがどれほど凄いか、推して知るべし。

そう、不満はあるが不足はないのである。
ただ我々ファンは大人しく後半を待つのみ……!早めに頼む!!


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