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初夏の夜道はやっぱり

クチナシの香りである。
どうも現在の住居地にはクチナシ愛好家が多く住んでいるらしい。思い返してみると去年の今頃も似たようなことを書いていた。
濃い湿気と重たい夜の気配と、それに圧縮されたような濃い緑の香りの帰り道である。



ようやく借りっぱなしだった図書館本を読み終えて返却。
二人の王族と王国を巡っての話。期待以上に面白く、中盤からはぐいぐい読み進めた。
対立する二人の王、となればどちらかが栄光を手にしどちらかが破滅するというのがお定まりだが、その型に決して嵌りきらない展開に悲哀と納得と感服の念を抱く。
面白い本とは読んだあと、誰かと感想文を交わしたくなるものだ。できれば肯定的なものを(笑
著者の他の作品も是非読みたい。


こちらはこれから。
映画の予告映像で繰り返し流されるものだからつい……。自分が借りたあとに予約が2桁も入っていたので、皆考えることは一緒らしい。
映画になるほど面白いのだろう、と期待している。
というか草笛光子・唐沢寿明のタッグが優秀なのだろうか。予告映像ではやたら楽しそうである。

期待通りだったら映画も観に行こうか。
いやいや、であればむしろ行かないほうがいいのか? と思ってしまうのも昨今の実写化が何かとよろしくない方にばかり口の端に上るからである。
まぁこれはフィクションではなくエッセイだから、一口に映像化といってもまた勝手が色々違うのだろうけど。

執筆時には90歳だった著者も御年100歳!
これは立派にめでたいことだと思うのだけれど、本人はそうでもないのだろうか。
なってみないと分からないめでたさも悲しさも、ついでに面倒くささもきっとあるに違いない。なってみたいと、果たして読んだあとに思うのだろうか、否か。
兎にも角にも経験者が語ってくれることこそが有り難いのだと、今はただ考え作品に挑むべきだろう。

さてさて、如何に如何に。

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