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【Netflix】アメリカ大統領選の裏側を垣間見れるTVドラマシリーズ

昨今
アメリカ大統領選が盛り上がりを見せていたが
過去に見たNetflixのTVシリーズが
大統領選の裏側を描いていて
すごく勉強になったことを思い出したので
シェアしたいと思う

1. House of Cards
(邦題:ハウスオブカード野望の階段)

▼ストーリーの概要
ケビン・スペイシー(Kevin Spacey)演じる
民主党下院議員であるフランク・アンダーウッド(Frank Underwood)と
その妻クレア(Claire Underwood)が
彼らを裏切った人々に復讐をしながら
国家最高権力である大統領の座を目指し
画策、実行していく...という物語だ

シーズン:全6シーズン(完結済み)
Original release: 2013.02.01-2018.11.02
日本語吹替:有

個人的おすすめ度(5段階):★★★★☆

▼個人的所感
私の大好きな映画監督の
デヴィッド・フィンチャー(David Fincher)が
製作に参加していて
らしさが感じられて
興味深い作品だった

映像に関して特徴的なのは
主人公フランクが
視聴者に対して話しかける方式で
出来事や心情について解説する...
という演出

物語は
政界が舞台とはなっているが
どちらかというとサスペンス性があり
目的を達成するためには殺人をもいとわない...
人を利用し陥れ権力を手にしていく...という
復讐劇と野望の交錯するおぞましさが見所だ

フランクとクレアの
目的達成に向けた策略と協力体制が
凄くスマートで
あっという間に大統領になってしまう点は
完全な素人目線だが
脱帽する
こんな方法で大統領になれるのか...

とはいえ
そんな復讐と野望に費やす人生
想像しただけでも心が折れそうだ
そこまでして?と思ってしまう...
そこはやはり
彼らも強烈なプレッシャーと
ストレスに押しつぶされそうになること
しばしば...
そんな時の
2人のストレス解消方法として
フランクは
戦闘系のテレビゲームをするのが好きで
クレアは
ランニングやトレーニングをして
体を動かす
これらのシーンが
凄く意味を持って描かれているのも
印象的だ

シリーズが進むにつれ
フランクよりも
妻クレアの鉄の女ぶりが際立ってくる
知らなかったが
ファーストレディも
かなりの力を持つ立場として
描かれている

ケビン・スペイシーの
セクハラ告発事件の影響により
シーズン6に彼は登場しなくなるが
選挙戦については
シーズン3以降から楽しめる

2.Designated Survivor
(邦題:サバイバー宿命の大統領)

▼ストーリーの概要
人気TVドラマシリーズ”24”で知られる
キーファー・サザーランド(Kiefer Sutherland)が主演
国会議事堂がテロリストの攻撃で爆破され
大統領が死亡
大統領のみならず副大統領を含む
大統領継承順位リスト上の人物が
同時に死亡してしまったために
米国住宅都市開発省長官であったキーファー演じる
トム・カークマン(Thomas Kirkman)が
数時間にして大統領の重責に就くことになる...
という物語だ

そもそも大統領になるような野心もなく
周囲からも全く期待もされていない人物が
直面する出来事の解決や様々な決断を通して
少しずつ大統領として認められていく

一方では同時に
FBI捜査官の爆破テロリストの捜索が
秘密裏に進められていく

シーズン2以降に
次期大統領選の話へと展開していき
トムが再選を目指すということになるのだが
政党には属さず「無所属」で出馬するという...
その選挙戦の裏舞台が垣間見れる

シーズン:全3シーズン(完結済み)
Original release: 2016.09.21-2019.06.07
日本語吹替:有

おすすめ度(5段階):★★★★★

▼個人的所感
シーズン初期は
トムが「大統領になっていく」
その進化していく姿にグッとくる
国民向けのスピーチのシーンが印象的で
現実にはどうかわからないが
全米が大統領のスピーチを真剣に聞く姿は
凄く印象的だ
日本ではあまり見られない光景だと感じた
シーズン2以降になると
エピソード毎に
アメリカ国内の政治・社会問題が
テーマとして取り上げられてくる
トムが大統領としてどんな裁量を発揮するのか
それをアメリカ国民がどのように評価するのか...が
見所となってくる

さらに
国民のインタビューなどのシーンでは
現実の国民がインタビューやアンケートなどで
話した内容を使って
演出されている部分もある
リアリティを感じ物語に引き込まれる

全3シーズンと短編のように見えるが
制作側、配信側、俳優たちとの
契約等の複数の問題が複雑化し
製作が途中中止されたという背景がある
Season3の最後は
なれの果てはわからない状態で終了している
個人的には
House of Cardsより
アメリカ大統領の職務や選挙戦について
分かりやすく学べると思う

両ドラマに見るアメリカの政治・社会問題

両ドラマとも
アメリカ国内で勃発している
政治・社会問題が取り上げられる
日本とは少し違った問題について
考える機会があり興味深い
主には以下のような感じ

▶Homeland security(国土安全保障・テロ対策/対応)
▶Immigration problem(不法移民問題)
▶Gun control(銃規制)
▶Drag problem(薬物問題)
▶Slum problem(スラム街問題)
▶Education(教育)
▶Diplomacy(外交問題)
▶Euthanasia(安楽死)

私が個人的に最も印象に残ったのは
両ドラマで取り上げられている
▶Euthanasia(安楽死)
のテーマだ
母が娘に死の介添えを頼むシーンなどは
考えさせられてしまう

その他の注目ポイント

▼透明性(transparency)の協調
特に「Designated Survivor」内で
ひっきりなしにこの言葉
透明性(transparency)が飛び交っていた
国民の疑問に偽りなく答えることが
大統領の責務であるということを
凄く協調している印象だ
アメリカ国民が求めている
大統領像がそうなのだろうかと感じた

▼家族も巻き込まれる
ファーストレディはもちろん
大統領の子供たちや親戚たちも
生活は一変
プライバシーはほぼなくなり
スキャンダルにも巻き込まれる
ジャーナリストが
あらゆるリソースを使って
身辺をかぎまわるので
大統領候補者は選挙戦前に
(大統領選に限らず知事選の場合も同様のようだ)
家族や親戚についてまでも
過去や身辺を
洗いざらいオープンにさせられる
逮捕歴や付き合った相手まで...
そしてスキャンダルを回避するための
対策が事前に打たれる

▼側近の重要性
両ドラマ内において
大統領を支える側近たちが登場するのだが
それぞれのドラマで
扱いが異なり面白い
ただ共通して印象深かったのは
「広報官」の重要性
大統領の代弁者として
国民の代弁者であるジャーナリストに対峙し
情報をコントロールする姿は
相当なスマートさが要求される職だと感じた
両ドラマで側近たちの職を
比較して見ると面白いと思う

まとめ

上記2作品は比較的短いシーズンで
さらにシリーズ完結しているので
一気見可能だ
両ドラマを比較して見ると
面白いかもしれない

もうすぐ正式に
新大統領がアナウンスされるが
年末年始
在宅必至のこの機会に
ぜひ楽しんでみてはいかがでしょう

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