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【エビカツ】2月くらげさん会レポート

エビカツでは、毎週、さまざまなイベントを行っています。その中にはさまざまな活動を行っている方々にお願いしてイベントを開催することもあります。(◯◯会などという名称で行うことが多いです)

今回は障害者当事者のくらげさん2月3日(土)に開催したイベントについてレポートします!

この会は「『「救われる」立場からみるソーシャルビジネスへの期待と違和感』」というタイトルで行われ、障害者当事者の立場からソーシャルビジネスに関わって感じた違和感を発表していただきました。

このイベントについては事前にチケット販売ページを公開し、オンラインストア視聴も可能というこれまでのエビカツにはあまりない取り組みとなりました。参加者は障害当事者や支援に関わる人など計6人・オンラインでは2名の参加となりました。

プレゼンを行うくらげさん。文字起こしのよる字幕をつけている。

イベントはまずエビカツ運営メンバーによるエビカツの説明と参加者の自己紹介が行われ、それぞれの活動や自分の状態・このイベントに参加した動機などを共有し、くらげさんの挨拶とプレゼンがはじまりました。

くらげさんは聴覚障害と発達障害がある当事者で、過去の「ボクの彼女は発達障害」という本を出版したことをきっかけにさまざまなソーシャルメディアなどから記事の執筆依頼があったそうです。そこからソーシャルメディアやソーシャルビジネスを運営する方々との交流が深まり、経営者や経営陣に近い方々が集まるイベントにも顔を出すようになったそうです。

しかし、そのようなイベントには「当事者」と言われる立場の人達が少なく、いたとしても場の中心の輪には入れないことが多く違和感とともに「なんか寂しいな」という違和感を抱いたといいます。

「この違和感を考えていくと、「障害者のためのビジネス」というよりも「ビジネスのために障害者を『使ってしまう』」という逆転現象が起きているのではないか、という疑念が芽生えました」とくらげさんは話していました。このような現象が起きる理由として、最近のソーシャルビジネスでは女性起業家が増えて女性の諸問題を解決する方法の解像度が高いビジネスが生まれていることを引き合いに、経営者やそれに近い層に障害者当事者が少ない現状があるのではないかと考えているとのこと。このような状態が続いてしまうと「本当に必要なサービスの開発が難しくなり、ビジネスとして成り立たないことも増えるのではないか」と危惧し、経営層に近い人達がもっと障害当事者と会話や交流を深く行うべきではないか、という結論でプレゼンは終わりました。

参加者と手話を交えて話すくらげさん

プレゼンのあと参加者から「とても勉強になった」という感想や「同じような違和感を持っている」といった声もありました。その後はエビカツ運営が作った食事を囲みつつ、それぞれが思い思いに交流を重ねていました。

【くらげさんからのコメント】
今回はタイトルがかなり硬い感じになってしまいましたが、発表ではだいぶ軽く話すことができたのではないかと思います。エビカツにはソーシャルビジネスの経営者なども多く、「当事者の声を聞く」という意味をもっと知ってほしいですし、そのためのイベントがまた開くことができればいいなと感じています。

【エビカツ運営しみこさんからのコメント】
くらげさんだからこそ開催できる素晴らしい会でした。懇親会で出た話題の多くも興味深いものばかりで(ドラマで字幕と手話の内容が違った件には驚きを隠せませんでした。また、ボードゲームで出来るソーシャルスキルトレーニングなどについてもご教示いただき、いたれりつくせりの3時間!)、清水も大変勉強させていただきました。自分もソーシャルビジネスに勤しむひとりとして無視してはならない話。くらげさん、今度も理想と算盤の双方を携えて一緒にがんばりましょう!またの開催を楽しみにしております。

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