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【コロナ禍の音楽家の対応】自粛か積極的活動か?

おはようございます、ファゴット奏者の蛯澤亮です。楽器を吹いたり、youtubeやnoteで情報を共有したり、コンサートの企画運営をしています。

武漢で始まったコロナ禍も半年以上経ってついに今年もあと四ヶ月となってしまいました。三分の二が終わってしまったと考えると早いですね。東京オリンピック、パラリンピックで盛り上がっていたはずの日本とは全く違った令和二年になっています。

経済は停滞し、音楽家にとっても厳しい時期が続きます。不景気はこれまでもたくさん経験がありますが、演奏が制限されるというのは私にとっても初めての経験です。しかし、こんな時だからこそ、その音楽家の姿勢が問われる時です。今回はその辺を考えてみたいと思います。



緊急事態宣言中の音楽家の動向

音楽業界でも二つに分かれています。この状況の中、自粛してこれといった活動をしなくなった人、逆にこの状況であっても何かしらの活動を模索する人の二通りです。

ご存知の通り、私は積極的活動をしています。緊急事態宣言中は動画配信を増やし、生放送もして、前々からやろうと思っていたnoteもこの機会に始めました。見えないところではいろいろな本を読んだり、今まで自分がおざなりにしていたお金のことやいろいろな制度を調べて勉強したりと日頃できないことを始めました。

何かしらやれば何かしら反応が来るもので、この時期は動画チャンネルにアンチらしき人ができたし(今はいなくなったみたい)、noteの持続化給付金の記事をきっかけにテレビや新聞の取材も来ました。

私の周りの音楽家たちも様々な活動をしている人がいます。これをきっかけに生配信や動画配信を初めた人は多いです。最近流行っている生配信で成功して今までにない稼ぎを出した人もいます。この機会を生かして成功していますね。

逆にこれを機にバイトを始める人もいます。ある人は「この機会に今までやったことないことをしてみたい」と言ってバイトを楽しんでいました。それも私は積極的活動だと思います。何もすることがない、生活できないから仕方なくするバイトではなく、他業種をポジティブに取り組むのは音楽家にとって良い結果を生むのではないかと思います。

逆にこの緊急事態宣言を休みと捉えて積極的に休む人も良いでしょう。ただ、私にとってただ休むには長すぎました。


緊急事態宣言解除後の動向

その後、感染症対策をして人数を制限すれば演奏会やイベント開催しても良いという時期になりました。ここでも同じように二つに分かれています。

私は早速、池袋の定期公演「ハルモニームジーク」を再開。演奏者が対面で演奏できることになって小編成のオンラインコンサート「くつろぎ音Line」も開始しました。

オーケストラも飛沫の検証を行い、ほぼ通常位置で演奏可能と結論づけられ、演奏会が再開されました。個人の音楽家もそれぞれ様々な工夫をしながら演奏会を始めています。

しかし、この状況でも自粛第一の音楽家も存在します。「こんな時に演奏会をするべきではない」と主張する人もいます。それも一つの考え方です。


自粛か積極的活動か

私としては積極的活動をとっています。私はやれる範囲でできることはやった方が良いと思うし、誰かが動いていかなければ何も生まれません。何もしないで政府の給付金を乞う気にもなれないし、補助金が出るならば積極的に使って活動するべきだと思うので補助金申請もして様々な企画を立てています。逆に補助が出るからできることもあると思うのです。補助金を得ることで出演者にも還元する事も可能です。

未知の感染症は恐いので自粛すべきという人もたくさんいるでしょう。それはそれで良いと思います。それも一つの考え方です。

しかし、私は音楽家が経済を回すことも大事だと考えます。そこに演奏者がいて、お金を払って聴く人がいて、お金が回っていきます。クラシック音楽界に少ないのはこのお金の動きです。クラシック音楽界の経済が痩せ細れば音楽家もそれだけ苦しくなるのです。全体の経済が縮小しているこの時に坐して何を待つのか。

様々な活動方法があります。人を集めないオンラインコンサートもたくさんの人が始めています。特に若い音楽家はいろんな活動を模索して欲しいです。そのために充分な時間があります。もしかしたら何かが当たってすごい稼ぎになるかもしれません。お客が集まりづらいこの時期ですから、逆にうまくいかなくても恐いものはありません。


社会に不満を持つ前に行動してみよう

「仕事をもらう」ことが当たり前だった時代から「仕事を作る」時代になったと思います。仕事は自分で作っていける。そう考えたら社会がどうだからと嘆くよりも自分が動く方が良いと思いませんか?楽しくないですか?

意見が違ったらそっ閉じしてください。でも、私は積極的に動くことをオススメします。特に若い音楽家は。音大生も同じです。

文化庁の継続支援補助金の第三次募集が行われることになったことは芸術業界では憂うべきことです。それだけ積極的活動をする人がいないということ、さらにそれだけ芸術業の人はお金に困っていないと行政に思われてしまいます。せっかく予算が取れたのです。文化庁も使い切りたいでしょうが、それよりも我々の業界がそれを使い切らないと勿体無いのです。

もちろん、補助金を取らなくてもたくさんの活動ができます。ぜひみんなでクラシック界を盛り上げていきましょう。

そしてクラシックファンの皆様、ぜひ積極的に活動していく音楽家を支援していってください。

*近々、積極的に活動していく音楽家が集まれる場所を作ります。

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