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時を駆けるピアニスト。

以前、トライして撃沈したシューベルトのピアノソナタに再び挑戦しています。
クラシックの音源はもちろん、今は動画でいろいろな方が弾いている映像も見ることができるので便利な世の中です。
その流れで、ピアニストの辻井伸行さんがショパンが実際に使用していたピアノで「英雄ポロネーズ」を弾くという動画に辿り着きました。
「ショパンの使用したピアノが現存している!!」という感動。

ショパンが好きで、ピアノ教室に通っていた頃に何曲か挑戦しました。
繊細さの中に激しさ、情熱。美しい旋律です。
当時、ピアノの先生に「ミーアキャットちゃんはショパンが似合っている。イメージぴったり。」と言われていたこともショパンが好きな理由のひとつかもしれません。

そのピアノが置いてあるのはショパンと深い関わりがあった女性、ジョルジュサンドのお家。
ここで数々の名曲が生まれたらしい。「英雄ポロネーズ」もそのうちの1曲だそうで。

ピアノが傷まないよう、できるだけそのままの状態で保存してきたのでしょうか。
辻井さんが弾き始めた時「ん?音?」って思ったのですが、弾き続けるうちにだんだん音が変わってくるんです。
ピアノが喜んでいることが素人の耳でも分かりました。音がキラキラしてる。

その部屋には向かって左側に大きな窓があって。
そこから差し込む光に辻井さんが照らされると絵画のように美しい。
フェルメール的世界観。素晴らしい映像でした。

当時は防音設備が整っていなかったので、ジョルジュサンドはショパンのために馬の毛をドアに施した二重扉の特別なお部屋を用意したそうです。

この特別な扉はピアノの音を遮断するのではなく、ショパンが思いきり創作活動ができるよう「生活音を遮断する」という意味で設けられたようです。
このエピソードでジョルジュサンドがどれだけショパンの才能に惚れ込んでいたのかが分かります。

才能ある芸術家の裏には、それを支える女性がいるのですね。
ダリとガラ。ショパンとジョルジュサンド。

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