"使える筋肉?使えない筋肉?"トレーナーが教えるスポーツと筋トレ
今回はスポーツ競技と筋トレについて少しお話していきたいと思います。よく筋トレでつけた筋肉は使えない筋肉だなんて言う人がいます。果たしてこれは本当なのでしょうか?
筋力は筋断面積に比例すると言われています。要するに筋肉が大きい方が力は強いということです。なので、パワーを使うスポーツ(パワーリフティング、ラグビー、相撲など)の選手は体が大きい人が多いです。
しかし、筋トレをして筋肉を大きくしているボディビルダーやフィジーカーがスポーツを全然できなかったり、引っ越しで役に立たなかったりするという話を聞くことがあります。それは特異性の原理が関係しています。(特異性の原理が何か分からない方はこちらhttps://note.com/ebichan_memo/n/n6e1f27d70681)筋トレとは持ちやすい重りを挙げる運動です。また、ボディメイクをしている人達は筋肉を大きくすることが目的なので、筋肉に刺激が入るなら重たいものを持ち上げなくても良かったりします。なので引越しなどの時に持ちにくい物を持ち上げたり、重たいものが持てなかったりすることがあります。また、ボディメイク系の選手は少しゆっくり目のスピードでしっかりと狙った筋肉に負荷を与えていくことにすごく長けています。そうするとスポーツ競技で必要となる素早く体を動かす能力や全身の筋肉を連動させて使っていくことが苦手になっていきます。このような理由から筋肉の大きい人でもスポーツなどが全然ダメということが考えられます。
では、スポーツ選手には筋トレは必要ないのでしょうか?よくスポーツに必要な筋肉はそのスポーツをやっていればつくなんていう人もいます。しかし、筋力が筋断面積に比例することからスポーツ選手もやはり筋トレをして筋肉をつけるべきだと僕は考えています。ただ、気をつけなくてはいけないのは特異性の原理です。スポーツ競技で筋トレでつけた筋肉、筋力を活かすにはそのためのトレーニングを筋トレとは別途やらなくてはいけないということです。ペットボトルをイメージしてもらうと分かりやすいと思います。筋トレとはペットボトルの容器を500mlから1L、2Lと大きくしていく作業です。スポーツの競技練習などはペットボトルに水を入れていく作業です。この時、競技パフォーマンスを水の量と考えます。そうすると容器が小さいのに水を入れようとしても早い段階で限界がきます。また、容器だけ大きくしたところで水を注がなければ競技パフォーマンスは上がりません。これはトレーナーの中でも間違えている人も多いのですが、どちらの目的でどちらのトレーニングをしているのかを認識して行わないと競技パフォーマンスの向上にはつながっていきません。以上がスポーツ競技と筋トレについての関係です。
それではまた!
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