水を運べ!
はじめまして。
お題に応募するのも、noteに投稿するのも、今日が初めてです。
右も左もわかりませんが、#もしもの備え にピンとくるものがあったので書いてみました。
災害への備えに提案もあります。
どうぞ読んでみて下さい。
2024年は、能登半島の大地震からスタートだった。
お正月気分なんて、日本中から一瞬で吹っ飛んだのを、昨日のように思い出す。
近年、わたしたち日本人の災害に対する危機意識や対策は、確実に高まっていたはずだった。それなのに、ひとたび災害が起こると甚大な被害が起こってしまう。
‶天災は 忘れてないのに やってくる″
とは、同年1月の朝日新聞朝刊に投稿された俳句だ。
もうどれだけ備えていても、なるようにしかならないと、諦めの心境がしのび寄ってくるではないか‥‥。
それでも、過去の災害を教訓にして、明日に備える以外に、方法は無い。
もしも、2024年の能登半島地震から、ひとつだけ教訓に刻むとしたなら、それは「水の運搬」ではないだろうか。
‥‥水を運ぶ‥‥
地震をはじめとした災害が発生すると、水道管の損壊や、供給電力の停止のために、しばしば断水が引き起こされる。
たかが‶水″とばかりに、普段はついムダ使いをしているが、これが出なくなったとたんに‶命の水″であったことに気づくのだ。
水の備蓄は1人1日3リットルというが、そんなのは生きるのに必要な最低限の量でしかなかった。トイレを流したり、洗濯したり、入浴したりする水は、災害が起こるともはや得られないのだった。
復旧に時間がかかればかかるほど、生活は立ち行かなくなる。
そこに登場するのが「給水車」だ。これは有り難い。
被災した方々は、ペットボトルや給水袋、ポリタンクなどを使って、水を受け取りに行く。これでひと安心‥‥
という訳にはいかないことを、あらためてよく認識していなければならない。
そもそも、給水車って、どこまで来てくれるの?
団地だったら、管理事務所あたりまでは来てほしい。
戸建ての住宅地だったら、町内会の集会所あたりまで来てほしい。
けれども給水車って、このあたりに何台あるんだったっけ。(あまり見たことないなぁ)
給水車が全国から集まってくれたとしても、被災地全体に展開したら、うちの近所まで来れるかな、来れないよね。
ちょっと考えればわかることだ。
運よく給水車が来たとしても、ほとんどの被災者にとっては、自宅から相当遠い道のりの先となることを、覚悟しておかねばならない。
そして水くみは1日1回では足りず、2回3回と給水車(給水所)へ通ったという証言も聞かされる。
運搬方法はさまざまで、中には貴重なガソリンを使って車で運んでいる人もいたが(高齢者だった)、ほとんどは背中にしょったり、手に下げたりして徒歩で運ぶ。
現役世代の男性たちは10~12㎏くらいで、高齢のかたや女性になると6~8㎏程度か。欲張ったり頑張ったりする人も見られたが、おおかたは明日もあるのだからあまりムリはせず淡々とという印象だ。
これが毎日続くのは、かなりキツい。リュックも次々と破れたのではないか。
災害発生から日が経つと、給水の支援が強化されて、近所の学校や公共施設などにも‶水″がやってくる。これで往復の距離はかなり短縮される。
とはいえ考えてみてほしい。
近所の学校まで歩いて出向き、行列して、6~12㎏(あるいはそれ以上)の荷物を背負って帰ってくるというのを、1日1回から数回やるって、どうよこれ。(山登りする人は楽勝でしょうが)
たまにやる訓練とは違って、毎日毎日続くのだ。雨でも風でも、もしかしたら怪我をしていても。
‥‥給水サバイバル‥‥
過酷な「給水サバイバル」を乗り越えるために、あらかじめ準備できることはあるはずだ。
水の備蓄は、必須ではあるものの長期の断水になると底をつく。
運よく住居の近くに井戸や清流があったなら、それを活用する方策をたてるのもいい。
多くの人は、やはり給水所から自宅までいかに効率よく水を運ぶかという問題に、行き着くのではないか。
これが本題で、この場合の解決策は、言うまでもなく水を運ぶための「容器」と「足」に尽きる。
「容器」の方は、ポリタンクからペットボトルまでさまざまだが、この際18ℓ容量のポリタンクで一気に運ぼうではないか。ちまちまとペットボトルで運ぶのなんてのはご免だ。
ではその「足」は、どうするか。
これは災害時用に、思い切って、「手押し車」や「台車」を用意する。
おおげさに考えなくとも、今はホームセンターでさまざまな仕様のカートが販売されている。アルミで軽量化されてサビにも強く、小型で置き場に困らない家庭用のタイプが、数々ならんでいる。ネットでもラインナップが豊富だが、やはりこういうものは、押したり曳いたりして重さと大きさを実感して選びたいものだ。
‥‥ホームセンターでも‥‥
まずは、いっぺんホームセンターに出掛けてみてはどうだろう。
うまくすれば1万円前後から、手ごろなカートに出会える。もっと安い台車なども数多くならんでいる。
この時の必須条件はひとつ。少々値段は上がるがノーパンクタイヤであることだ。災害発生後の悪路を使い回すのであるし、パンクしても簡単に交換できない状況であることを忘れてはならない。
これさえあれば、被災時の水はこびも何のその。2~3軒分まとめて運ぶことも可能だし、女性でも高齢でも(体力に自信のない男性でも)、力持ちの若者並みに運べるようになる。
そして案外に力を発揮するのが、1個の「ジョウゴ」だ。
給水所では、応急の給水口から水を配給するので、やたらに高い位置からドバドバと滝のように水が落ちてくる場面を見かけるものだ。ペットボトルなんかの小さな口では受け止めきれない。現場は追っかけで改善されるのであろうが、さしあたっては「マイ・ジョウゴ」、それも結構大きめなのを備蓄品に加えておきたい。
と、つらつら書いてはきたものの‥‥
階段の多い土地柄で生活するかたや、高層住宅に住まうかた、その他特殊な環境での話となると、ノーパンクタイヤも台車も活躍の場が限られてくる。
そのような住環境の方々にあっては、この機会に「水を運ぶ」ことの重要さとともに、その難しさを再確認して、そのうえで出来ることは何かを考え、少しでも今後のために備えることを始めてみてはいかがだろうか。
「悲観的に備えて、楽観的に暮らせ」とは、よく言われるが、
もしもが永遠にもしもであってほしいと願うばかりだ。
#もしもの備え
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