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松ちゃんと浜ちゃんに見る、大阪的笑いの構成力(Vol.2)

上に続く、大阪的笑いの構成力のお話。

会話の構成力としてオチがある。

というのは、大阪では確かに大事で、
上手いオチを言えるかどうかは、
経験と地頭の良さだと思う。

そしてオチには、決してズレてはいけない

タイミングがある。

それより早くても、遅くても、
笑えない。オチない。
という事がままある。

この感覚の絶妙さが、
最も優れているのが、
僕は松ちゃんだと思っている。

決定機を逃さない、
まるでサッカーのスーパースター、
メッシのように。

松ちゃんは生粋の、
笑いのエースストライカーだ。


相方の浜ちゃんは、

無礼が武器

だ。

大阪では、こういう人を
ヤカラと呼ぶが、
それを笑いに変えたのが、
浜ちゃんの個性だと思う。

しかし、無礼をネタとしての笑いは、
目上の人に対してのとき
にこそ、発揮できる。

浜ちゃんは既に、
無礼が持ち前の強み。
として認識されているが、

時代は変わって、
自身が目上に立つ
ことが多くなったからこそ、

その強みを自分より若手の人に対して行った場合、
笑いに変えられないジレンマがあるように感じる。


では、松ちゃんはどうか。
それは、前提のトークがあると、
松ちゃんのボケの輝きが増すということだ。

なので、裏を返せば、
一からトークで笑かすのには、
持ち味が発揮できていない様に感じた。

それを感じたのは、すべらない話の時だ。
小藪のトークの凄さが、
際立ち過ぎていたのかもしれない。

強みと弱みは表裏一体。
とは、よく言ったものだと思う。


ダウンタウンは、
あの二人のキャラクターだからこそ、
めちゃくちゃ最強にオモロくなる。
という事だと思っている。

キャラクターを補い合い、
道が同じだと、
足し算以上の効果、
掛け算にもなる。

しかし、同じキャラクターなら、
掛け算ではゼロになることもある。

つまるところ、
大阪的な笑いの構成力として、

キャラクターが違い、
補い合い、道が同じ。
が、重要であり、

相乗効果を最も発揮する

要素と言える。

こんなことを言うのもなんだが、
それはビジネスの場においても、
同じなのではないかと思う。


以下は余談。

素人とからむ、走りの番組

今から30年以上前、(1990~1992年)
関西ローカルのTV深夜番組で、
【ダウンタウンの素】という、
めちゃくちゃ面白い番組があった。

当時高校生だった僕の周りも、
皆、こぞって見ていた。

関西ローカルだったから、
きっと知らない人も多いと思う。

素人を絡めた番組の走りで、
素人出演はなかったが、
ハガキや電話で相談するコーナーがあった。

関西の素人は、
めちゃくちゃオモロい人が多くて、
とにかく笑わせてもらった。

それを1990年初頭、バブル絶頂期に、
天才松ちゃんが企画していた番組が、
ダウンタウンの素である。

多分、今再放映しても、
間違いなく高視聴率が取れると思うけど、
絶対、放映できそうにない内容。

モリマン、ブラックインディアン、
パパ出ましょ。など、
知る人ぞ知るネタ。
深夜に腹を抱えて笑っていた。

この時のトークの凄さこそ、
是非皆さんに知って欲しい、
僕の中で、全盛期のダウンタウンです。

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