怖いけど行動できたときに、そんな勇気のある自分を誇りに思えるようになる

成長するとは、大きくなることです。身体が成長するとは、身体が大きくなることです。身体が大きくなれば、それまで着ていた服がきつくなります。「ちょっと服が小さく感じるようになったな」「新しい服を買わなければいけない」となります。

心が成長するとは、大きなことを考えられるようになる、ということです。たとえば、以前は「この会社で出世したい」と思っていたのが、「いや、自分で会社をつくりたい」と考えられるようになったりします。以前は自分のことしか考えられなかったけど、「自分だけでなく、周りの人達にも幸せになってもらいたい」と考えられるようになったりします。心が成長すると、今いる環境が窮屈に感じるようになります。「この会社にいたら、自分の夢を実現できない」「もっと多くの人の役に立つためには、何か新しいことを始めなければいけない」となります。

不安や喪失感を怖れて行動できなくなる

心が成長すると、現状に不満を感じるようになります。「この環境にいたら、自分のやりたいことができない」と、イライラするようになります。そのような不満を解消するためには、何か新しいことを始める必要があります。しかし、私達は新しいことを始めようとすると、不安を感じるようにできています。「新しいことを始めて失敗したらどうしよう」「今より大変になったらどうしよう」と心配になり、行動を起こすことが難しくなります。

新しいことを始めるとは、新しい環境に飛び込む、ということです。新しい環境に飛び込むとは、今いる環境を手放すということなので、喪失感が生まれます。新しい仕事を始めるためには、今の仕事をやめる必要があります。新しい人間関係を築くためには、いま一緒にいる人達から離れる必要があります。いま自分がもっているものに対して「失いたくない」という気持ちが強くなると、新しいことを始めるのが難しくなります。

環境や他人のせいにしても不満は解消されない

現状の不満を解消するためには、勇気を出して今の環境から抜け出す必要があります。しかし、「新しい環境に飛び込んで、今より悪くなったらどうしよう」と躊躇することで、イライラ状態が続くことになります。不満を感じているのはつらいので、「このイライラを何とかしたい」と考えるようになります。ストレスを発散するために手っ取り早い方法は、周りに八つ当たりをすることです。周りに怒りをぶつければ、一時的に心がスッキリとします。

しかし、どれだけ「お前らがダメだから、俺もダメになったんだ」「この会社がダメだから、俺もダメになったんだ」と怒っても、根本的な解決にはなりません。不満の原因は、「新しいことを始めたいのに新しいことを始められない」ということです。不満を解消するためには、新しいことを始めるしかありません。「お前らがダメだから、俺もダメになったんだ」と理由が分かっているのなら、その人達から離れればいいだけです。「この会社がダメだから、俺もダメになったんだ」と思うのなら、その会社をやめればいいだけです。

他人より自分を変えるほうが簡単

現状に不満を感じているのなら、新しいことを始める必要があります。今いる環境に耐えられないのなら、新しい環境に飛び込む必要があります。不満を解消するためには、自分が行動を起こさなければいけません。解決策は、「怖いけど一歩を踏み出す」ことです。「あいつらが変わらなければいけない」「会社が変わらなければいけない」と求めても、他人や環境が変わることはありません。「怖いけど新しいことを始める」と自分を変えるほうが、自分以外のものを変えるより簡単です。

あなたは、怖いけど新しいことを始めることで、不満な現状から抜け出すことができます。怖いけど一歩を踏み出すことで、そんな勇気のある自分を誇りに思えるようになります。変わらないものを変えることに、あなたの貴重な生命時間を費やしてはいけません。「変わらないものからは離れて、新しい環境に飛び込む」という選択肢があることを忘れないようにしていきましょう。