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チガサキ⊿ライフ093 : 完食

1. 弁当

 幼稚園で、息子のお弁当が始まった。ちゃんと食べられるか心配したが、迎えに行った私に「全部食べたよお。」と得意げに息子は語った。一緒に迎えに行った娘が、検査院のような鋭い表情でお弁当箱をチェックしていたが、確かにご飯粒一つ残さずに綺麗に食べていた。「全部、すっごく美味しかったよお。」と妻のお弁当を大絶賛した息子は、クラスの中で5番目に食べ終わったと何度も自慢していた。

2. 給食

 小学校の娘の給食は、すでに始まっていた。給食が食べきれないと言う娘に、残さず食べなさいと言うと、「時間がきたら、残さないと駄目だよう。先生が言ってるよお。」と言い返されてしまった。時代は変わって、今の小学校では時間厳守優先のようだ。給食の時間が終っても食べ切れなかった分は、残さないといけないらしい。私の小学校時代には給食を全部食べる事が優先され、給食時間を終えた後の掃除時間にも食べ続けている女の子がいた。食事を残す事は“悪”であり、休憩時間に遊びを犠牲にしても、完食するまで食べてさせられている子の光景も珍しくは無かったが、時代と共に価値観も教育方針も変わっているようである。

3. 甘党

 そんな娘も、甘い物は別腹で、ギャル曽根ばりの食べっぷりである。特に幼稚園時代が全盛期で、正月は調子に乗って食べまくり、あんこ入りのお餅を4個も食べていた。息子も負けじと、1個半を食べていた。食べながらオシッコがしたくなった息子は、もじもじしだした。「トイレに行きたいんやったら、ちゃんと口で言いなさい。」と促すと、口でも負けじとする息子は言い返してきた。「口の中に入っているときは喋っちゃ駄目だよお。何時も言ってるじゃん。」

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