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プライベート旅行記008 : 城 (大阪城)

1. 桜

 花見日和の晴天が隠れるほどに覆い尽くされた満開の染井吉野を通り抜け、大阪城の天守閣を訪れた。

2. 天守閣

 天守閣の入り口には、エレベーター待ちの長い列があった。妻はエレベーターを待つ事を提案したが、子供たちの意見で却下し、列に並ばずに階段で登る事とした。サクラダファミリアを登りきった娘にしてみれば、8階は朝飯前の階段であり、自信満々であった。息子も威勢だけは一人前で、「ようし、がんばるぞ。」と言っていたが、最初の階段を見上げた途端に「抱っこしてよ。」と情けない戦線離脱宣言であった。

3. 鯱

 天守閣の頂上から見渡す眺めも、桜に負けない趣があった。屋根の両端に据え付けられた金の鯱(しゃちほこ)も良く見えるので、子供たちに見るように促した。鯱は、姿は魚で頭は虎で、尾ひれは空を向き、背中には幾重もの鋭いとげを持っている想像上の動物であり、織田信長が安土城天主の装飾に取り入り使用したことで普及したといわれている。最近質問攻めに凝っている息子の、鯱を見た息子の第一声は、ゆっくりとした口調で「ああ、なんでパイナップルがのってんねん!!」であった。確かに息子の目線から見ると背中のとげが目立ち、高級なパイナップルにも見える。子供目線の新鮮な発想と、するどい突っ込みに感心しながら、2歳児には難しい鯱に関して説明をした。

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