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チガサキ⊿ライフ027 : 生理

1. 休息日

 午前中に遊んだにも係わらず、再度遊びに行った近所の公園から夕方に帰ってくると、妻の疲れた表情が待っていた。生理で夕飯を作る元気が無いので、何かコンビニででも買ってきて欲しいとの要望であった。妻からは、“寿司っぽいもの”と言う“ぽい”を付ける意味不明の注文を受け、子供二人を連れてまた買い物に出かけた。

2. 好き嫌い

 セブンイレブンでお弁当を選ぶのだが、から揚げ弁当に即決した娘と違い、息子はやたらと時間がかかった。これは嫌いだとか、あれは嫌だだの、いちいち文句を付ける始末である。ご飯には文句を付けるが、お菓子は欲しいと言うので、ご飯を食べないとお菓子なんか食べさせないと怒った。お菓子欲しさに、しぶしぶご飯を選ぶ決心をし、鮭おにぎりとスパゲッティーサラダを選んだ。それとしっかりスナックの“じゃがりこ”も選んでいた。

3. 性教育

 コンビニで買い揃えたお弁当を囲んでの、夕食となった。
「今日は、生理でしんどい。」と食事中に妻が繰り返し言ってきた。
「娘も聞いてんねんから、そんな何回も言わんでええやろ。」と指摘した。
「娘ももう知ってるよ。女の子だから。」と妻は言い返す。
「5歳で、もうそんな事知ってんのか?」と驚いて聞き返すと、得意げな顔して妻が答えた。
「そりゃ、知ってるよ。」と続けて娘の方を見ながら、
「ねえ、“生理”って知ってるよねえ。お母さんが月一回血が出てしんどいの…。」
すまし顔の娘は、「知ってるよ。」と、バカにしないでって感じでさらっと答えた。
妻の勝ち誇った視線をあえて外しながら、娘に「本当か?」と聞くと、そのまま当然と言った表情を崩さず続けて一言、「“お片づけ”の事でしょ。」
馬鹿にしないでと言った風な娘の表情と、綺麗なオチの組み合わせが絶妙で、妻と視線が合って吹き出して笑ってしまった。

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