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ビジネス出張記014 : ラーメン (室蘭/カレー)

1. 室蘭

 以前、北海道の室蘭に出張に行き、移動日の木曜の夜に軽く飲みに行った。飲み屋からホテルに帰る途中、誰が言い出したのか不明だが、室蘭の名物・カレーラーメンの幟を見つけて、皆で食べる事になった。お陰で金曜日の朝は腹一杯で、朝食も取らずに水とコーヒーだけを飲んで会議に挑んだ。

2. 中心地

 その日の晩、打ち上げの飲み会を終えてホテルに着いたのは、日付が土曜日に替わっていた。土曜日はどうせ移動のみだし、はるばる遠方の地まで来たので、一人でもう一杯引っ掛ける事にした。タクシーをホテルに呼んで、運転手に「この時間でも開いている、この街の一番栄えている所に止めて下さい。」と伝えた。雨の中3分程走って、降ろされて風景には何故か見覚えが有った。そう、昨日飲んだビルであった。すでに、この街の中心は体験済みかと納得し、外に出て違う店が無いかと周りを見ると、これまた見覚えのある幟が…。光に引き寄せられる蛾の如く、幟に引き寄せられた過食症のサラリーマンは、二夜連続のカレーラーメンを頼んでしまった。

3. 締め

 前日と異なり一人で食べていたので、ビールのペースが速く飲み干してしまった。ビールのおかわりを注文したのだが、自分の口から「ビールおかわりと餃子」と発せられた台詞を聞いて驚いた。定員も驚いて「え、餃子ですか?」と聞き返された。一旦口からでると引き下がれないような気になり、当然だと言う表情を浮かべて、注文の確認をした。満腹にも係わらず無理して餃子をたいらげ、何故か満足感と自己嫌悪の葛藤を胸に抱きながら、ニンニク臭い息を吐きながらタクシーでホテルに戻った。

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