今週の2冊 ファシリテーションを学ぶなら
今週の2冊、その2はこちら。
「問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション」
ワークショップのファシリテーションとは「問い」と「対話」を戦略的にデザインすること。問題の本質をどう見抜くか。固定観念をいかに壊すか。どうすれば課題が自分事になるか。商品開発・組織変革・学校教育・地域活性等でファシリテーターに必要な思考とスキルを解説(Amazonより)
仕事でファシリテーションをする機会があり、
そのためにおなじみSchooで講座を探していたところ、こちらの講座をみつけました。
この講座が超!わかりやすかったことと、それまで持っていたファシリテーターのイメージ(模造紙に付箋をぺたぺたはるとか)を覆した講座です。
これを機に安斎さんの講座をたくさん聞くようになり
そして自分がWSを企画・運営するにあたっての教科書として
こちらを読むことにしました。
「問い」の威力はすさまじい
「正解を導くのではなく、問いを立てる人材を育てる必要がある」という言葉を最近よく聞きます。
「正解」は今やネットに溢れていて、簡単に手に入るもの。
対して問いを立てる力は、物事の本質を改めて考えるために必要となります。
この本では問いの定義を
「人々が創造的対話を通して認識と関係性を編み直すための媒体」
としています。
そして問いの性質を7つの特徴で説明してます。
1 問いの設定によって、導かれる答えは変わり得る
2 問いは思考と感情を刺激する
3 問いは集団のコミュニケーションを誘発する
4 対話を通して問いに向き合う過程で、個人の認識は内省される
5 対話を通して問いに向き合う過程で、集団の関係性は再構築される
6 問いは創造的対話のトリガーとなる
7 問いは創造的対話を通して、新たな別の問いを生みだす
ワークショップとは「創造的対話の場」であり、その軸となるのが問いである。
問いと向き合うことによって、自分と事象の関係や見方の再発見、自分と他者の関係性の再発見があります。
例えば、「お酒は良いものだろうか」という問いがあったとすると
酒飲みの方からしたら「コミュニケーションの潤滑油」「ストレスを解消させてくれるもの」「おいしいモノ」という認識がありますが
私のように一切飲めないものからしたら「お金がもったいない」「健康に悪い」「ただの嗜好品」と考えるでしょう。
この二人が対話した場合、お互いの考え方が違うので、
最初は「え、何言ってるのこの人」みたいな反応があるのですが
お互いへの疑問を投げかけていくうちに、
「お酒」というものへの共通の意味付けができるようになるかもしれません。
お酒と自分の関係、相手との関係を再構築して
新しい気付きや発見を得るためのステップが、
問いを中心にしたワークショップの本質なのかも知れません。
というようなことが書いていると私は解釈しました。
どのようにワークショップをすすめるかももちろん大事なのですが
まずはベースとなる問いを設定しないと
なんだかただ話して終わったな、とか
楽しかったけど身についたものあったかな、というような結果になりかねないんだな…と思いました…
前前職で高校生相手にワークショップをする機会がありましたが
おそらくその時は「問い」についてあまり深く考えず
どうやってやるか、どうやって盛り上げるかばかりに注力していた気もする。
今考えたら、あまり「学び」にはならなかったかもしれないな…と
8年くらい前にこの本と出会いたかったなと思ったのでした。
普段から問いを立てているか
この本を読んで思ったのは、そもそも自分はいつも問いを立てているのだろうかということ。
毎日に忙殺されて、「そもそも」とか「本当に?」とか
「どうしてこれとそれが繋がっているの?」とか
疑問や問いをつかまえているのだろうか。
子どもは本当にこれが上手だと思います。
問いとともにあると言っても以下もしれない。
子どもに聞かれたときに立ち止まれる大人であれるかどうか。
自分自身も問いを普段から立てられているかどうか。
正しい問いを立てhaahた時、問題はほぼ解決していると言いますが
家庭内の問題も、仕事も問題も、子どもとの関係も
正しい問いを見つけることで、問いをほぐしていく対話ができるはず。
普段から問いを立てる癖をつけるのは
今後の人生を考えていくうえでも大事なことだなと思ったのでした。
それでは!
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