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広報効果も高い、トップ自らの情報発信

色々な企業さんと「広報」という立場で関わらせていただく中で思うことは、トップが自らの言葉で社会に対して語れることが、広報活動においても非常にメリットがあるということです。

「うちの社長はそんなタイプじゃない」とか、「そんな暇はない」とか、「上場企業だし、外に言えないこともたくさんある」とか、いろんな声が聞こえてきそうですが、「個人の時代」真只中である今、「誰の言葉で語るか」というのは、情報発信において重要さが増していると感じます。やらない理由はいくらでも作れますが、忙しそうな企業の社長ほど、発信力も高く、またメッセージングが明確だと感じるのは、私だけではないと思います。多くのみなさんが気づいていることなのではないでしょうか?

なぜトップが語ることに重要性を感じるか、私なりの理由は3つあります。

・圧倒的情報過多時代であること
・判断基準がスペックではなくなっていること
・発信プラットフォームの多様化と優位性が進んだこと

まず1つ目。毎日膨大な情報に触れる私たちは、「受信」することに"腹パン"状態です。誰がどんな意図で何のために語るのかがはっきりしていないと埋もれてしまうし、主張が薄ければ印象に残らないのです。企業の公式発表資料だけでは熱量は伝わらず、「大企業の社長がおっしゃるなら」みたいな政治的なアグリーはもはや存在せず、純粋に「誰の言葉に心を動かされたか」が共感の指標となっています。だからこそ、自分の言葉で語ることは、広報する上でもとても大切なのではと感じています。

さらに付け加えると、コロナ禍において、各自治体の首長の言動・行動・施策が一斉に表面化し、比較されることになりました。どのリーダーがリーダーシップを発揮し責任を全うしているのか、全国民に晒される機会になりました。これにより首長に限らず、トップの言葉が何かを判断するのに与える影響度が増した感があります。

そして2つ目。企業規模や知名度、オフィスの立地、給与の高さなど、いわゆるスペック的なものはもはや関係ありません。コロナという外圧で大企業も一気に苦境に立たされているし、リモートワークがベースになれば綺麗で大きいオフィスも必要ありません。給与が低くたって、副業など別のキャリアをつくることはいくらでもできます。こうなってくると、大きな変化の渦にいながら、何を考えどうしていくのか、それらを明示してくれるトップについていきたい、その人のために働きたいとなるのは自然なことで、今後はそういうところに人が集まってくると思っています。社内にも社外にも、今こそ発信するべきときなのです。

さいごに3つ目。今やSNS以外にも、このnoteやyoutube、ライブ動画、ウェビナーなど、発信チャネルは多様化し、それらは一部の芸能人や著名人だけのものではなくなっています。もちろんチャネルごとにその道のプロが存在するのは事実ですが、そうでないと発信できないわけではなく、ユーザー層がコロナを機に一気に広がりました。つまり始めるハードルはかなり下がっているのです。そういう意味でも最適なタイミングというわけです。

ということで、私のクライアントにも勧めてみたところ、早速社長が動きました。早い。株式会社グリップセカンドの金子社長です。同社はいわゆる飲食の会社です。当然のことながらコロナによって受けた打撃は大きいわけです。しかし動きを止めずに今日まで、非常に力強い姿勢であらゆることに臨んでいます。よければぜひ、お読みください。

このnoteを書いたことで、これまで届いていなかったところにも想いが届いたり、それによって物事が動いたり、様々なところに想定外のGoodが広がっています。トップ自らの発信は、可能性を拓き、何かを引き寄せる力が宿るんだと思っています。

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