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子どもたちにも複数のコミニティを

「人生において複数のコミニティをもつことが大切である。」ということは、よく言われる言葉である。

コミニティが職場だけであると、パワハラ上司にあたったとき、また、居場所がなくなったときなどかなりしんどい思いをすることになる。そのようなとき、家族、趣味仲間、友達、地域、副業など様々なコミニティがあると、救われることも多いし、精神的負担も少なくなる。自分という資源を分散投資することでリスクを軽減する観点からいうと投資信託と同じようなものである。                             

1つのことだけに依存しない生き方をすることは、人生を豊に生きる上で大切なことと考える。

この考え方は、子どもたちにも当てはまる。

学級というコミニティだけだと、自分の居場所を感じられなくなったときしんどい思いをする。その時、いくつかのコミニティをもっているとよい。子どもたちのコミニティは、学校の友達、部活動、学習塾、オンライン上の友達などがあるだろう。しかし、なかなか自らコミニティをもつことができない子どもたちもいる。

だからこそ、教師や大人が学校以外のコミニティを意識させたり、つくったりすることが必要になってくる。

まずは家族。保護者は、家族が子どもの居場所となるコミニティになっているかを確認する必要があるだろう。家族というコミニティが安心・安全な場であると認識すると、子どもは精神的余裕が生まれやすい。

地域のボランティア・趣味等のコミニティを紹介してあげてもよい。そこには、学校の友達や先生とは価値観の違った人がたくさんいる。多様な価値観に触れておくことは、視野を広げるだけでなく、自分の生き方を考える上でもとても有意義なことである。

また、学校においても、意図的に様々なコミニティをつくることができる。異学年とともに活動する委員会活動、クラブ活動等はもちろんのこと、例えば、悩みを相談したい先生を子どもたちが選択できたり、教科担任制にしたり、担任1日交代日・給食だけ担任交代日をつくったりすることで、子どもたちが多くの先生や大人とふれあう機会を設定する。

担任と子どもの関係以外のコミニティができれば、学校という枠内でのコミニティを増やすことも可能である。

予測困難で変化の激しい社会においては、これまで以上に、その大小にかかわらず、たくさんのコミニティもたせておくことが大切と考える。



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