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安心・安全の確保は「人材育成」の鍵

本来、人間は不安を抱える生き物である。

はじめての場所に行くとき、初対面の人に会うとき、新しい職場に転勤したとき、経験したことのない仕事をしたときなど、多くの人は「はじめてのこと」に関して多少なりの不安を抱えるものだ。

人は不安を抱えると、マズローの欲求段階説のように「安心・安全の欲求」を求める。「安心・安全の欲求」が満たされれば、自分のパフォーマンスを発揮しやすくなるだけではなく、新たなことにチャレンジする意欲も生まれる。すると、組織としての生産性も向上するのである。

不安をもっている人の「安心・安全の欲求」を満たせるかどうかは、不安をもっている人に対応する人の影響が大きい。例えば、上司が表情豊かに対応してくれれば、部下の仕事のパフォーマンスも上がる。逆に、上司が失敗を許さないといった厳しい態度をとると、部下のパフォーマンスは下がるだけではなく、その部署の雰囲気も悪くなるだろう。よって、部署全体のパフォーマンスも下がる。上司を学級担任、部下を子どもたち置き換えても同じことが言えるであろう。

だからこそ、立場的に周囲に大きな影響を与える人は、自分が周囲に与える影響力の大きさを自覚する必要がある。時には、厳しく接することも必要なときがあるものの、日ごろの態度は、周囲の人が安心・安全を感じられるような接し方を心がけるべきと思う。安心・安全な場を与え、個々の能力を発揮させることは、人材育成そのものである。

特に指導的立場にある人等は、安心・安全な場をつくることを自覚的に行うことが大切だ。


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