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学校や学級のきまりは、社会につながっているか

学校や学級のきまりは、社会生活につながるもものが望ましい。例えば、「靴下は白色にしなければならない。」「先生のいうことは聞く」という学校に限定したものではなく、「気持ちのよいあいさつをする」「時間を守る」などのきまりである。

白松賢氏は、「ルール」「規律」という言葉を使わず、「きまりごと」という言葉を使っている。以下の理由からである。

「ルール」とセットになっている概念は、罰である。「ルール」が必要となるスポーツにおいて「ルール」破りは、「楽しさ」を損なう行為であり、厳密に排除されなければなりません。そこでは、警告や退場という強制力が使われます。しかし、学校教育において児童生徒は排除されるものではありませんし、「罰」による「脅しの論理」は避けるべきです。【学級経営の教科書P60】

しかしながら、「ルール」「規律」という考え方が日本の学級経営(教育)では根強く、そのため、「力」による指導が用いられてきました。この考えに基ずく指導の問題を示しましたが、体罰による問題が後を絶たないのも「ルールを守らせる」「先生のいうことを聞いて当たり前」という考えでパワーゲームを行っているためです。【学級経営の教科書P61】

学校教育を通じて子どもたちには、社会で期待される生活習慣や行動様式を身に付けることが求められる。そこで、子どもたちは、学校を1つの社会としてとらえて、社会に巣立っていく前に必要な生活習慣や行動様式を学ぶ。

学校は、未来の社会に向けた準備段階の場であり、現実の社会とのかかわりで毎日を築き上げていく場ということを踏まえたうえで、「きまりごと」を振り返る必要がある。

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