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自分を“卑下”しても1ミリの得にもならない


突然ですが、あなたは

ついつい自分に自信がなくて、“保険”をかけてしまうことはありませんか。


“よく知らないけど”

“あんま自信ないけど”


そう最初に言ってから、自分の思っていることや考えていることを切り出す。

けれど自分としては、その思っていることや考えていることは100%正しいと思っている。

そして反論されると、自分でも意外なほどにムカッとしてしまう。

けど、なんとなく堂々と“自分はこう思う!”と言うことができない。


しかも、日本は謙遜することが美徳とされている文化だから、

どこかで、自分を卑下することが、“大人のたしなみ”や“会話のマナー”として評価されると思っている。

自分を卑下することで、自己陶酔のような感覚に陥ることもある。



けれど、謙遜したり卑下することは、本当にいいことなのでしょうか。


私は最近、この自分を卑下する行為が、1ミリの得にもならないのではないかと、思い始めました。




例えるならば

ある日、素敵な“雑貨屋さん”を見つけたとします。

そのお店で売られている商品は、どれもすばらしく素敵なものばかり。

店の主人も、小奇麗で清潔感がある。

ただ値札がなかったので、「素敵な商品ですね!値段はいくらなんですか?」と尋ねる。

すると、店の主人はこう答える。

「いえいえ、そんな素敵だなんてめっそうもない!そんな褒めていただける程のものじゃないんです…。」

と言いながらも、こう続ける。

「あ、値段ですか?値段は1000万円です、私が作ったんで。」




おわかりいただけるだろうか、この違和感を。

値段を聞いたほうからすると、え?謙遜したいの?自慢したいの?どっち?となってしまいます。

私は今まで、この店の主人のような感じでした。


心の底では、自分が正しいと思っているのです。自信があるのです。

けれど、それを人に対して言うときにどうしてもへりくだってしまう。

自分の考えが100だと思っているのに、他人から意見を言われると、

それをひっこめてしまい、他人の100を受け入れてしまう。

けれど、なんか違うなと違和感が心に残る。

そしてそれが相手にも伝わり、“え?同じ意見じゃなかったの?”となって、

気まずい空気になってしまう。


いったい、誰のための謙遜なのでしょう。

誰のために、自分を卑下してしまうんでしょう。



相手から過度に謙遜されることは、こんなふうに例えられます。


野球でキャッチボールしようとしたら、相手が160キロの豪速球を投げてきた。

びっくりして、“すごいね!”と褒めると、

“いえ、自分は草野球レベルなんで…”と謙遜してくる。

“いやいや、プロ野球目指したほうがいいよ!”と、こちらとしては思います。

第一、早すぎるボールをキャッチすることもままならないのです。

普通の一般人が、160キロの球を受けとめるには無理があります。

けどむこうは相変わらず、

“自分、投げ方がヘンなんで…”とか
“たいした経験もないんで…”とか

いろいろ言い訳をならべては、自分は草野球レベルだと言い張ります。

だったらもう少しこちらが受け取りやすい・・・・・・・ように投げてよ、と思うのですが、

謙遜する割に自分の投球には自信満々で、160キロの球をガンガン投げてくる。

そして、どうやらそれを“すごい”と言ってほしいような様子なのです。





…まったくもってタチが悪いですね。

これがまさしく、今までの私でした。


自分はできると心の中で思っているのに、必要以上に謙遜したり自分を卑下することは、

自分勝手で自己中心的な行為でしかありません。

それは結局、相手に不快な思いをさせたり違和感を与えたり、迷惑をかけることにしかならないのです。



自信があるなら、堂々とすればいい。

“私って最高だし☆っていうか、控えめに言って最強じゃん?”

その態度を、そのまま表せばいいのです。

だからといって別に、他人の意見を聞かないとか尊重しないわけじゃありませんし、

自分の意見を、相手に押し付けることでもありません。


私が今まで勘違いしていたのは、

謙遜したり自分を卑下している人のほうが、人から好かれるということ。

むしろその方が、落ち着いていて知的でスマートに見えるということ。

けれど、そうじゃないのです。

自分のことをけなしながらも、私が作ったから1000万円ですとか言ってきたり

160キロの球を投げるのに、自分草野球レベルなんでとか言ってきたりするような人は

私って最高☆という人よりも、ずっとずっとタチが悪いのです。



完璧な人間なんてこの世にいません。

間違っていいのです。間違って当たり前なのです。


まずは、自分の思ったことを自分が100%信じてあげないと、誰も幸せにはなれません。

そこに、保険をかける必要はないのです。

どんな理由があったとしても、自分の思ったことをまずは自分が信じてあげること。

謙遜したり自分を卑下する心理には、人から認められたい!という承認欲求が隠れています。

それを、間接的に他人に対して求めてしまうので、不快な印象を与えてしまうのです。

まずは、自分の思ったことを自分が100%信じること。

そして、その100%を相手に伝える勇気をもつこと。

それが、自分もまわりの人も結果的に“いい気分”にすることにつながるのです。





ちょっと、自分に喝を入れるために書いてみました。


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました🍀



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