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仮面ライダーギーツ第17話『乖離Ⅰ:ようこそ!新しいシーズンへ!』感想

◆アバンの雑記パート

・キツネガタリⅡ準備中です

現在メロンブックス様にて委託頒布中のギーツ感想シリーズ『キツネガタリですが早くも続刊の方に手を付けております。
第2巻の頒布時期につきましては3月の大九州合同祭in熊本か5月の資料性博覧会16を予定しております。次巻はもう少しコンパクトにできたらいいなぁと思っているのですがどうなりますかね……?

兎にも角にもお楽しみにお待ちくだされば幸いです。


◆仮面ライダーギーツ第17話『乖離Ⅰ:ようこそ!新しいシーズンへ!』感想

・リアリティライダーショーを隠さなくなったデザイアグランプリ

4人のタレントと1人の一般たぬき

前回にて謀略編が完結し、ギロリが退場したデザイアグランプリ。真相が隠せなくなり、リアリティライダーショーである事を明かしたデザイアグランプリは更に悪趣味さを増していった。ゲームマスターよりさらに上のゲームプロデューサーの話、そして『観衆』の存在やジャマトとの関係性……

性質の変化はアバンパートからもわかる。
これまではキャラクターの視点からあらすじと世界観を説明していたのだが、ここにきて『ナレーション』による説明へと切り替わりショーじみたエントリーメンバーへの紹介へとシフトしていったのが印象的だ。
前回決勝まで生き残った面々に加え、新メンバーに『知能指数ナンバーワン、天才クイズ王』仮面ライダーナッジスパロウ・五十鈴大智と『身体能力ナンバーワン、霊長類最速』の仮面ライダーロポ・我那覇冴がエントリーされたのだが二人と英寿と面識がある様子だった。二人は以前に開催されたデザイアグランプリで決勝に残っており、そのため関わり合いがあったのだ。以上5名でデザ神の座をかけて戦う。以前にもましてスター性の増した面々に影が薄くなってしまったのは桜井景和だった。メンバーがスター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズ、セレブインフルエンサー、天才クイズ王、霊長類最速……という『タレント性豊かな面々』とあらば空気になってしまうのも仕方あるまい。リアリティライダーショーを隠せなくなったためエンタメ方面に開き直っているデザイアグランプリは果たしてどうなっていくのだろうか。
そして気になるのは前回生存していた吾妻道長である。アルキメデル曰く『ゾンビバックルを使いすぎたせい』との事だがバックルが変身者に与える影響というのは如何なるものなのか非常に楽しみな要素が増えている。

開幕したデザイアグランプリ第1回戦、その内容は『学園ゲーム』。開幕と同時に支給されたバックルは景和がニンジャ、冴がゾンビ、大智がモンスター、祢音がビート、英寿がブーストだった。
学園ゲームの内容は不良ジャマトから町を守り、どこかの学校に居る校長ジャマトを倒す事だった。景和はジャマトの姿を見て前回のデザイアグランプリで見た平と関係性があると思われるジャマトを思い浮かべていた。今度こそ理想の世界を創らなくてはならない。景和の使命は『退場した全ての人たちが蘇った世界』である。前回は空中分解で終わってしまったデザイアグランプリだが、残酷な疑惑を見て自分なりに葛藤した結果で強固となった願いとなっていた。

そして変身する一同。冴はアスリートらしくラフな準備動作を行ってからの変身、大智は頭脳派らしく眼鏡をあげてからの変身だった。
仮面ライダーナッジスパロウのスーツアクターはシロー、ダパーン、パンクジャックを務めた蔦宗正人氏で仮面ライダーロポのこの回のスーツアクターはJAE49期の宇佐見紗風氏なのだが今回はロポ役の宇佐見氏のアクションが非常にはまり役だった。
素面のアスリート然した背筋の伸びた姿勢から獣らしい中腰の姿勢となり、そこから繰り出されるワイルドなアクション。ジャマトと戦うタイクーンの間に割って入り反動で倒れてしまったタイクーンの抗議の声を切り捨て戦う。バッファとはまた違うベクトルのワイルドさで非常に良い。
一方のナッジスパロウは戦闘力より頭脳戦に赴きを置いた戦い方で悠々とジャマトを砂場へ誘導しモンスターのパンチで一網打尽で砂に埋める。この時偶然そばにいたナーゴも巻き込んでしまったがナッジスパロウは『余計な事をしないで貰えるかな』と悪びれもしない姿勢だ。
決勝経験者であるため戦闘でも我が強く、他者を巻き込んでもそばにいた人間が悪いという姿勢である二人はタイクーン、ナーゴと揉めていた。ギーツは内心呆れながらも俊敏かつ間を置かないパンチでジャマトを処理していた。

・共同生活となった一同、そしてジャマ―ガーデンで目覚めた道長は……

新たなゲームマスターは番組プロデューサー⁉

「皆さん、お疲れ様でした。これから参加者の皆様はここで共同生活を送ってもらいます。」

休憩所にてツムリは一同に衝撃的な言葉を告げた。
驚愕する一同に対して『君たちに拒否権は無い』と言い現れたのは新たなゲームマスターだった。今回もしばらくは正体不明…とおもいきやあっさり現したのは丸いサングラスに胡散臭いパーマというどこかコメディ作品の番組プロデューサーみたいな風貌の男だった。新たに任命されたゲームマスターの名は『チラミ』、名乗る際に開閉式サングラスのレンズをあげ参加者をチラ見するという芸の細かさを発揮した彼は古めの若者言葉でチャーミングに挨拶したりと温和で冷静沈着なギロリと全く対照的だった。親しみやすさを大切にしているというよりは何よりもエンタメ性を重要視しているのが彼の実態で、チラミは隠しカメラに向かってしっかり撮れたかと確認を取った。

『戦いだけではなく仮面ライダーの私生活もショーの一部』……それがゲームマスター・チラミの方針だった。

そしてチラミは一同に『この中に一人だけ事前に運営が指名したデザスターが存在している』という情報を告げた。
デザスターには他のライダーを妨害する任務が課せられているとの事なのだがそれでピンときた景和・祢音・冴は先ほど妨害された(と思い込んでいる)相手を指さした。冴は良くも悪くも獲物を見つければ猪突猛進になるタイプなのであの時は本当に景和が視界に入っていなかったのだろうと思う。その珍妙に大智は呆れ気味そう簡単にスパイが分かるわけがないと言った。
『デザスターは最終戦まで正体がバレなければデザ神の座を横取りする事が出来る』……おはようからおやすみまでライダーの共同生活を撮影し、人狼ゲームの角度からもデザ神を決めさせるという今回のデザイアグランプリのテイスト的には近年若者たちの間で流行し、番組からも多数の特撮俳優を輩出した恋愛リアリティショー番組『オオカミくんには騙されない』に近い物を感じる。
『あの番組から大量に特撮俳優を引き込んだのだからこちらでも近い物をやっていいだろう』というある意味での制作側の豪胆さを感じてしまうのはある種陰謀論めいた深読みか。男女5人組の仲良し共同生活ではなく、疑惑と裏切りのシェアハウス。偽りの仮面を被ったライダーは果たして一体誰なのか……

一方、前回ジャマ―ガーデンで生存が確認された道長の様子だ。
目覚めた道長は木の上から釣り下がる幼体ジャマトを見てここは普通と違う場所なのだと気づく。金網の上から起き上がった自分に気づいたアルキメデルに道長は『お前がジャマトを送り込んでいる黒幕か』と言った。アルキメデルは道長の質問よりも目の前に居る貴重な事例の方に興味津々の様子で『仮面ライダーをぶっ潰すのがお前の望みだろ』と言った。仮面ライダーとしてデザイアグランプリで翻弄され続けた吾妻道長の行き先はジャマト側である。強さを求め続ける存在として初期は仮面ライダー鎧武に登場する駆紋戒斗に近しい風に思えたような気がした道長だが、現在の立ち位置は『翻弄される駒』と形容する方が正しいように思える。そんな彼が辿り着いているのは英寿が未だ辿り着けていな世界の裏側に近しい場所である。
ジャマトとはいったい何なのか、バックルが仮面ライダーに与える影響とはいったい何なのか。OPのニュアンス的にも道長は暫くジャマ―ガーデンサイドに居る風に思えるのだが今後は世界の裏側のドラマにも期待したいところだ。

「珍しいね、あんたがお泊りなんて」

共同生活になって暫く帰れないからには家族への連絡は必要不可欠。景和は沙羅に電話をしていたのだが、彼女の存在を疑われてしまった景和は否定するのだが沙羅もそれは分かっていた様子。この時必死に彼女説を否定させた監視中のツムリのリアクションがとても可愛かった。
サロンに帰ると景和以外の参加者は既に自分の住処を作っている様子で、気づかなかった景和は赤線より先に設置されたソファに座ってしまった。それを気にしない景和はツムリに『デザグラはどこで放送されているのか』と問いかける。これがリアリティライダーショーでありオーディエンスが居るのならばどこかで閲覧する手段があるはずなのだ。そんな景和の質問に対しツムリは『テレビでもネットでも見られない』と答えた。奇妙な話である、オーディエンスが居ながら閲覧手段が分からないのであればどうやって閲覧されているのかが分からない。思考する景和だが突然ソファごと投げ飛ばされてしまった。

「ここから先は男子禁制!立ち入ったらただじゃすまないよ!」

景和を投げ飛ばしたのは冴であった。どうやら赤線は男女を区分ける境界線のようで、各々の巣に気づいてしまった景和は右往左往してしまい、英寿の住処を分けて欲しいと泣きつこうとした。Twitterで知った話なのだがこの時の景和の行動描写は狸の生態である『巣穴は自分で掘らず、自然に開いた穴や他の生物の巣穴を利用したり人工物を利用することもある』という事に由来するらしい。この事から高橋悠也氏がキャラクター描写にモチーフ元動物の習性を取り入れていることが分かったので今後はその角度からも注目していきたいと思う。
さて泣きつこうとした英寿の巣に主が居ない事を教えたのは大智だった。運営側と秘密のミッションの打ち合わせだったりして…という投げかけに冴は『英寿がデザスターだって疑ってるの』と言った。
大智曰く、英寿デザスター疑惑の根拠は『ハイライトというキメ台詞を多用していたのはデザグラがショーだという事を知っていたから』というのとことだ。景和は納得しているものの、キメ台詞一つなら根拠としては希薄な気がする。
だが大智の考察は一部だけ正解で英寿は謀略編最後に登場したジーンに呼び出されてデザイア神殿に行っていたのだ。ジーンは英寿を見るや否や前回のデザイアグランプリでゲームマスターに牙を剥いた事を褒めたたえた。英寿から馴れ馴れしい態度に眉を顰めされジーンは改めて自己紹介を行った。
自らの名前、自分は英寿のサポーターである事やこの間のジェットバックルは自分が送り込ませたものである事を匂わせたジーンは英寿に手を伸ばし『ゲームマスターのやらせが無ければ君に黒星がつく事は無かった』と言った。ギーツの不敗神話、これからも楽しませてもらうよ……自分より幾分か小柄なその男が発する言葉に対し、好きにしろと言った英寿は手を握り返す。そしてジーンは英寿を引き寄せて耳元でささやいた。

「早く知れるといいね、君が何者で君が生きている意味が何なのかを。」

オーディエンスと言いながらもジーンは明らかに何かを知っている様子であり、少年のようなあどけない笑顔を浮かべながらもその中身は底知れない。
初めて『消費する側の人間』として現れたジーンだが、彼の名前は運営側を示す『瞳に関する言葉』である。単なるスポンサーの立場であれば鞍馬光聖のように普通の人間としての名前を持っているのだろうが、そうでないのならば彼の立ち位置は如何なるものだろうか。まぁなにはともあれスーパーヒーロー戦記では石ノ森章太郎役を務めた『自他共に認めるライダーオタク』である鈴木福氏が『現行ライダーで1号に貢ぎ物を送るポジション』を担っているのは演じている側である役者自身も本当に楽しそうだよなぁと思うのだ。

そして英寿が席を外しているデザイアサロンの休憩所で一同は雑談しながらのババ抜きに明け暮れていた。
景和のデザイアカードに何を書いたのかという問いに貴方には関係ないと言い切り捨てる冴。デザスターが誰か見抜く手がかりになるのではないかと言う景和は自分の願いを言おうとするのだが、先に『退場した人たちが蘇った世界』と言ったのは一人本を読んでいた大智だった。続いて大智は祢音の願いも言い当てる。何故分かったのか、本人曰くちょっとした推理との事で開幕以降二人の行動を監視していた大智は『ちょっとした行動で人間の考えている事なんて見えてくるものさ』と言った。景和は頭いいんだねと純粋に受け入れるのだが些か単純に受け入れすぎのような気がする。
君たちは単純で分かりやすすぎると言う大智は冴の願いについても『身体能力の維持』である事を言い当てた。言い当てられたからにはそちらの願いも教えてもらなければ不平等と言わんばかりに冴は大智の願いについてもきくのだが、大智はあっさりと『全人類の記憶』と答えた。『知識こそが最高の財産』という主義主張を持っている大智だが、そんな大智も英寿については分かりかねている様子だった。
概ね流れを悟った英寿は俺が何を考えてるのか分かってなくて当然だと言い、今回のデザイアグランプリでの願いである『俺がDGPのゲームマスターになっている世界』を開示した。前々回は家族、前回はスタッフ、今回はゲームマスター……真相を探るための必要条件を満たすための戦いはさらに踏み込んだものとなっていた。大智は前々回のデザイアグランプリで運営側の家族になった英寿に対し、コネクションでの指名を疑っていたのだ。
怪しすぎて逆に違うのではと言う景和に対し、大智は『うん』と一言だけ答えすぐにさがる。このあたりについては大智が『短慮すぎて論外と見做し議論から降りた』と考えるべきか、『景和が妨害の意図を持って阻害していると判断したため議論から降りた』と考えるべきか迷う所である。

狐に狸、猫に狼、だれがデザスターでも不思議ではない。そしてもちろん自然界では人畜無害な生物である雀もである。誰もが疑心暗鬼になる中、ゲームプロデューサーサイドではあるやり取りが行われていた。
『浮世英寿の願いを何故却下しなかったのか』と問うサマスに対し、プロデューサーのニラムは『泳がせておけば化けの皮が剥がれる、何故自分の母がミツメだと言ってるのか』と言うニラム。サマスもそれに同調し、本来ならありえないはずと言った。狐の嘘ならいいがそれが事実なら彼は世界の理を揺るがす存在となるというニラムだが、キツネ狩りの時のツムリといい、何故関連していると思われる運営の面々は『ミツメが英寿の母ではない』と判断しているのか気になるところだ。

・ロポのアクションが光る学園ゲームでの戦い

学園ゲームについてはロポのアクションが印象的だった

「ジャマトが占拠している学校のありかが判明しました。校長ジャマトが居る事が予想されます。」

翌日、ジャマトが占拠している学校へ移送された一同。対処すべく一斉に変身した。校長は学校のどこかに居る、推理しようとしたナッジスパロウを遮り『校長室しかない』と駆けだしたのはロポだった。悠々と閉鎖された門を飛び越え校内に突入したロポはジャマトを飛び越え、女性には重い代物であろうゾンビブレイカーを軽々と使いこなす。切り捨て、踊り場にたむろするジャマトにもゾンビブレイカーを槍代わりに投げつけ、転げ落ちたジャマトを飛び越え蹴り飛ばし、校内を突き進みながら爪でも切り裂いていく。
スピード戦闘でなおかつ獰猛なロポのアクションは今回のエピソードでは最も光っており、個人的には宇佐見さんの固定キャラを他でも見たいなと思ってしまう。
突き進むロポに遅れを取る形で校内に突入したギーツたちだが先行突入したロポから『どこにも校長室が無い』と衝撃的な情報をきかされた。校長室が無いという事は校長ジャマトが帰る巣が分からないという事である。どう対応すべきか悩む面々を監視していたのはジーンだった。

「ギーツ、復活のご祝儀だ。シークレットミッションをクリアしてみせろ」

シークレットミッションとはいったい何なのかとなる最中、学校の中にある違和感にすぐ気づいたのはナッジスパロウだった。乱戦の中ひとり教室で勉強に励むガリ勉ジャマトを倒すようギーツに指示を与える。害はなさそうだけどと言うタイクーンだがギーツは『ジャマトには変わりない』と言いブーストのパンチで有無を言わさず撃破した。
ギーツに与えられたシークレットミッションは『不良じゃないジャマトを撃破しろ』という内容。撃破したギーツが手に入れたボックスを開くとそこにはパワードビルダーバックルが。冬映画では仮面ライダーシーカーが使っていたそのバックルを手にした英寿は意外なバックルだなと不敵に笑い早速それをセットして仮面ライダーギーツ パワードビルダーブーストフォームに変身。

「何をするか分かってるね?」
「あぁ、校長室がないなら作ればいい」

ナッジスパロウの言葉に対してとんでもない言葉で返したギーツはギガントブラスターで塗り固めるように壁を建設する。このバックルについて劇場でも思ったのだが『建設×フィールドバトル』という戦術はフォートナイトを彷彿とさせるものである。想定外の中でオーディエンスとして戦いを観察していたジーンは大興奮だ。
見事建設した校長室に案の定校長ジャマトが帰ってきた。壁の上から覗き見るギーツ、タイクーン、ナーゴだが今だというタイミングで真っ先に校長ジャマトに殴り掛かっていったのはロポだった。獲物に向かって飛び掛かり、そのまま窓をつっきって飛び降りたロポは反撃の隙を与えず校長ジャマトに怒涛の攻撃を行う。蹴りのラッシュからパンチのラッシュへ、校長ジャマトを守るべく立ちふさがった不良ジャマトにファイティングポーズを取るロポにやっと追いついたギーツたち。
混戦に至るのだがここでギーツは新たにギガントハンマーバックルをパワードビルダーバックルにセットし、ギガントハンマーを召喚した。大きなハンマーを振り回し、ジャマトを殴り飛ばしていくギーツはブーストの勢いをそのままにジャマトを吹き飛ばしていく。そして巨大な剣・ギガントソードを召喚し、ギガントストライクで撃破した。余談だがここで出てきた新たなウエポン・ギガントソードは『烈車戦隊トッキュウジャー』で1号ロボ『トッキュウオー』が使っている『フミキリケン』のリペイントである。トッキュウジャーについてはギーツスーツアクターの中田裕士氏がテレビ初レギュラーでラスボスを務めた作品でもあるので是非ともギーツのファンにも鑑賞してほしいなと思う。
学園ゲームでのミッションはこれにてコンプリート、ギーツのバックルから旅立ったブーストはいつものようにタイクーンへ突撃してから空へ旅立っていく。いつものごとく激突されまいと避けるのだがご丁寧にタイクーンに激突していくのはブーストバックルのタイクーンへの愛を感じるのだ。

「皆様お疲れ様でした。第1回戦は退場者ゼロ、そして現在の支持率です」

ゲーム終了後のデザイア神殿でツムリは結果発表を行った。今回のデザイアグランプリはスコア対決ではなくオーディエンスからの支持率が重要視されており、現在の支持率は

  1. ナッジスパロウ40%

  2. ロポ30%

  3. ギーツ20%

  4. ナーゴ9%

  5. タイクーン1%

と言う結果だった。最終戦までに支持率を最も維持しているライダーがデザ神になるというシステムで、校長を倒したのにもかかわらずトップに立てなかった理由が気になるところだがツムリ曰く『シークレットミッションを見抜いて勝利に貢献したナッジスパロウ』『校長に一番早く辿り着いたロポ』にオーディエンスの支持が集まったとの事だ。今回のデザイアグランプリでは結果だけではなく過程も大切となっているのだが、一番の実力者であるはずのギーツが3位に甘んじている理由は常勝ゆえにマンネリ化して支持を受けにくかった故なのかもしれない。こうなってくるといつも通り実力でごり押す戦い方は通用しなくなる。ここにきて戦いが混迷する可能性が高くなってきた。

一方、ジャマ―ガーデンの吾妻道長はアルキメデルに目的を問いかけていた。アルキメデルは理想の世界を叶える事だとだけ答え、『そろそろ身が熟してきたころだろう』と新たに立ち上がってきたジャマトへ向かった。
仲間がやられた、お前の出番だ。そう言ったアルキメデルに対し新たなジャマトは変身を解除した。そこに現れたのは第1話で退場したはずの仮面ライダーシロー・豪徳寺武だった。

衝撃を受ける道長、ここで彼の親友である透が登場してたら更に地獄だったかもしれない。果たして次回はどうなるか、非常に楽しみである。


◆ギーツ17話コラム

・デザスターは誰?私はタイクーン説を支持しちゃう!

筆者は景和説を支持したい

4人のタレントと1人の一般人という構図で開幕した今回のデザイアグランプリ。気になるのは『デザスターは一体だれなのか』という事なのだが個人的に『景和デザスター説』を提唱したい。

今回の景和については異様なまでの察しの悪さだったり、大智の推理を否定したり、英寿にスペースを分けてといってきたり……と他人の動きを阻害するムーヴに近いものだった。
スペースについては狸の生態をキャラ付けに投影しただけの物と言ったらそれまでだけれども英寿の懐に入り込み何か妨害工作をしようとした……っていう事もあり得るのかもしれない。
露骨に怪しい大智についてはデザスター推理のシーンでやたらガバガバな理屈で攻めてきてたのが印象的だったが個人的にはこれについては『デザスターを釣るための餌』かもしれないと考えている。だからこそ議論自体が目的ではなかった大智は『怪しすぎて逆に無いんじゃないか』と言った景和との議論から降りた。あくまで釣りが目的であり本気で当てるつもりはなかったのである。

景和が他者を騙して出し抜こうとする行為をするのかは疑問ではあるが、他者を騙す行為については前回のキツネ狩りで英寿を出し抜くレベルの物であったため出来る能力自体はあるはずなのだ。英寿を不当に陥れるための戦いはしたくなった。しかし景和はギロリの不正を明るみにしてから英寿と本気の決着をつけようとしたため彼は『英寿を倒す覚悟』を持っているはずなのだ。

冬映画『MOVIEバトルロイヤル』においてもカゲロウが景和の中に居た悪魔の存在に衝撃を受けていたのは映画済みの方には思い出深い話だろう。景和の中の悪魔はあくまで平和を願う一般人を名乗っていたのだが、それだけでカゲロウが衝撃を受けるはずがない。全てを救済する罪という物がこれから描かれそうな気がするのだ。
景和は『全救済の善』のため、今回の乖離編で景和が本当に狸を騙す可能性がある……かもしれない。自分に尽くしてきた姉の幸せについても叶えたい気持ちはあるだろうしね。


◆巻末雑記

・語ろう中田ヒーローズ2現在参加者募集中

一次募集締切は3/31

とりあえず巻末なので宣伝を。

現在特撮アクション評論アンソロジー『語ろう中田ヒーローズ2』の参加者を募集しております。

スーツアクターの中田裕士さんに何かしらの拘りがあればだれでも参加大歓迎!部門は『評論部門』『イラスト部門』の二種類開設しております!
参加受付はTwitterのDMもしくはTwiPlaの方で行っております!アンケート企画も実施中!

【企画概要】

【アンケート企画】

ギーツから初めて知った方でも大歓迎ですのでよろしくお願いいたします!

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