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仮面ライダーギーツ第34話『慕情Ⅱ:ギーツの矛先』感想

◆アバンの雑記パート

・【お知らせ】委託期間満了に伴いメロンブックス様での語ろう中田ヒーローズの取り扱いを終了いたします

というわけでお知らせです。
委託期間満了に伴いメロンブックス様での語ろう中田ヒーローズの取り扱いを終了いたします。たくさんお買い求めいただき誠にありがとうございました!メロンブックス様での委託は終わりますが夏あたりにとらのあな様へ委託しようかなと少し考えております。決まりましたらこちらでもお知らせいたしますね。

*語ろう中田ヒーローズ広報記事*


◆仮面ライダーギーツ第34話『慕情Ⅱ:ギーツの矛先』感想

脚本:高橋悠也 / 監督:中澤祥次郎

・まずは気になるジャマ神バッファの性能の話

衝撃の展開

ジャマ神となった仮面ライダーバッファが全ての仮面ライダーをぶっ潰す力を獲得しライダーたちに無双する中、突然ツムリの能力が覚醒。これは本格的に二代目創世の女神とされてしまう予兆だろうかと思ってしまう。
そして復活したギーツはチラミの変身するグレア2に銃口を向けた……というのが前回のクライマックス。

ジャマ神バッファの力というのは拡張パーツである角『ゴッズホーン』とマントの『ゴッズウォール』に搭載されており、4号ライダーの強化フォームとしてはなんともハリボテ感満載なのが気になるところ。

■身長:221.9cm
■体重:114.4kg
■パンチ力:3.6t
■キック力:6.8t
■ジャンプ力:4.1m(ひと跳び)
■走力:9.4秒(100m)
★必殺技:ゴールデンフィーバービクトリー
<Point>
ジャマ神となり「全ての仮面ライダーをぶっ潰す力」の願いを叶えた仮面ライダーバッファの姿。
対仮面ライダー戦では比類なき強さを発揮する。

【出典】テレビ朝日『仮面ライダーギーツ』公式サイト『仮面ライダーバッファ フィーバーゾンビフォーム

(ジャマ神)』より

参考までにスペックを掲載するのだが、この数値は通常バッファのフィーバーゾンビフォームのスペックと同一であり、彼の願いの果てが『仮面ライダー以外に強くなれない力』だったというのが何とも言えない過酷だろうか。

ちなみにギーツマークⅡのスペックはコチラになっている。

■身長:205.2cm
■体重:109.2kg
■パンチ力:41.2t
■キック力:87.8t
■ジャンプ力:117.0m(ひと跳び)
■走力:2.0秒(100m)
★必殺技:ブーストグランドストライク
<Point>
仮面ライダーギーツのデザイアドライバーにブーストマークIIバックルをセットした姿。

【出典】テレビ朝日『仮面ライダーギーツ』公式サイト『仮面ライダーギーツ ブーストフォームマークII』より

つまりジャマ神バッファそのもののステータスはマークⅡの10分の1以下となっている。ライダー以外にもジャマト等の脅威が存在する中でフォーム自体の性能は環境の頂点とはいえないものだ。
今後アルキメデル率いるジャマト軍団の脅威に太刀打ちできるのか疑問が尽きないのでジャマ神バッファの全盛期は短そうだと正直思ってしまった。

・復活したギーツは運営に矛先を向ける

さて、本編の話となるのだが、バッファと別の理由でギーツがデザグラを憎み、潰そうとするようになったという話だ。
大切な母親がデザイアグランプリの手によって都合よく扱われている事が我慢できない。ギーツVSグレア2の戦いは怒りに身を任せたギーツによる情け容赦ない攻撃でグレア2が気おされていく。だまってやられてなるものかとグレア2はパンチを放とうとするのだが、ギーツは正面から飛んでから回転し左脚で蹴りを放つ。わけのわからない動きすぎてびっくり。だが、戦いの中バッファが割って入り『こいつは俺の獲物だ』と言うとグレア2を撃破した。チラミは面白さや数字にこだわっていた男だったが死の間際に放った言葉もライダーの行動の面白さについて感嘆する言葉だったというのがなんとも彼らしい。

これで名実ともにギーツとバッファは共にデザイアグランプリの反逆者。そんな二人の前にデザイアグランプリ創始者であるスエルが現れ異空間へと連れ去ってしまった。
そしてスエルは英寿と道長に最後に生き残った者にこの世界の行く末を決める権利を与えるゲーム『デザイアロワイヤル』の開催を宣言。デザグラの存在の有無すらも欲望の戦いで決めさせようというデザイアロワイヤルのルールは『ゲームに敗北した者は二度と仮面ライダーにはなれない』。この戦いは冬映画と繋がっており、円盤が出たタイミングで結びつけてくるのはなんと親切なことか。

そして裏で暗躍するのはケケラであった。
ベロバに接触を行いとっておきの不幸を見せてやるというのを交換条件に桜井景和の復活を願い出る。
『笑いにも色々あるからな』というこの男。桜井景和の死は望んでいない、だがその中にどんな不幸があっても構わないという事なのか。
たくさんの過酷の果てに光を掴んでほしいという気持ちはいわゆる『夜明けのオタク』チックなものである。

ケケラが向かった場所は景和を失う悪夢を見続けている沙羅の元だった。
桜井家の部屋は大きく荒れており、世界に存在していたころの景和が就職難民なりに家の事を頑張っていた痕跡がうかがえる。
景和を取り戻す事を交換条件に沙羅をIDコアに触れさせた。ベロバとの契約で桜井景和の復活が確定していたのにも関わらずそういった駆け引きを行うのは姉の沙羅を信用させて利用させようという魂胆なのか。
『弟を再び戦いの場に引き込みたくない』という姉の思いすらもケケラにとってはエンターテインメントの布石なのだ。

そしてデザイアロワイヤルの招待状は祢音の元にも。
キューンは『どうせ参加しても君が生き残れるわけがない』『この世界に求める本当の愛はない、だから未来に』と憎まれ口を叩くのだが祢音は既にキューンの配慮の感情だというのを理解している。
だけど祢音はまだ先の事を断じたくないのだ。鞍馬家に未練は無いけど祢音TVのファンは裏切りたくない、だからデザグラが無くなってほしくない。
そんな祢音が叶えたい願いは『世界中が鞍馬祢音を忘れた世界』
愛を求め続け、自分を認めてほしくて発信を続け、自らの存在を揺るがされた果てに人々の記憶から自分が消える世界を望むのはあまりにも切ない。

「姉さんじゃありません」

「浮世英寿様、あなたは何故復活を?」

屋上にてそんな会話を行う英寿とツムリだが、女神の力か運営の陰謀か英寿自身にも分かりかねている様子である。
『案外姉さんが祈ってくれたりしてな』と冗談めかして言う英寿に『そんな力はありません』と言うツムリだが祈った事自体に間違いはない。
デザグラとはなんなのか、自分が今までやってきた事は正しかったのか、葛藤の末にツムリは願ってしまったのだ。
深刻な表情を浮かべるツムリに英寿は『俺の姉さんには笑顔が似合う』と言った。姉さんじゃありませんと言うツムリの笑顔は穏やかだった。
この信頼関係、二人の心は通じ合っている。だけどまるでかつてのミツメが進んだ道のようで辛い。
そしてツムリは英寿にデザイアロワイヤルに参戦するのですねと言った。
英寿の願いは『母さんの自由と幸せ』、だがその戦いの中心には創世の女神が存在するのだ。

・デザイアロワイヤル開幕!ちゃんと強いナッジスパロウ

弱い女は殴る!強い男からは逃げる!それがナッジスパロウ流!

そしてデザイアロワイヤルが開幕し、ライダーたちは戦いの場に出るのだがそこで祢音と沙羅は再会。ケケラはやはり復活を交換条件にして沙羅を参戦させた模様。大切な弟を戦いの場に出したくない、だけど祢音とは戦いたくない。もちろん祢音も絆を深めた沙羅と戦いたくないのである。
そんな中現れたのはナッジスパロウ・五十鈴大智だった。
ナッジスパロウのスーツアクターだった蔦宗正人さんが戦隊班に移動したためか、はたまた大智自身が得意の頭脳を活かせる参謀生活をエンジョイしたかったせいなのか慟哭編では全く変身していなかったが今回は久々にライダーとしての参戦である。
『君は桜井景和くんの身内かな、よく似てるね』という大智の言葉は半分嘲笑が含まれており、要するに沙羅の事を『騙されやすそうなバカ』として判断したのだろう。弟の事を知っているのなら仲間に間違いないと感じ笑顔で接しようとする彼女を必死に止めたのは過去の悪行を覚えている祢音だった。
兎にも角にも二人でナッジスパロウに抗戦するしかないと変身するのだが、何度もデザイアグランプリに参戦している仮面ライダーナーゴと初参戦の沙羅が変身している仮面ライダーハクビでは戦闘に対する経験値が雲泥の差でハクビは簡単にナッジスパロウに叩き伏せられてしまった。忘れがちではあるがナッジスパロウはかつてギーツとデザ神の座をかけて戦った実力者だ。本人は頭脳戦の方が好きそうではあるが物理的にもしっかり強い。
そして明らかに戦闘力で劣っており短時間で倒せそうなハクビから優先的に潰そうとするあたり彼の要領よさがわかる。

こんな危機的な状況だが、そんな様子を景和に見せつけているのがケケラであった。『お前の幸せを願ってゲームに参加するなんてな』と景和の弱点である姉をダシにして参戦を促すというのがなんというか『夜明けのオタク』なんだよなと感じる。
当然景和にとっては選択肢は一つだ。再びライダーの力を手にし、ナッジスパロウに葬られようとしている姉の元へ駆けつけた。

「兄弟に参加させてどうするつもり?」
「ああ、人間てのはどん底まで堕ちると見違える進化を遂げる。桜井景和を変えるのは『姉ちゃん』だ。」

こんな決死の形相でナッジスパロウに斬りかかるタイクーンを見ながらリラックスするベロバとケケラ。タイクーンの活躍は見ていたい。ケケラの推しライダーへの思想自体は『ハピエン厨』だろうけれども、そのためにはどんな過酷な状況が存在していても構わないという想いはあるだろうし、ベロバもその不幸な過程自体は好物なのだろう。
事実、タイクーンVSナッジスパロウの戦いは怒りに任せ必死の形相で相手を潰そうとするタイクーンが優勢となっていた。
このままタイクーンの勝ちになると思いきや現れていたのはジャマ神バッファ。ナッジスパロウは抗戦しても利は無いと感じ即座に撤退。バッファはそのままタイクーン・ナーゴ・ハクビのIDコアを破壊するべく詰め寄っていく。どいつもこいつも忘れたままでいれば倒されずに済んだのに、と最後の一閃で全てを潰そうとしたその瞬間現れたのはギーツブーストマークⅡだった。

「なんでそいつらを助ける、情でも沸いたか?」
「あぁ、一緒にソバを食べた仲だからな。」

ギーツにとって2000年の間に情が湧き、心を開いた存在たちである。そしてそのままタイクーンたちを連れ撤退。
河原にて景和は英寿に礼を言うものの、その態度はどこかそっけないものを感じる。祢音に今度は何を願ったのかと問われ『デザグラの無い世界』と答える英寿だが、消えたままの人が居るからデザイアグランプリを無くすわけにはいかないと言ったのは景和だった。そして祢音もデザグラでやり残した事があると言った。
景和はデザグラ支持派というわけではない、願いを叶えた上で女神自身に罪を償わせたいという想いだ。英寿が母親を取り戻したいという願いを知り、英寿が創世の女神に作られた存在であると知り、そこまでの犠牲を知っているからこそ景和は判断を下したのだ。

ところで私、ぱいせん彼方は仮面ライダーギーツ初期の頃からギーツとタイクーンにはいつか袂を分かつような戦いを行ってほしいという派閥であった。個人の性癖として推しが2000年の時を経て得た友と決裂し、刃を交える展開は非常に興奮するのだ。
謀略編のラストのギーツとタイクーンのガチバトルに盛り上がったり、乖離編でのデザスター編で景和がデザスターだったら英寿が曇りそうだなという理由で景和デザスター説を組み立てたりしていたのだがここにきて念願の展開が来たのは正直頭ケケラになってしまうので今後が非常に気になるところだ。


◆ギーツ34話コラム

・デザグラ存続派とデザグラ終焉派

こんなの頭ケケラになるわ

さて慕情編に突入し、デザイアロワイヤルが開幕した仮面ライダーギーツだが、ここにきて4ライダーが決裂する展開がやってきた。
大まかに分けると『デザグラ存続派』『デザグラ終焉派』であり、英寿&道長、景和&祢音で別れた。

*デザグラ終焉派*
【英寿】母さんの自由と幸せが欲しい
【道長】叶えたい願いなんてない

*デザグラ存続派*
【景和】退場した人の復活&女神に罪を償わせる
【祢音】世界中が鞍馬祢音を忘れた世界

ただまぁ景和については人類の救済をしたうえで諸悪の根源となった女神に罪を償わせるという目的なので厳密には『全てを救ったうえでデザグラを終わらせる』という派閥となっている。
だけれども英寿の救いたい母親の存在が創世の女神とイコールなのを知ったうえで断罪するという心つもりなのでこれはもう対立は決定打なのだろうと感じる。筆者は頭ケケラなので『英寿は景和と決裂したら真人間のようにショックを受けそう』と思っており念願の展開がきたと思っているが、それでも最後に4大ライダーが並びたてるようになれば良いなとは思う。
どちらにしろ英寿の母親が中心軸に存在したままになるから辛いんだけれども。


◆巻末宣伝コーナー

・語ろう中田ヒーローズ2の二次募集は5月末までです。

さて、巻末は宣伝コーナーとなっております。
現在C102合わせ特撮アクション評論企画語ろう中田ヒーローズ2の参加者を募集しております。
今回は前回もありました『評論部門』に加え中田裕士さんの演じたキャラを描いたりダイマ画像を作ったりする事ができる『イラスト部門』を募集しております!お気軽にご参加ください!

4月より既に参加している人限定部門を越えた応募が可能となりました。二次募集は5月末ですが、6月になりましたら完成原稿のみ受け付ける追加エントリー枠を募集するかもしれませんのでよろしくお願いいたします。

【企画概要】

【応募フォーム】

※現在の参加者一覧はこちらになっております。

・アンケート企画ももちろん実施中!

そしてそして、語ろう中田ヒーローズ2では誌上アンケートも実施中!中田裕士キャラの頂点を決めろ!『中田裕士キャラ総選挙2023』の締め切りは6月30日です!皆様これからもご投票ありがとうございます!

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