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『資本論』(マンガ)の学び

こんにちは(^^)

今回は資本論のマンガ版を読んで、得られた学びについて話していきたいと思います。
カール・マルクス著の資本論ですが、私は100分で名著版でさえ挫折しました(笑)。ですが、マンガ版は読むことができました!
かみ砕かれたものをご説明するので、『資本論』とはいえ、分かりやすく説明しますよ☺



労働力について

パンが金貨10枚で売られていたとします。
その金貨10枚の内訳は、

原材料分:2枚
労働者の賃金分:4枚
会社の利益分:4枚

となっているとしましょう。
資本主義においては労働力も商品です。
労働力の原材料は何でしょうか。
それは、人間の体力です。
そのため、労働者は一日の疲れをかえって癒し、次の日また元気に働けるようになるようにしなければなりません。
このために必要な費用を「労働力の再生産費」と呼びます。
この費用は即ち、生活費のことです。
労働力の再生産費=生活費
ということです。

ここでわかるのは、資本家が賃金を増やさない限り、労働者は生活費の捻出に苦労するということです。つまり、

賃金ー生活費=貯金や贅沢のためのお金

であらわされるところの貯金などのためのお金を得られなくなってしまいます。資本家が好き勝手にできるならば、労働者は貯金や贅沢が全くできなくなってしまいます。
だから、今は労働三法(労働基準法・労働組合法・労働関係調整法)のように労働者を守るための法律が整備されているという訳ですね。


労働者の剰余価値

商品は無数の人びとが買いますが、労働力は資本家しか買いません。
それはなぜでしょうか。
それは、労働者が会社の利益を上乗せするための力を秘めているからです。
これを剰余価値と呼びます。
劣悪な資本家のもとで働く労働者は、剰余価値を多く生み出すために本来得られる利益を奪われるのです。


株式会社の起源

株式会社の起源は、1602年のオランダに遡ります。
その時代と言えば、大航海時代であり、数多くの船が航海に出ました。
当時は1航海あたり、1者が出資するという仕組みでした。
その場合、航海に成功したら出資者は大きな利益が得られますが、失敗したら出資金の全てを失います。
つまり、リスクが大きすぎたのです。
そこで誕生したのが初めての株式会社です。
その会社の名前は東インド会社と言い、この会社の株を買うことで、複数の航海に出資することができるようになりました。
つまり、5航海に出資して、2航海が失敗しても、3航海が成功すれば利益が得られるようになったのです。
出資者のリスクを分散する仕組みとして生まれたのが株式会社ということになります。


株式会社と資本主義

株式会社による資本主義が主流となった社会で、『資本論』が唱えたのは支配階層が庶民を食い物にしている構図は昔から変わらないということ。
奴隷制も、封建性も、資本主義も皆同じだ、と主張したのです。
労働者は仲間の苦しみを知っているから、必死に働きますが、資本家・支配階層はその苦しみを知らないから、いとも簡単に搾取し、犠牲をいとわないと説きました。


絶対的剰余価値と相対的剰余価値

最後に、2種類の剰余価値を説明しておきます。
長時間労働によって、剰余価値が増えるということを絶対的剰余価値と言います。
そして、総労働時間は変わらないが生産方法の発展などによって生活費が小さくなって生じる剰余価値のことを相対的剰余価値と言います。
前者を増やすには労働時間を増やすしかありませんが、後者は労働者の生活費を下げることができれば大きくなります。


筆者より

最後に謝らなければならないことがあります。
冒頭に分かりやすくすると宣言したものの、見返してみると難しかったです(´;ω;`)ウゥゥ
こればかりは、内容が内容なので、致し方なしかと思われますすみません…m(__)m

ただ、ここまで読んでいただいた皆さんにはお分かりの通り、この本は資本主義の在り方を非難したものですが、当時と今ではかなり状況が変わっています。
労働者の権利と法整備は、当時よりかなり向上していますからね。
ただ、私はこの本の最後に言われる言葉が印象的でした。

愚民は搾取される

何も自分で考えず誰かの後をついていくことしかできない人間は搾取され続けます。
「私は劣悪な社長から搾取されてはいないだろうか?」
「今働いていることで私自身のメリットより、会社へのメリットの方が大きくなっているのではないだろうか?」
そんな風に考えてみることで、自分が搾取されている状況を認識することができます。
なんでも人任せにせず、自分で考えて行動すること。
その先には誰かから雇われるという形ではなく、自分で利益を生み出し、誰にも労働力を搾取されずに働いている私たちの姿があるかもしれない、そのように僕は思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました(⌒∇⌒)




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