ゴキブリにも種類があります
蒸し暑い日が増え、夏の訪れを感じる季節となりました。夏とともにやってくるのが、いわゆる「G」。いつ出没するか、おびえながら日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
さて、ゴキブリを知らない人はいません。出くわしたことのある方なら、「黒くてツヤツヤで、素早く動くやつ」をありありと思い浮かべることができるでしょう。
でも、そのゴキブリ、どのゴキブリですか?
そう、ゴキブリにも種類があるのです。恐怖の対象をぼんやりとしか知らなければ、正しく怖がることはできません。
本記事では、弊社7月刊『ゴキブリ研究はじめました』(著:柳澤静磨、イラスト:かわさきしゅんいち)より、さまざまな種類のゴキブリをご紹介します。
かわさき先生のかわいいイラストとともに実物の写真も載せておりますので、苦手な方は恐る恐るご覧ください。
~ここから下にスクロールいただくとゴキブリの写真が表示されますので、ご注意ください。~
●家に出るのは、どのゴキブリ?
まず代表的なのは、「クロゴキブリ」。名前通り黒っぽい色のゴキブリです。
成虫の体長は25~33ミリほど。家に出ると怖すぎて5センチとか10センチに見えてしまいますが、じつはそこまで大きくないみたいです(『学研の図鑑LIVE 昆虫 新版』でサイズ感がわかります)。
『ゴキブリ研究はじめました』著者であるゴキブリストの柳澤先生は、クロゴキブリのフォルムがお気に入りです。曰く、「流線形で、スポーツカーのようなカッコよさがある」。たしかに!
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つぎに、「チャバネゴキブリ」。こちらも聞いたことのある方が多いでしょう。
成虫の体長は10~12ミリほどで、小さくてかわいいですね。胸に黒いラインが2本入っています。
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胸のわっか模様がかわいいのが「ワモンゴキブリ」。
成虫の体長は30~40ミリほどと、家に出て「害虫」と呼ばれるゴキブリの中では日本最大。大きなゴキブリって素敵です。
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柳澤先生曰く、ほかにも家に出るゴキブリはいるものの、多くの場合はこの3種であろうとのこと。
今年の夏、家にどの種が出るか、楽しみになってしまいますね。
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ご紹介した3種は、人間にとって身近な種類です。名前をご存じだったという方もいたでしょう。
しかし、ゴキブリの世界はもっと広いのです。つぎからは、イメージを覆すスゴいゴキブリたちを紹介します。
●黒くないゴキブリ
家に出る3種は茶~黒くらいの色でしたが、世界にはカラフルなゴキブリもいます。
たとえば、「ミドリバナナゴキブリ(グリーンバナナローチ)」。
黄緑のボディに差し色でオレンジの触角と、めちゃくちゃおしゃれなゴキブリです。
●家に出ないゴキブリ
そもそも、ゴキブリは家に出ない種が圧倒的多数。
たとえば「オオゴキブリ」は、森林に生息しています。
落ち葉や朽ち木などを食べ、新しい植物が芽吹く手助けをするゴキブリです。どっしりした体が、なんだか頼もしいですね。
●人を助けるゴキブリ
「ゴキブリ=人類の敵」とお思いの方も多いはず。しかし、世界には「薬になるゴキブリ」もいます。
それが、こちらの「シナゴキブリ」。「シャ虫」という漢方になるゴキブリです。
薬効としては、駆瘀血作用や、口内炎の鎮痛があるそうです。
ほかのゴキブリも生態系を支える大事な一員なので、巡り巡って助けられているとも言えます。ゴキブリとは仲良く暮らしていきたいですね。
●かわいすぎるゴキブリ
ここまでにご紹介した種類も非常にかわいかったのですが、世界にはほかにもかわいいゴキブリがたくさんいます。
たとえば、「ドミノゴキブリ」。丸っこくて、ドミノのような模様がかわいいです。
柳澤先生お勤めの昆虫館(磐田市竜洋昆虫自然観察公園)でこの種を展示したところ、「こんなゴキブリだったら家に出ても気にしない!」という声が聞こえたそうです。
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ヨロイモグラゴキブリもキュートです。
土に潜るゴキブリで、モグラのようなトゲトゲの肢がたまりません。ペットとしても人気らしいです。
ヨロイモグラゴキブリは世界で最も重たいゴキブリで、重量約35グラム。ジャンガリアンハムスターとだいたい同じ重さなので、どちらを飼うか迷ってしまいます。
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このほかにも、『ゴキブリ研究はじめました』には個性豊かなゴキブリがたくさん登場します!(書籍では写真を使用していません)
もともとゴキブリが大嫌いだった柳澤先生がゴキブリ好きになるまでの、ラブコメさながらドタバタ採集・飼育模様/日本を騒がせたゴキブリ新種記載の裏側など、ゴキブリを好きになっちゃう内容が盛りだくさん。
パラパラめくっていただくと、ページの下部でゴキブリが動きます。ぜひ、手に取ってお確かめください。
▼本の詳細
※文一総合出版さんでも『ゴキブリハンドブック』が発売されています!
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