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勝田中等教育学校 校外学習 ~地域の魅力を探究する旅~

旅のねらい

5月26日、茨城県立勝田中等教育学校の皆さんが茨城県内での校外学習を実施しました。

今回の旅は、3台のバスごとに異なる目的地。しかもクラスごとではなく、生徒たち自身が興味のある見学先を選ぶ選択制の形をとりました。

今回の校外学習は、

・コロナ禍で今まで体験ができていなかったことから、体験学習をさせたい
・今後、地元であるひたちなか市に課題解決の提案をする予定なので、そのヒントにつながる時間にしたい
・SDGsのつながりを重視したい

といった先生の想いの下、企画させていただきました。

茨城県内の各市町村に先生の想いを伝え、共感いただいた地域の企業やプレーヤーさんにおつなぎいただき、「つくばみらい市」「常陸大宮市」「境町」の3つの地域での実施となりました。

今回は、インターン石川君が、常陸大宮市の午後の活動をレポートします。


当日レポート 常陸大宮市での活動

5月26日(金)の午後、勝田中等教育学校が道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜で駅長の講話、YouTube体験を行いました。

実際の体験の様子と参加者の声をお伝えします。


駅長の講話

道の駅常陸大宮~かわプラザ~の駅長、鈴木さんがお話をしてくれました。

鈴木駅長のお話を聞きます

生徒も大興奮?あのジャニーズもここに!

道の駅の遊具

最初は、道の駅の中に設置されている遊具についてのお話。
タイヤのようなものがついている丸いブランコは、インクルーシブ遊具といって、だれでも、隔たりなく遊べるもの。他には車イスのままでも遊べるような遊具もありました。

写真の丸いブランコには、なんと元King & Princeの平野紫耀君が寝そべって休んでいたそうです! この道の駅で撮影があったそうで、ファンのかたが大勢遊びに来て写真を撮っているそう。これには生徒さんも大興奮でした。


かわプラザを始めとした道の駅のありかた

茨城県内には現在16の道の駅があり、かわプラザは12番目にできた比較的新しい道の駅だそうです。
敷地面積としては、県内で一番広く、川の手前まで敷地があるのが特徴的です。その広さはなんと東京ドームの1.2倍!
レジを通して買い物をしたお客様だけでも年間60万人。実際にはその倍の数の利用者がいらっしゃっていると予想されています!

そんな多くの人が訪れる道の駅。元々は、トイレ休憩と駐車場だけの車の移動のための休憩所でした。しかし、人が来るようになり、トイレ休憩だけじゃもったいないという想いから、地元の物を販売・PRしようとする取り組みを通して、道の駅が発展していきました。


道の駅 駅長が語るこれからのかわプラザ

生徒さんの、「これからの道の駅はどうなっていくか」という質問について、駅長の鈴木さんは次のように答えてくれました。
「道の駅にはピークが3回あるんですよ。ゴールデンウィークとお盆の時期と秋の紅葉の時期。それ以外の時期はお客さんが来れない時期があります。それを何かしようかなという風に考えていて、それにはやっぱり自分達だけでは難しいです。冬は本来売上が落ちるのですが、冒頭に話したように、平野君がテレビの撮影で道の駅に来て、テレビ放送になったおかげで、今年は売上が伸びました。テレビの撮影に限らず、起爆剤みたいなのがあれば、みなさんに来てもらうことはできる。それをもっと探したい。もっときてもらえるような工夫がしたいです。なにをすればこうするっていうのは分からないので、いろいろ試しながらやっていきます。」


お話をしてみて

常陸大宮道の駅かわプラザ駅長の鈴木さんに、お話してみた感想をお聞きしてみました。
鈴木さんによると、いつも小学生が職場見学で来るとのこと。しかし、中学生は初めてで、その様子の違いがとても印象的でした。
小学生だと物珍しさで見ている、という印象が強いそうですが、中学生は見学の時の目が違うそうです。また、質問の内容も違うとのことでした。
駅長さんのお話は、とても聞き手に寄り添っていて、中学生が興味のありそうなお話を探りながらお話してくださいました。


YouTube体験

茨城県常陸大宮市地域おこし協力隊で、ひたちおおみや放送局・キーデッケのメンバーでもある星野由季菜さんのご案内のもと、放送局についての話を聞き、最後にはYouTube収録体験もしてみました。

キーデッケってなんのこと?

お話をしてくださったのは、キャリアコンサルタントや子ども食堂の代表、学校の先生、地元の書店のスタッフ、フリーランス、元警察官などバラエティ豊かなキーデッケのメンバー。メンバーに共通しているのは、楽しいからやっていることと、大好きな地元を盛り上げたいという熱い想いです!

「多くの人に発信したいという想いからYouTubeでラジオを発信しています。」
キーデッケとは茨城の方言で、「聞いていますか?」のこと。

常陸大宮市のPRをしたい有志のメンバーで話し合い、「自分でメディアを作りたい。」という結論にいたり、ラジオ局を創ろうという思いに至ったそうです。しかし、ラジオの放送局を開設するには総務省の許可が必要で、膨大な予算が必要とされます。更に、テレビ放送はラジオ局の開設以上に資金が必要だそう。そのため、発信はYouTubeで始めることになりました。


あなたもパーソナリティに? YouTube体験

YouTube体験として、実際に配信スタジオの席に座り、写真を撮影しました。パーソナリティに興味津々の子たちもいて、とても楽しそうな様子でした。
逆にシャイでなかなか椅子に座れない様子も、中学生らしかったです。


みんなでYouTubeに出演してみました

道の駅の、川が見える階段で集合写真を撮りました。
写真を撮るときにかけごえは「いばらき~~~」
写真を撮った後には、キーデッケに出演するための動画撮影も行いました。
学校名と常陸大宮をアピールして、中学生らしいフレッシュで明るい様子でした!

6月に放送されました

参加者の声

参加してくれた学校の生徒さんと先生からもお話を聞いてみました。

生徒の声

・自分達で特産品を作ったという話が印象的だった
・お客さんを集めるために、季節ごとに工夫していることがあることがわかった
・長期休み期間や普段あまり利用客がいないときでも、どのように観光客を呼ぶことができるのかを工夫し、イベントを多く行っていることが印象に残りました。
・最新の方法で情報を伝えたりしているのだなと感じた。ラジオを作るのが高いのは知らなかった。

生徒たちからは、地域の魅力、発信の方法やその工夫について学べたという声を聞くことができました。
自然に囲まれた点や充実した設備といった魅力や、魅力発信のためのYouTubeなど、かわプラザならではの魅力をたくさん感じ取ることができたのかと思います。
それぞれが感じたことをこれからも大切にして、また新しい気付きを得ていってほしいですね。

先生の声

午前中は林業体験で、実際に木を切り倒すところを見ることができ、午後には実際に道の駅の出来た経緯や実際の放送局の見学をすることができて、体験と講義のバランスがよかった。次にある職場体験にも繋がるいい体験になった。

実際に体験をさせてあげられたということで満足の声がありました。
話を聞くことと体験をすることが交互に来ていたことによって生徒にも先生にもいい時間を過ごすことが出来ました。

記事:石川諒


午前中の体験の様子

レポーター石川君が同行できたのは午後の見学のみでしたが、午前中にも常陸大宮市ならではの体験をさせていただきました。
一部ではありますが、写真で体験の様子をご紹介!

美和木材共同組合様にご協力いただき、林業現場の見学や、木材を活用したお箸づくり体験を行いました。

実際の現場に入って林業を体感!


職員の方の説明を真剣に聞きます
世界に一つだけのマイ箸づくり!

最後に 自分で「選ぶ」校外学習について

今回の旅は、学年全体ではなく、バス1台単位での目的地の異なる選択制。少人数だからこそ見学・体験ができた施設・企業さんばかりです。
初めての旅の形でしたが、終了後のアンケートでは、選択制だからこその良さについてのコメントをいただきました。

生徒の感想

・より自分が興味を持って探求できるので、授業への前向きな気持を普段よりも持つことができた。また、それぞれがそのように学んでくることで、お互いの情報共有でも更に有意義な時間にすることができたと思う。

・自分があまり興味のない場所へ行くよりも、それぞれ興味や関心がある場所に行ったほうが、自分の考えをより深められると思う。

・それぞれの場所で、全く異なる体験をしてきたので、自分の行ったところの再認識もできたし、他の人が行ったところにも興味が湧いた。

先生の感想

・(学校に戻ってから、)他の体験活動をしてきた生徒とよく話をしていました。交流の時間をとらなくてもかなりの生徒が3カ所での活動の大枠を捉えていました。
生徒の「行きたい」「見たい」という内的動機付けからスタートでき、意欲的な学びにつながりました。

・生徒同士それぞれ意見を交換する姿があり、良かったと思います。まだ特別な体験としか捉えられていないところが課題ですが、他の学習や活動に応用できるよう指導したいです。
生徒同士が体験について情報交換することでアウトプットの機会が得られました。

つくばみらい市・境町での見学内容や、その他の事例について、ご興味をいただけましたらぜひアーストラベル水戸までご連絡ください!

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