太極拳の基本功:𣑊功(ヂョワンゴン)_鬆静𣑊

𣑊功とは下肢を固定するか、または全身を静止した状態におく基本功です。𣑊功の姿勢は緊張感をほぐし、静かで安定した状態におき、ちょうど杭が地面にたっているさまを思わせるところから𣑊功(𣑊は杭のこと)というようになりました。𣑊功の目的は姿勢を正し、下肢の力を強め、気を落ち着かせ、呼吸を整えることにあります。
参考文献:太極拳基礎講座 李徳印 著

1鬆静𣑊(ソンデンヂョワン)

準備の姿勢 

体を自然にして立ちます。足は肩幅に開き、重心を両脚の間におき、両手は体側にさげます。目は前をまっすぐ見ます。全身に力をいれず静かな状態において、姿勢を正し、精神を集中させ、呼吸はごく自然にします。

動作

両腕を前にあげ、ボールを抱えるような姿勢をとります。五指はやや曲げ、自然に開きます。両手の指と指の距離は拳を一つおいた間隔にし、目は姿勢をみます。

ポイント

☆頭頂に物を置き、それを押し上げるような気分でまっすぐ正し、肩を下げ、腰の力をゆるめて背筋を伸ばし、胸はやや引いて、腕を伸ばし、脇に綿の球をはさんだように自然に開き、肘を下げ、指を伸びやかにしてやや曲げ、頭、軀幹、上肢から張感をとり除きながらも緩めず、充実させてはいるが、こわばってはいないというごく自然でリラックスした状態におきます。

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