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2021年新日本国防構想概略ー統合運用の未来

統合作戦運用

国家元首の下に国防軍を置く。国防軍の基幹である陸・海・空を統合運用するべく各軍の上位に参謀本部又は、幕僚機構を設置する。

又、既存の3軍の下に置かれていた特務部隊を3軍と同格に格上げする。具体的には、宇宙・情報・工作・戦略・先遣等の機能を1つに集約した軍を4軍目として設置する。

補給及び兵站・整備機能を集約し、その他の部分を公設民営化型法人で政府が株式を保有した官営法人に有事の際に活用出来る体制を整える。

予備役及び後備役の軍人に対する訓練を拡張及び多様化し、講師を派遣する・通信教育を実施・勤務の延長線上での有事徴用を可能にする体制を拡張する。

軍事教育の民営化を行い、公立の大学院・大学及び高等教育期間にて将校又は、下士官の求職活動と適応訓練の素地を付与する。あくまでも、後方活動分野に限定し、戦闘職種迄分野を拡張しない。

統合運用の先

今後100年で日本の軍事機能及び軍需産業には、月面や火星での偵察・施設・研究・開拓・探索・滞在等の任務が必ず付与される。その上で宇宙空間での軍事活動の必要性とそれに資する機能の付与は、世界各国で黎明期を迎えている。現在の米軍と中国軍では、既に月面や火星での軍事活動が展開出来る能力の一部を研究及び開発している。例えば、宇宙空間で偵察が可能な無人偵察機の開発や人員の輸送技術を獲得している。欧州・ロシア・日本・インド・イスラエルはこれに一歩遅れをとっているが、いずれ上記の能力を獲得するであろう。

今後、宇宙空間で活動可能な兵器の登場に伴い、戦争の形態が変化する。完全無人式自立型航空機・人型機械兵器・超小型増殖電子細胞・超大型無人滞空型空母・無人潜水母艦・無人戦闘者・無人航空機が台頭するであろう。

そして、宇宙空間で対応出来る軍隊は、陸海空の垣根が無くなり活動する。故に、既存の軍事体制の合理化が加速し、省人・省時・省物が加速する事になる。そして、核兵器を抑止する上で、プラズマ兵器やナノウイルスが台頭する。又、それに呼応する形で核兵器の超小型化と潜在化が進み見えなくなる。

安全保障の多様化

今後、世界は海洋地域や大陸地域を主軸とした国際地域同盟や機構が発足する事になる。又、軍隊の多国間運用が既成事実化し、紛争の危険性が分散する事になる。

アジア諸国の軍事能力が飛躍し、地政学上のリスクの一因となる。中国の軍事拡張が全盛期を迎え、対中国包囲網の運用により太平洋のバランスが100年先に影響を齎す。

(現在)日本・米国・印度・オーストラリア・英国・カナダ・フランスの海洋7カ国は、今後、連携を強化するだろう。そして、大陸国のロシア・中国・朝鮮及びリムランドの一部で結成した大陸機構と対立を顕在化していく。

ここまでは、あくまでも推測の域であるが、今後、私は以下の提言をする。

日本が主導すべき3大綱

1政治的包括
インド太平洋地域における安全保障で海洋諸国を巻き込んだインド太平洋同盟を成立させる事。例えば、日米豪印+英仏加シニ(シンガポール・ニュージーランド)を加えたインド太平洋版NATOの結成。UKUSA協定を拡張した情報共有協定。シンクタンクや大学及び研究所の職員同士の交流や共同研究や共同事業を行い、特定分野における技術共有協力と交流。政治的軸の確立としての民主主義及び自由主義国間の連携及び同名化の主導権を握る。
2経済的包括
インド太平洋地域及び地中海・大西洋地域間を連結する世界最大の海洋地域間の世界自由貿易協定の締結を実現する。その足掛かりとしての、RECEP・TPP・APECを活用し、大西洋接続国との連携も行う。又、経済的抑止戦略として、一帯一路を主導する中国の展開都市に於いて第2の選択肢を付与し、中国との経済的連携を図る。又、ロシアとは資源供給協定及び特定分野協力協定を締結し、経済的親睦を図る。又、同時並行でリムランド及びバッファゾーンの国々に対して経済的進出をロシア及び中国のルートで開拓し、多国間貿易協定の締結を行い、大国による経済的圧力の抑止に努める。
3文化的包括
民間交流の一環として、文化の輸出入がある。我が国は、今後、世界各国の若年層に対して日本の文化を輸出し、日本の言語的・慣習的・精神的親和感情の醸成と、日本文化圏の拡張を行う。これは、100年先の対日感情の安定化や世界的な文化や価値観の相互理解と多様的社会の素地を強固のものとすべく必要な事である。

最後に

緩やかな世界連邦運動及び国際地域感の集合化を加速させる必要性が今後出てくるであろう。それは、人類が月面・人工衛生及び火星に拠点を設けた時に地球人を意識する日が必ず来る。現在の世界情勢は、新世界秩序の準備に向けて前進しているのである。我々に出来る事は、あらゆる障害を認識し、一つの目標に向けて協力していく事である。ただ、今の段階での世界連邦化や世界政府の構築は、大きな反発を生むであろう。しかし、人類に残されている時間は、人類がこの星の環境に適応出来る期間のみである。





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