リサイクル石けんを届けた先にある、「希望」の話
こんにちは!Earth Companyの樋口実沙です。
長く続くコロナ禍の、久しぶりの規制のない連休。リフレッシュや新たな出会いを求めて、旅をしている方もいらっしゃるでしょうか?
私にとって忘れられない旅といえば、2020年2月、バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプにある在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)の学校を訪ねた時のこと。以前Earth Companyでも緊急支援をした施設を見学し、現地の食生活を学ぶ旅でした。
バングラデシュのリゾート地として知られる世界最長のロングビーチから、車で約2時間ほどの場所に、今も約92万人以上ものロヒンギャ難民が密集して生活しています。その人口密度は新型コロナの感染爆発がおきたニューヨークの2倍以上。リゾート地と難民キャンプ、あまりの景観のギャップに、世界の縮図を見ているようでした。
BRAJの学校の先生が自宅に招いてくださり、奥さんにロヒンギャ料理を教えていただくことができました。バラック小屋に簡易的に作られたキッチンで、NGOから支給される限られた食材とスパイスを使いながら、代々受け継いできた味を子どもたちに伝えたいと、日々工夫している様子が見えました。
中でも印象的だったのは、限られた水を繰り返し使っている様子。汲みたての一番きれいな水で食材を洗った後は、その水で器を濯いだり、泥を落としたり、全く無駄がないんです。
そんな慎ましい暮らしをしている人たちに、パンデミックという更なる苦難が襲いかかりました。
状況はみるみる悪化し、多くのNGOが一時撤退を余儀なくされ、支援物資も不足。現地からは学校の授業もままならないという連絡が続きました。
さらに昨年2月、ロヒンギャ難民の故郷であるミャンマーで軍事クーデターが起こり、彼らの帰還はいっそう遠くなってしまいました。これには私自身、自分の無力さに、何度もくじけそうになりました。
長期化するコロナ禍と軍事クーデター。国際社会の関心はロシア軍のウクライナ侵攻に集まり、支援から取りこぼされてしまう人々...。
難民キャンプからの声を通じて気がついた「寄付」の意味
そんな光が見えない日々が続く中、IMPACT HERO 2022 サミール・ラカーニから、43万人のロヒンギャ難民にリサイクル石けん提供するプロジェクトをサポートして欲しいという要請がありました。
工場で廃棄されるはずだった石けんを、経済的に困難な女性を雇用し、リサイクルして難民や貧困層に届けるという「三方よし」のビジネスモデルを確立したサミール。その活動が高く評価され、国連UNHCRから依頼を受けたというものでした。
クラウドファンディングを始めてすぐ、難民キャンプのBRAJの学校の先生から、
「私たちのコミュニティのために、素晴らしい取り組みをしてくれてありがとう!」
というメッセージが届きました。
「石けんはUNHCRを通じて支給されるので、あなたの地区に届くかはまだわからないんだ」
と伝えましたが、それでも進捗の確認と、感謝のメッセージが毎週のように送られてきました。
ロヒンギャの人々は難民キャンプの外に出ることさえままなりません。例えオンライン上であっても、外の世界と繋がっているということ。自分たちのことを忘れずにいてくれる人がいることが、どれだけ未来の希望になっているか。多くの人が想像もつかないかもしれません。
今回のサミールのプロジェクトには、世界最大規模の難民キャンプの、約半分の人たちに石けんを届け、人々の健康を守る大きなインパクトがあります。
でもBRAJの先生の声を聞いているうちに、実はそれ以上に、寄付を通じて彼らに想いを届け、世界から忘れられないようにする、大きな意義があると感じるようになりました。「石けん」という毎日使うアイテムから、希望を届けることができるんです。
クラウドファンディング終了まであと2週間。目標金額まであと280万円と、達成できるのか不安ですが、私たちの取り組みに希望を見出してくれる人がいる限り、私たちも最後まで諦めずに走り抜けたいと思います。
どうかご支援よろしくお願いします!
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