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ブックトーク『愛について100の言葉』

本との出逢いは人との出逢いと同じで、その時々で必要な本とご縁が繋がっていくものですね。noteでは、出逢った本の中から少しずつご紹介していこうと思っています。

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今日の本は『愛について100の言葉』ガブリエレ・ハルトル編です。この本は、世界の有名な人達の言葉から、編集されています。

タイトル通り、100個、愛についての言葉がのっている訳ですが、
本の中から3つ程、ご紹介したいと思います。

一つ目は、


生涯の終わりに評価されるのは愛だけである。
テゼの規律より


テゼは、フランスのブルゴーニュ地方のテゼと言う村にあるキリスト教の共同体、男子修道会の名前だそうです。カトリックとプロテスタント出身の修道士たちが、教派の違いをこえて、ともに祈りと労働の生活をしているんだそうです。

生涯を終える時に愛に満ちていた人生だったなぁ。と思えたら素敵ですよね。自分が送って来た人生、いいことも悪かった事も、全てがコントラストで、自分の人生を彩ってくれたイベントだったり、登場人物ですよね。そして自分もこの人生における主役を演じてきたわけなので、全てをひっくるめて自分が生涯を終えた時には、自分が創り出して来た世界はそこで終わるわけですよね。なので、その事柄、人々、人生全部に愛を送れたらいいなぁ。と感じました。

2つ目は、


愛する者たちの抱擁は、まず体以前に互いの間に在るものを抱きしめる。
ハリール・ジブラン


ハリール・ジブランは、レバノン出身の詩人で、画家、彫刻家でもある方です。1883年、オスマン帝国時代末期に現在のレバノン北部ブシャッレで生まれ、少年時代にアメリカへ移住、1931年にニューヨーク市で亡くなりました。

互いの間に存在するものって何だと思いますか?
自分が物質として持っている物は、目に見える物としては体ですよね、
その体と体を抱きしめる以前に、自分の事も含めてその人の考え方だったり、お互いの歩んできた歴史だったり、いろんな物を慈しむという事を言っているのかなぁ。。。

3つ目、最後は


愛は空間を作る。
相手が、自分自身で存在することができる場を。
ロマ―ノ・グァルディーニ


ロマーノ・クァルディーニは、ドイツのカトリック神学者,哲学者。
1939年にナチスが追放するまで、ベルリン大学の教授だったそうです。
1885年にイタリアのヴェローナで生まれ、
1968年83歳で亡くなっています。

愛していると、会いたいなとか元気かなとか、幸せでいてほしいな、とか思うので、どうしても、自分の思考に相手が登場する回数も増えるし、相手に働きかける回数も多くなりがちですよね。そうすると愛する人にちょっと窮屈な思いをさせてしまったり、一緒にデートしたり、時間も多く過ごしたり、別々の場所にいても、電話したり、ラインしたり、生活の中で実際に時間を共有する事も多くなりますね。そんな中でも、人は一人で生まれて、一人で亡くなって行くので、一人一人の人生もまた、とても大切だと思います。そう考えてみると、一人一人の人生をその人らしくいられる空間だったり、時間だったりも、お互いに大切にできる関係って素敵だなと思いました。

以上、
愛について100の言葉
ガブリエレ・ハルトル編
を元に、思考を巡らせてみました。

どこかで誰かの本との出逢いに繋がったら嬉しいです

ガブリエレ・ハルトル編 山本文子訳『愛について100の言葉』(女子パウロ会、2010年)

#booktalk #本 #愛について #book


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