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【戦評】 失墜した「夢と感動」、切り裂かれた「東北プライド」~5月6日●楽天0-11西武

自力優勝の可能性消滅

梨田監督「2日続きで、こういう試合は見せたくないですし、見たくもないです」

ゴールデンウィーク最終日の楽天生命パーク。
連日の満員御礼に沸いた場内で繰り広げられた光景は、梨田政権下のワースト3に入る完敗劇になった。

前日4-10、本戦0-11、2試合連続での二ケタ失点は、2014年4/25(●E0-11Bs)、4/26(●E4-10Bs)オリックス戦以来の屈辱。

「日本一の東北へ」を掲げた鷲軍は、まさかの開幕31戦で自力V消滅。
報道によれば、1955年の大映の27試合目以来の記録だという。

これでチーム成績は最下位を着々と爆走。
31試合7勝23敗1分の勝率.233、借金は今季最多の16へ。

ゲーム差は1位・西武と16.0、2位・日本ハムと10.0、3位・ソフトバンクと9.5、4位・オリックスと6.5、5位・ロッテと6.0。
Aクラス入りも危険水域、最下位脱出も徐々に困難の域に入りつつあるのが、2018年のリアルな現実だ。

両軍のスタメン

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・山川(一)、5番・森(指)、6番・外崎(三)、7番・栗山(左)、8番・炭谷(捕)、9番・木村(右)、先発・榎田(左投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・ペゲーロ(右)、3番・銀次(二)、4番・ウィーラー(三)、5番・今江(指)、6番・内田(一)、7番・フェルナンド(左)、8番・嶋(捕)、9番・オコエ(中)、先発・藤平(右投)

用意周到すぎる立花社長の謝罪

挙げればキリがなくなる...
本戦は信じられない光景、見たくないシーンのオンパレードだった。

ゲーム終了後、Twitterにはファン心理を逆なでする投稿があった。

発信元は立花社長だ。

「申し訳ありません」「申し訳ありません」「申し訳ありませんでした!」。
連日Twitterで謝罪に追い込まれている立花社長は、本戦も「情けない試合をして、申し訳ありません。ファンの方のお声を厳しく受け止めて参ります。申し訳ありませんm(__)m」と謝罪した。

問題は顔文字つきのツイートではない。

13時試合開始で3時間7分を戦ったゲーム終了直後16時7分という投稿時間。
用意周到にあらかじめ予定稿を準備したのでは?
そのように疑わざるをえない「迅速すぎる対応」に『負け慣れたチームの実態』を垣間見た思いがしたのだ。

ウィーラーぷっつん、ペゲーロ怒髪天

昨季は頼もしかった外国人勢も完全にプッツン。
戦意喪失し、そのイライラを商売道具にぶつける光景も目撃せざるをえなかった。

0-9と大量点差がついた4回裏のことだった。

「今日もたくさんのお客さんがつめかけています。やられっぱなしではいけません。反撃しないといけません」

温厚の中田浩光アナが、ふだんみられない強めの口調でファンの心を代弁した直後、ウィーラーがあっさり三振した。
完全ボールの高め釣り球に大根斬りのバットがまわり、ベンチに帰ったときだった。

ウィーラーがバットをベンチの中に投げ入れるかのように放り込むと、その後、ぶっきらぼうにヘルメット脱ぎ捨て叩きつける一部始終を中継カメラが捉えていた。

終盤8回、今度はペゲーロが怒りを露わにした。

この日の4打席目、西武2番手・伊藤の膝元ボール気味の難しい136キロだ。
アッパースイングでの応戦が、高々と打ち上げてしまうイージーな中飛。
このとき、思いっきりバットを叩きつけるシーンがあった。

外国人ばかりではない。
日本人も同様だった。

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