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「大山が4番を打ってるようじゃ強くならない」。『甲子園という病』の氏原英明氏が説く、阪神が常勝軍団になるために必要な2つのこと

 スポーツジャーナリストで『甲子園という病』の著者、氏原英明氏(46)が6日、自身のYoutubeチャンネルを更新。日本一を達成した阪神の連覇の条件について言及した。阪神は昨日38年ぶりのアレのアレを達成、道頓堀では大阪府警の厳重警戒のなか37人が飛び込み、祝福ムードに染まった。
 
 SMBC日本シリーズ2023を現地取材した氏原氏は「ほとんど差はなかった」と総括。「優勝経験が今のチームにもたらすものは凄く大きい」とし、「勝者の哲学を選手それぞれが感じ、今後にも生きてくる」が、阪神が常勝軍団になるには、あと2つの条件が必要だと説いた。
 
 1つめは次世代主砲の出現だ。岡田彰布監督のもと全試合で4番を張り、シリーズ第4戦で劇的サヨナラ打を決めた大山悠輔について、「これからも4番を打ってるようじゃ阪神は強くならない」とバッサリ。

 「大山選手の能力がないってことじゃなくて」と断ったうえで、カリスマ性をテーマに大学の卒論を書き上げた氏原氏が注目したのは、森下翔太のスター性。シリーズ新人最多打点記録を塗り替えたドラ1や佐藤輝明が当たり前のように主軸を打つ未来を切望した。
 
 2つめは生え抜き高卒選手の育成だという。「今回野手に1人もいなかった」と苦言し、「常勝軍団を作り上げていこうと思ったら、高卒選手が出てくるような土壌を作らなければならない。ここがね、オリックスとの差なんですよね」と力説。さっそく視聴者から「やっぱりチームの根幹となる選手は、高卒の選手ですよね」とコメントが寄せられた。
 
 氏原氏は開幕前、THE DIGESTに寄稿したセ・リーグ順位予想で阪神を1位にあげていた。あの中田翔(巨人)がベンチでふんぞり返っていても、氏原氏を見つけると直立不動で挨拶する関係性を持つ。

 群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、奈良新聞からの叩き上げのスキルだけが武器のオンヨネ愛用おじさんに今、一部ネットから熱い視線が注がれている。【終】(800字)

氏原英明(うじはら・ひであき) 1977年3月23日生まれ。ブラジル生まれ・奈良育ち。2003年に奈良新聞から独立後、高校野球を中心にプロ野球、MLBの春季キャンプ取材まで階層をまたいで取材する。夏の甲子園は21年連続で取材。著書に『甲子園という病』『甲子園は通過点です』(新潮新書)など著書多数でもない。現在はNumber Web、THE DIGESTなどウェブ媒体を中心に寄稿。執筆業の傍ら、音声アプリ「Voicy」パーソナリティを務め、YouTubeチャンネルの登録者数は2700名を突破した。映画は洋画の字幕派。好きな女優は吉高由里子。特技はトランペットと手作り餃子。

あのう…前回の記事(下記参照)は早朝30分で書き上げることができたんですが、今回2時間もかかっちゃったよ・・・


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