【試合評】3ラン聖澤諒が4タコ内田靖人に教えたホームランの打ち方~2月28日○楽天5-3ソフトバンク

聖澤が内田に教えるホームランの打ち方

高知から宮崎に転戦したイーグルスは今日から宮崎3連戦。
その初戦、常勝の若鷹軍団を5-3で降した。
これで先週末のライオンズ2連戦から3連勝。
対外戦成績は7勝3敗、NPB球団との対戦も4勝3敗、白星先行だ。

1-0で1点リードしていた4回1死2,1塁、背番号23のバットから価値ある3ランが飛び出した。

2015年ドラフト1位・高橋純平の甘く入ったストレートだった。
これをのがさず仕留めて一閃。
ライト福田秀平が早々に打球を追うのを諦めた右越え3ランになった。

楽天はこの回から登板してきた二番手・高橋を、今江、枡田の連打で攻め立て無死2,1塁。追加点の好機でバッターボックスは、内田靖人。
本日1軍合流し、5番・サードでスタメン出場していた。
高橋の投球は初球、2球と変化球が外れてボール先行2-0。
打者有利のカウントでストライクを取りにきた、おあつらえ向きの真中真っすぐだった。これを仕留め切れず、打ち上げてイージーな左飛。

聖澤諒の特大3ランが飛び出したのは、この直後だった。
それだけに、本来は長距離打者ではない聖澤が、和製大砲候補として期待がかかる内田の、あまりにも酷い惨状(※)を見るに見かね、内田の前でホームランの打ち方を実践してみせたのだ。ぼくにはそう感じられた。

※・・・内田は本戦、見三振、左飛、空三振、空三振の4の0。
三振の結果球は全てストレートだった。
とくに5回2死2,1塁の空三振は高め完全なボール球の真っすぐ。
これにあっさり手を出しての三振は、観ている者をガクッ...とさせるシーンだった。

楽天は6安打。2014年ドラフト1位・松本裕樹、2015年同1位・高橋の「ドラ1リレー」から各3本ずつ放った。
初回は1番・茂木に先制パンチの二塁打が飛び出すと、3番・今江が三塁線を痛烈に破る左翼二。2本のツーベースで楽天が先制をもぎ取った。

今江は他にも単打を1本放ち、今日は2の2。
これで対外戦11打席で打率は驚異すぎる.727と、明日開幕してもOKというくらいすこぶる良い状態が続いている。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・藤田(二)、3番・今江(一)、4番・枡田(指)、5番・内田(三)、6番・聖澤(中)、7番・北川(左)、8番・足立(捕)、9番・岡島(右)、先発・辛島(左投)

ソフトバンク=1番・本多(二)、2番・今宮(遊)、3番・柳田(指)、4番・ジェンセン(一)、5番・長谷川(左)、6番・吉村(三)、7番・真砂(中)、8番・斐紹(捕)、9番・福田(右)、先発・松本(右投)

ノーヒットで追加点

4回まで6安打を集中させた打線は、5回以降は快音なし。
しかし、5回の追加点は、素晴らしかった。
制球難に苦しんでいた高橋から貰った四球を起点に、機動力で揺さぶりをかけてノーヒットで奪った1点だった。

まず、先頭の岡島が待球姿勢でしっかり見きわめフルカウントから1塁へ。
続く茂木の初球、2度牽制を受けながらも果敢にスタートを狙った1塁走者・岡島の動きに動揺したのか、捕手・斐紹がワンバウンドを止めきれず股間抜けの後逸(記録は暴投)、岡島は楽々2塁へ進んだ。
これを見た茂木も、進塁打意識の打撃で一ゴを放ち、岡島3塁に進む。

この後、阿部浅い中飛、代打・銀次四球(1-2から選んだ)で2死3,1塁となり、枡田の打席時に3塁走者・岡島&1塁走者・銀次のダブルスチールが決まった。
銀次の二盗企図に誘い出されて斐紹が2塁送球した間、3塁から岡島が悠々ホームを踏んで、楽天の5点目とした。

ダブルスチールで三走が生還したのは、2月16日ハンファ戦に続く2度目。
とくに1点返された直後の「取り返す1得点」だっただけに、無安打ながらも、こういうかたちで得点できたことは大きかった。

犬鷲投手陣、合計6イニングのワンツースリー

投手陣は、今季実戦初登板の美馬が1回1失点。
新人・高梨雄平も2回を投げて2点を失ったが、辛島、久保、森原、濱矢が素晴らしく、若鷹軍団を合計6イニングで三者凡退のワンツースリーに締めている。

投手陣が浴びた被安打は5本だったが、全て単打にとどめた。
若鷹軍団には柳田や新外国人ジェンセンなど、パンチ力のある打者もいたが、長打を1本も許さなかった。

なかでも、昨年ウエスタン5位の打率.295を記録し、今季ブレイク間違いなし!と騒がれている「ミギータ」こと真砂勇介を、見三振、空三振、投ゴ、見る三振と完璧に抑えたのは、胸のすくシーンの1つになった。

額に飾っておきたい辛島航の3回無失点

とくに絶品すぎたのは、先発・辛島航だ。
「シーズン中にとっておきたい!」
そう強く思わせた、もったいなさすぎるベストピッチをみせ、首脳陣にアピールした。

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