【試合評】 両先発が8回2失点以下に抑えた今季2度目の投手戦、イーグルスが銀次の決勝打で制す!!~2016年7月8日○E3-2H

両先発が8回2失点以下の投球を見せた今季2度目の楽天戦

「毎回ランナーを出して、上手いピッチングではなかったと思いますけど」

試合後、ヒーローインタビューに呼ばれたエースは、やや自嘲気味にそう口にしたが、いやはや、なんのその。見応え十分の121球、和田毅との白熱した投手戦になった。

則本と和田は共に譲らず、8回2失点。今季の楽天戦で両先発が8回以上を投げて2失点以下に抑えたゲームは、他には3月27日ソフトバンク戦(●E0-7H、釜田vs武田、いずれも8回以上無失点)しかない。

確かに則本は2回を除く合計7イニングで走者を出した。しかし、落ち着いて観戦できたファンも多かったはずである。

というのも、先頭打者の出塁を許した回は6回と8回の2イニングのみ。その2イニングも6回は1死3,1塁で7番・中村を併殺打、先頭打者四球を出した8回は無死1塁で4番・内川を併殺網にかけ、ピンチを一気に終わらせることができたからだ。

2点リードの5回には1番・松田に2ランを浴びた。内角145kmストレートを打ち砕かれ、打った瞬間という大当たりを許した。滋賀同郷対決52打席目にして初めての被弾は確かに痛い同点弾になったが、これは打った松田が一枚上だったと感じる。(楽2-2ソ)

そう感じるのは、この試合、ストレートが立ち上がりから走り、150km超えを連発。5回に入るまで真っ直ぐでヒットを許さず、則本有利の球として上々の機能を発揮していたからだ(下記表参照)。与田コーチも「今日は初回からストレートがいいね」と評価していた。

両軍のスタメン

楽天=1番・岡島(右)、2番・藤田(二)、3番・今江(三)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(一)、6番・牧田(左)、7番・哲朗(遊)、8番・足立(捕)、9番・オコエ(中)、先発・則本(右投)

ソフトバンク=1番・松田(三)、2番・今宮(遊)、3番・柳田(中)、4番・内川(一)、5番・長谷川(指)、6番・吉村(右)、7番・中村(左)、8番・鶴岡(捕)、9番・本多(二)、先発・和田(左投)

前回無安打に抑えられた岡島、藤田が連続タイムリー!

一方、イヌワシ打線は前回6月24日の対戦で苦しめられた和田から、3回に幸先良い2点を先制した。

1死後、9番・オコエ、1番・岡島、2番・藤田の短長3連打で畳みかける素晴らしい攻撃になった。口火は9番・オコエ。パリーグ左投手を打ち砕いたプロ初安打を中前へ弾き返すと、前回対戦時、いずれも4打数ノーヒットに抑えられていた左の1、2番コンビが躍動した。

岡島の左中間を真っ二つに割るツーベースでオコエが激走ホームイン。センター柳田、ショート今宮を経由したバックホーム間に打者走者・岡島も好走塁の三進し、先制点を挙げる。続く藤田は1-2と追い込まれていたが、外角低めの難しいコースの速球を綺麗に逆方向に弾き返し、岡島が2点目のホームを踏んだ。(楽2-0ソ)

明暗分かれる楽天の真のバント成功率

和田は前回対戦時と比べて、逆球も目立ち、そこまでの制球の精度はないように感じられた。ストレートの平均球速も前回141.7kmから本戦137.4kmに下落、空振り率も前回13.6%から本戦5.3%に落ち込んでいた。

前回と比べて本調子ではなかったかもしれないが、それでも、その2点だけに止めたところは、敵ながら一目置かざるを得ない。楽天打線の拙攻もあった。4回、6回はいずれも先頭打者が出塁したが、、、

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