【試合評】 前半戦4位をかけた直接対決、その初戦を落とし5位後退~2016年7月11日●楽天イーグルス1-3西武

前半戦4位をかけた3連戦が始まる

前半戦を4位で終わるのは、どちらの球団か? 

 4位・楽天、5位・西武による敵地3連戦は、僅か0.5のゲーム差での激突になった。

楽天が2勝1敗以上ならイーグルスの3年ぶり前半戦4位が確定する。1勝2敗以下の負け越しならライオンズに上へ行かれ、同5位で前半戦日程を終えることになる。

その意味でも是が非でも取りたかったその初戦。しかし、イヌワシ打線は相手先発・岸孝之にエースの投球を許した。岸は7回6安打1失点。楽天打線は5回まで散発2安打に封じられた。

楽天先発はレイ。1軍先発は5月21日のファイターズ戦以来の約2ヵ月弱ぶり。立ち上がりからピンチの連続、8安打を浴びたが、試合を決定的に壊すことはなく、責任投球回の5回3失点でまとめる粘投の働きをみせた。

3回まで毎回先頭打者の出塁を許してノーアウトで得点圏に走者を背負うという苦しさ。大量失点してもおかしくない状況下で、2本の併殺打を打たせるなど懸命に投げた。しかし、敵軍エースの前に3失点は味方打線に荷が重すぎたようだ。

両軍のスタメン

楽天=1番・岡島(右)、2番・藤田(二)、3番・島内(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(一)、6番・後藤(遊)、7番・内田(三)、8番・足立(捕)、9番・聖澤(中)、先発・レイ(右投)

西武=1番・栗山(左)、2番・秋山(中)、3番・浅村(二)、4番・中村(指)、5番・森(右)、6番・メヒア(一)、7番・炭谷(捕)、8番・永江(遊)、9番・金子侑(三)、先発・岸(右投)

ブルペンリレーで6回以降は零封。福山のIR%は17.6%へ良化

イーグルスは3点を追う7回、"3度目の正直"で1点を返すことに成功する。

先頭の5番・銀次がこの日2本目の二塁打で無死2塁。この後、後藤の右中間長打コースをセンター秋山のスーパープレーで阻まれ、内田が全く合わずの空三振で2死になったが、代打・枡田が中前へ打ち返すタイムリーで銀次がホームに生還。

これで枡田の代打成績は24打数11安打、8三振、5四球、1死球、1二塁打、1本塁打の打率.458とした。

"3度目の正直"と書いたのは、実は1回に岡島が、5回に銀次が各々先頭打者二塁打で無死2塁のチャンスを作っていた。しかし、後続が揃って凡退。絶好のチャンスを活かせずにいたからだ。

楽天は6回以降、西宮、金刃、福山、小野とつないだ。走者は出したが、4点目以上は許さないという零封リレー。7回は金刃が走者を残して降板すると、「杜のファイアーファイター」福山が火消しに入る。デッドボールに捕逸とピンチを広げてバタバタしたが、生還は許さずゼロに抑える。福山の今季IR%はこれで17.6%へと良化した。

楽天の救援陣が必死に投げて味方反撃の可能性を演出したものの、味方打線は8回以降、野田、大石、枡田と繋いだ相手のブルペンリレーの前に僅か内野安打2本に終わり、スコア1-3で敗戦している。

これでイーグルスは3連敗で5位転落。チーム成績は79試合32勝45敗2分の勝率.416、ゲーム差は1位・ソフトバンクと今季最大20.5、2位・日本ハムと15.5、3位・ロッテと12.5(今季最大タイ)、4位・西武と0.5、6位・オリックスと3.5としている。

各種戦績は、交流戦明け5勝8敗、西武戦7勝7敗1分、ビジター13勝25敗1分、2点差以内19勝21敗2分になった。

悔やまれるメヒアのバックスクリーン被弾

もし先発レイが5回3失点ではなく2失点に抑えていたら?

エースの岸といえど、プレッシャーの度合いは変わってきたはずだ。味方打線の終盤におけるモチベーションも変わったと思う。

その意味で、1点を追う4回に先頭・メヒアに浴びた27号ソロは、痛恨すぎた。またしても足立のリードに疑問符がつくシーンにもなった。

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