【試合評】両リーグ今季初の10点差。投壊に守乱。2死走者なしから合計9失点の茶番劇~2016年3月29日●楽天イーグルス2-12ロッテ

1-1の接戦が6回7回まさかの暗転

V2軍団との三番勝負を一歩も譲らず開幕カードを終えた楽天は、千葉に転戦。今日から1位タイのロッテとの2連戦。

その初戦は2-12の大敗になった。楽天はゲームの後半、投壊、守乱を派手に起こし、マリンガン打線の勢いに翻弄された。10点差のワンサイドゲームは、今季両リーグ初。

5回までは1-1の展開だった。楽天打線はロッテ先発・石川の前に同点に追いついた2回以外はチャンスを作れずにいた。一方、先発・辛島は2回以外は毎回スコアリングポジションに走者を置く苦しい内容。何度も危機に遭いながらも、嶋の好リードに導かれ2点目を手渡さない「土俵際の粘投」が続く。

この展開、ロッテ側から見れば再三の好機に「あと1本」が出ないという嫌な展開だったはずだ。そうこうするうちゲームの流れが楽天に行くのでは?という雰囲気が場内に広がりつつあるように思えたが、しかし、次なる一手を決めたのは、ロッテだった。

両軍のスタメン

楽天=1番・岡島(右)、2番・銀次(一)、3番・松井稼(中)、4番・ウィーラー(左)、5番・今江(三)、6番・茂木(遊)、7番・ゴームズ(指)、8番・藤田(左)、9番・嶋(捕)、先発・辛島(左投)

ロッテ=1番・岡田(中)、2番・細谷(三)、3番・清田(右)、4番・デスパイネ(指)、5番・角中(左)、6番・井上(一)、7番・鈴木(遊)、8番・田村(捕)、9番・中村(二)、先発・石川(右投)

投壊、守乱の茶番劇

6回裏のことだった。5番・角中、6番・井上をあっさり退け、2死走者なし。しかし、下位打線に向かう7番・鈴木に辛島が四球(3-1から)を出したしたところから全ての狂いが始まった。

「投壊」「守乱」の幕開けだ。

続く8番・田村に安打、9番・中村に四球(3-1から)。連続出塁を許して2死満塁としたところで辛島は降板。横山が火消し向かう。ここで打席は1番・岡田。5回の3打席目にヒットを決め、開幕4試合連続安打と打撃好調の左打者に外角低めの球を打ち返された。伸びていく飛球が左中間真中を襲う。

レフトのウィーラーとセンターの松井稼が打球を追った。逆シングルでグラブを伸ばしながら落下点へ入ろうとする松井稼に、ダイビングで打球を取りにいったウィーラーが交錯。松井稼が転倒した間、打球が着弾。外野後方に転々とする中、塁上の走者が全てホームに帰り、岡田は一気に3塁へ。イーグルスは2死走者なしから重たい3点を失った。(楽1-4ロ)

実は「予兆」はあったのだ。

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