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【戦評】大入りの本拠地、初陣飾った「所信表明」のショーケース~6月17日○楽天8-0阪神

熱気に包まれた交流戦最後のホームゲーム。
イーグルスは満員御礼2万6千人超の大歓声を背に、「新体制の門出」にふさわしい「所信表明の勝利」を飾っている。

スコアは8-0、今季7度目の零封勝利になった。

「とにかく熱く、いきいきと」。

ゲーム前、梨田監督の突然の辞任で動揺隠せないナインを前に、平石監督代行が熱く説いた想いが結実。
投打かみ合う理想の快勝で、満員御礼の本拠地に7度目にして今季初めての勝利を届けることができた。

みどころは、華々しく打ち上がったホームラン3本の競演だ。

1試合3ホーマー以上は、昨年の同時期には6度を記録。
しかし今シーズンは5/26ソフトバンク戦(●E3-4H)以来、2度目である。

口火は2回、5番・銀次が切った。
約2ヵ月ぶりの今季2号は、先制決勝2ランになった。

この一発、本当に大きかったと思う。
というのは、苦手打破の一撃になったからだ。

阪神先発・才木は高卒2年目、身長189cmの長身右腕だ。
しかし、打率.243の銀次は、上背189cm以上投手との対戦で34打席・打率.154に低迷、上から投げ下ろす角度のある球に苦しんでいた。

ところが、この場面では真っ向スイングで攻略!

ボール先行2-0からの145キロ速球を右中間スタンドに突き刺した。
あのような爽快スイングは打った本人も長らく忘れていた感触だったはず、ぼくらファンも本当に久しぶりに目撃したと思うのだ。

4回は6番・アマダー、7番・藤田が2者連続の競演を飾った。

惜しかったのは、8番・ディクソンだ。
本当に惜しかった!!

一発狙いの一撃は打った瞬間は届いたかにみえた。
ところが、あと一伸び足りず左中間フェンス直撃ヒットに。
ディクソンは一気に2塁を狙ったが返球到来で憤死、このときにふくらはぎを痛め、次の守備回から途中交代している。
ディクソンの今後が心配だが、球団史上3度目の3者連続ホームランなるか?!という胸高鳴るハイライトを演じた。

アマダーもよく右方向に放り込んだ。
銀次と同様、身長189cm以上投手に今季は打率.176。
そのなか、風にも乗せて運んだ8号ソロは、1軍復帰後の6試合で早くも3発の量産になった。

注目は、銀次からディクソンまで、結果球は全て速球だった点。

前述したように、才木は長身右腕、かつ投球フォームも二段モーションを取り入れた独特のもの。独特なフォームといえば、6/13中日戦(●E3-6D)では小笠原に苦しんたばかりだった。

そのため、初見の打者はタイミングが取りづらいことが危惧されたが、銀次は1打席目、残り3者は2打席目でしっかりアジャストしてきたのだ。

両軍のスタメン

阪神=1番・糸原(二)、2番・高山(中)、3番・福留(左)、4番・糸井(右)、5番・中谷(一)、6番・鳥谷(三)、7番・伊藤(指)、8番・長坂(捕)、9番・()、先発・才木(右投)

楽天=1番・田中(中)、2番・茂木(遊)、3番・島内(右)、4番・今江(三)、5番・銀次(一)、6番・アマダー(指)、7番・藤田(二)、8番・ディクソン(左)、9番・嶋(捕)、先発・美馬(右投)

今季2度目の一発なしの1イニング4得点

得点がホームランだけで終わらなかったのも、今後への明るい材料だ。

3発中2発は、年間数発止まりの「計算の立たない打者による一発」で、彼らの一発が今後も続くわけがなない。
その意味では、翌5回に“一発なし”で奪った4得点こそ、貴重な得点になった。

スピードを活かしたスリリングな攻撃になった。

先頭の1番・田中が価値大の四球出塁。
フルカウント勝負の外角低め際どい速球をよく見きわめた。

2年目の田中は、選球眼も着実に改善傾向にある。
全打席に占める四球の割合は、、、

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