【試合評】初回美馬学を襲った疑心暗鬼と恐怖心~2016年7月9日●E2-6H
大切なのは、則本で勝利の翌試合だ
今年も引き続き、エースが投げてチームが勝利した翌試合の成績が悪い。
「引き続き」と書いた理由は、昨年も悪かったからだ。昨年のデーブ楽天は先発・則本でチームが勝利を飾った翌戦、4勝9敗と大きく負け越した。その傾向は梨田楽天になっても変わらず、ここまで2勝6敗2分。
良い流れを引き継ぐには、何よりも先取点だ。しかし、10試合中、8試合で先制点を奪われており、エースの勝利をチーム上昇の起爆剤に結実させることができない現実があった。
前半戦最後の敵地ソフトバンク3連戦、その2戦目の本戦も、その傾向を踏襲する敗戦になってしまった。
1回表、味方打線が東浜の前に三者凡退に倒れた後、先発・美馬が捕まる。
1番・松田の中安を起点に、短長3安打を集められ、自らの暴投に2四球も絡んでの3失点。楽天の初回3失点は5月22日ファイターズ戦以来。1死2,1塁で4番・内川に先制打を浴びると、2死,21塁から6番・吉村には右中間へ2点三塁打を弾き返された。初回だけで32球を費やす、苦しい立ち上がりになった。(楽0-3ソ)
両軍のスタメン
楽天=1番・岡島(右)、2番・藤田(二)、3番・島内(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(一)、6番・今江(三)、7番・哲朗(遊)、8番・足立(捕)、9番・オコエ(中)、先発・美馬(右投)
ソフトバンク=1番・松田(三)、2番・今宮(遊)、3番・柳田(中)、4番・内川(一)、5番・中村(左)、6番・吉村(右)、7番・長谷川(指)、8番・細川(捕)、9番・本多(二)、先発・東浜(右投)
オコエのプロ初フェンス直撃弾に藤田2戦連続タイムリー
鷹の背中を追いかける形になったイヌワシ打線は、3回に1点を返すことに成功した。
1死後、オコエが東浜の初球スライダー失投を心地良く振り抜く。この打球が左中間フェンスを直撃。疾風を纏ったオコエがプロ初のフェンス直撃弾で一気に2塁に滑り込むと、2死後、2番・藤田の2試合連続タイムリーで悠々生還した。(楽1-3ソ)
2点差に迫ったイーグルスは翌4回、2死から安打四球で2,1塁のチャンスを掴んだが、8番・足立が粘りながらも見三振。すると、さらなる追加点を貰った東浜の前に、5回から3イニング連続三者凡退に抑えられてしまう。
先発・美馬は2回以降は4回までゼロを並べた。3、4回と先頭打者に出塁を許しながらも、後続の反撃を防ぐ粘投を見せたが、5回だった。今宮、中村の両打者に両翼ホームランテラス行きのソロ弾を打たれ2失点。いずれも追い込んでからの被弾だっただけに、悔いが残るシーンになった。(楽1-5ソ)
珍光景になった岡島豪郎の「THE ホームラン」
もったいない場面もあれば、拍手喝采のシーンもあった。
2-6と4点差を追った8回、1番・岡島のバットから今季3号ソロが飛び出した。ボール先行2-1からの第4球、東浜の真中高めに甘く入った140kmストレートを一閃した当たりは、ホームランテラスを越えていく完璧な右本。
この本塁打、単なる一発ではなかった。この打席の2球目、右翼ポール際ぎりぎりを襲ったホームラン性の飛球が一時はホームランとジャッジされた後、ビデオ判定の末、かなり長い間が空いた後にファウルに覆り、打ち直しの打席になっていた(残念ながら僅かにポールの右側に切れていた)。このことがあったため、打ち直しての正真正銘の今季3号は、ホークスファンからも拍手が湧き起こた、溜飲を下げるシーンになった。
球団通算967本のホームランの中には、エピソードに事欠かない一発も多い。例えば、佐竹学と島内宏明が記録したランニングホームラン、
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