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【戦評】 複数指標が示す則本昂大「劣化の予兆」その正体~4月28日●楽天3-7西武

最大試練の大型連休

今年の大型連休は、楽天にとって「最大の試練」になりそうだ。

5/6まで続く大型連休期間。
8試合中6試合で最下位・楽天に立ちはだかるのが、首位・西武の高き壁である。

外国人3人そろって本調子ではないこの非常事態を受けて、立花社長は急遽の海外出張。
ファンの間では新戦力獲得へ渡米したという見方が広まるなか、この大型連休で西武特急の勢いに飲み込まれるようだと、社長の手土産も全く意味のないものになってしまう。

そのためにもなんとかして食い下がりたかったが、その初戦、楽天はエースの粘投に打線が応えることができず3-7で敗退。
前日まで1位だったチーム防御率も3位後退の3.73になった。

勝利投手は菊池雄星、楽天戦の連勝を13に伸ばしている。
則本は2敗目を喫した。

これでチーム成績は最下位、24試合6勝17敗1分の勝率.261、借金は今季最多11に膨らんだ。

ゲーム差は1位・西武と11.5、2位・日本ハムと8.0、3位・ソフトバンクと6.0、4位・ロッテと4.5、5位・オリックスと3.0になった。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・渡辺直(三)、3番・今江(一)、4番・ウィーラー(指)、5番・銀次(二)、6番・岡島(左)、7番・ペゲーロ(右)、8番・オコエ(中)、9番・嶋(捕)、先発・則本(右投)

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・山川(一)、5番・森(指)、6番・外崎(三)、7番・栗山(左)、8番・炭谷(捕)、9番・金子侑(右)、先発・菊池(左投)

流れを手放した痛恨のバントミス

やはり、初回の攻防が明暗分けるかたちになった。

1回表、7戦ぶりに1番に戻ってきた茂木が菊池雄星の初球速球を心地良く右前へクリーンヒットして出塁。
さっそくの無死1塁を作った場面だった。

続くのは2番・渡辺直。
4/13西武戦(●E5-7L)には同様場面でバスターエンドランからの左越え先制二塁打という大仕事を成し遂げたベテランが痛恨の失敗で、主導権を手放してしまった。

今回はきっちり送りバントという作戦。
そこで2-6-3と渡るまさかの捕バゴ併殺に倒れてしまった...

茂木の幸先良い出塁を、初球バント失敗ゲッツーで一気におじゃんにし、3番・今江は菊池のバックフットスライダーの餌食になる空三振。
菊池の立ち上がりわずか6球で終えてしまう拙い1回の表になった。

その直後の1回裏、則本が1番・秋山から長短3連打を浴びて2点を失った。(E0-2L)

1回表の拙攻を見届けた則本としては、自分がしっかり抑えなければという思いが強く出すぎたのだろう。

力任せに抑えにいくと、制球効かなくなり、かえって痛打される。
則本には「あるあるの光景」が、ここでも繰り返されてしまった。

それにしても、今季の楽天は「真のバント成功率」がとても低い。

渡辺直の失敗を受けて、これで55.6%にまで下がっている。(18企図、成功10、失敗8)

8度ある失敗のうち3度が今回のようなバントゲッツーというのも痛い。

通算6度目の茂木、ペゲーロのアベック弾

0-7と大差ついた8回表、楽天に今季初の競演が生まれた。

西武はこの回から4番手・小石。
菊池雄星の前に2打席連続三振に倒れていたペゲーロが、4/13西武戦以来、じつに34打席ぶりの4号ソロを小石から放った。

過去2年のペゲーロは〔20打席に1本〕の頻度でホームランを量産したことを考えると〔34打席ぶり〕というところからも不振の深刻さを確認できる。

そして、結果球はスライダー。
今季4本目にしてようやく大好物のブレーキングボールをホームランにすることができた。

ただ、この1本が復調のきっかけになるか?は、はなはだ疑わしい。

というのは、、、

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