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手放しの先にあるカラーの世界

お恥ずかしい話ですが、私は40才も後半になって初めて本当の意味で人を好きになりました。中学生のような片思いです。

15年働いた会社を周りから惜しまれて、納得いく形で辞めることができ、未来に対して明るい気持ちでいるハズでした。在職中に取得したアロママッサージの資格を武器に、自宅サロンを開業する夢も叶えるつもりで。

会社を辞めてしばらくの間は燃え尽き症候群のようになりましたが、しっかり休んだのち、手始めにお友達を相手にと施術させてもらうことにしました。ですがこの時、前職の忙しさでブランクは3年にもなっていたのです。

まさかの全くお金をいただけるレベルではなくなっていた上に、手にマメが…。手は商売道具です。だからお勤め中もとても気を付けていましたが、すでにセラピストの手ではなくなっていました。

それでも、そのショックが気にならないほど片思いの彼の一挙手一投足に反応し、ぶるんぶるんと振り回されていました。今までの経験を活かして、営業コンサル、ライター、ビジネス講師、スクールコンサルなど勉強会に出ながら試みますが全く身が入りません。

執着を手放す

今でも実際のところ、本当の意味で手放せたかどうか分からない「執着を手放すこと」が、私が最も苦戦したことのひとつです。

執着とは、ネット辞書では
ある物・事に強くひかれ、深く思い込んでどうしても忘れきれないこと
別の説明では
なにかを失うことを恐れ、しがみつきたい気持ち
と、あります。

まさに記述のとおりでした。

何度も忘れようと試みるのですが、忘れようと思えば思うほど執着してしまいます。じゃあ執着を手放すって、なにを手放せばいいのか?それも色々やってみるのですが、効果が出たものはありませんでした。

今思えばなのですが、ずっと何事にも、人にも無関心だった私が関心を持てば、執着してしまうのは当たり前です。初めて自分から関心を持った人です。

カラーの世界の住人

無関心というのは感情のない世界です。世の中を色で例えるなら、モノクロの世界です。関心を持つというのは、良い感情も悪い感情もたくさん生まれる世界です。喜怒哀楽、たくさんの感情を味わえるカラーの世界です。

ずっとモノクロの世界が当たり前だと思っていた人間が、カラーの世界を見せてくれる人に出会ってしまったんです。そりゃ執着もします。もう二度とモノクロのつまらない世界には戻りたくないですから。だけど、彼がいなければきっと戻ってしまう!という思いがあったのだと思います。

このメカニズムが分かったのは、つい最近です。これが理解できていれば執着を手放す方法もすぐに分かった・・・か、どうかは不明ですが、今なら手放す方法も説明できます。

カンタンに言えば自分軸を持つことです。相手を忘れようとか、嫌いになろうとか、物理的に離れた所で、自分がモノクロの世界の時と変わらなければ、「誰か」や「何か」がないとカラーの世界にはいられないと思い込んでしまいます。

カラーの世界の永住権取得!

つまり、自分用のカラーの世界の永住権を取得すれば、誰かや何かがなくてもカラーの世界の住人になれるのです。自分がカラーの世界にいたいがために誰かやなにかにしがみつく必要がなくなる、というわけです。

と、説明するのはカンタンですが、外国の永住権だって取得するのは手間や時間がかかります。モノクロの住人がカラーの住人になるのは、それほど簡単ではありませんでした。

私はそう思い込んでいました。でも最初にやることはたったひとつです。「私はどうしたいか?」を自問自答し続けることです。特別な事だけでなく、日常のどんなことにでも自分は本当はどうしたいのか?がハッキリしなければ執着から逃れることができません。

逆に言えば、執着を手放すことができれば、恋愛だけでなく仕事やプライベートでもお金に関することだって、上手く循環し始めます。

どうすればいいのか?と、自問している間は抜けられません。私たちは幼少の頃から正しいことを求められてきたので、どうしたいか?と聞くと「どうすればいいですか?」とか、「どうすればよかったのでしょうか?」という質問が返ってきます。

正しい答えは横に置いて、まずは自分が「どうしたいか?」自分を知ることです。

よく出される話ですが、たとえば好きな人とご飯を食べに行ったとき、何食べたい?と聞かれたら、自分なりの意見を持っておくということです。本当に何でもいいのであれば、苦手なものを伝えたり、意見が分かれたら話し合ったり、ゲームで決めたり、第3案を出したり、意見交換を楽しめばいいのです。

相手に合わせる合わせないは別として、そういう日常の小さなところから自分はどうしたいのか?ということをハッキリさせておくことこそ、執着を手放すことにつながります。

ポイントは執着している人や物は認めてしまうことです。とりあえず執着はしちゃうし、好きなもんは嫌いになれないし忘れられない。まあ、そういうもの!だってこの幸せはあの人(物)のおかげだもん。で、私はこれからどうしたいかな?くらいに気軽に考えてみるといいのでは?と、思うのです。

瞑想をして心を落ち着かせて、自問してみるのも効果的です。瞑想は毎日数分いいので続けると心が安定します。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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