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【急成長中!】熱狂的なファンが増え続けている日本のeスポーツ市場規模と課題について

近年、eスポーツはエンターテインメント業界で急速に台頭し、世界中のファンや投資家から注目を集めています。

かつては一部の熱狂的なゲーマーだけの趣味と思われていたeスポーツですが、今や国際的な競技イベントが開催され、多額の賞金がかけられる一大産業へと成長しました。
2020年代に入ってからは、特にその成長速度が加速し、プロゲーマーやストリーマーが新たなスターとして台頭しています。

今回は、日本のeスポーツ市場規模と課題について紹介したいと思います。



■eスポーツの市場規模

市場規模

最新の調査によれば、eスポーツ市場の規模は年々拡大し、広告収入、スポンサーシップ、メディア権、そして観客数の増加により、今後もこの成長は続くと予測されています。
企業やブランドも、この新しい市場に対して積極的な投資を行っており、eスポーツはスポーツビジネスの新たなフロンティアとして位置付けられています。

一般社団法人日本 e スポーツ連合の調査によると、(※1)
日本eスポーツ市場規模は、2025年には210億円を超えると推定されています。

<参照※1>
https://jesu.or.jp/contents/news/news-231225/

コロナ禍においてもオンライン開催の定着によって堅調に成長してきたeスポーツ市場は、
2022年以降、徐々に増加してきたオフライン開催との相乗効果によって成長速度が加速し、
これまでの想定を超える勢いで拡大しました。

この傾向は今後も続き、2025年に向けて市場規模は年平均20%を超える成長率で拡大することが見込まれています。


■eスポーツの今後の課題

今後の課題

経済効果と社会的意義を持つeスポーツですが、
日本での今後の成長には、以下の3つの課題を乗り越える必要があります。

①「ファンの拡大」

ファンを増やすためには、まずeスポーツの認知度を向上させる必要があります。
しかし、現在のところeスポーツを知っている人の割合は高いとは言えない状況です。

また、eスポーツに対する今後の接触意向がある人の割合を見ると、男性の若い世代は高いものの、幅広い世代への観戦者やファンの拡大には課題があります。
企業による魅力的な大会の開催やインフルエンサーによるeスポーツゲームのプレイ配信などを通じて、eスポーツへの接触機会を増やし、若年層のファンを拡大することが重要です。

また、子どもとのゲームプレイを通じて、40~50代の親世代がeスポーツに接触する効果も期待できます。

②「ゲームタイトルの国内開発」

日本はこれまで家庭用ゲームで世界を席巻してきましたが、
eスポーツ競技でプレイされるゲームタイトルの開発が遅れています。

現在、eスポーツ競技で主流のゲームタイトルは賞金の累計額を見ても、米国や中国のものが上位を占めています。
eスポーツ市場が世界的に拡大する中、日本企業には国内外で広くプレイされるeスポーツ専用ゲームタイトルの開発が求められます。

③「サポーターの更なる参入」

イベント開催やスポンサー協賛など、eスポーツの成長には企業による支えが重要ですが、
日本ではファン層が薄いため、企業の参画も限定的でした。
しかし、世界的なeスポーツ市場の拡大と認知度の上昇を通じて、企業にとっても魅力ある市場になりつつあります。

例えば、eスポーツ選手やチームを通じてスポンサー企業の名前を知っている人やスポンサー企業の商品・サービスを購入したことがある人は多く存在し、
企業側には特に若年層への宣伝・広告効果を得られるメリットがあります。

近年、世界のスポンサー契約件数は増加傾向にあり、日本でも多様な業種からの参入が見られます。
さらに参入数を増やすためには、これらのメリットを幅広い企業に認知してもらう必要があります。

eスポーツに参入する企業がファン増加のための取り組みを実施し、ファンの増加によって市場がさらに拡大することで参入する企業が増えるといった、
ファンと企業の好循環によるeスポーツ市場の成長が今後の日本で実現していくことになります。

<参照>
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202305/202305j.pdf)

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