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『イタリア・収穫祭とバーニャカウダ』

朝晩は随分と気温が下がっているイタリアです。

南北に長い日本では、各地でたくさんの美味しいものを味わえる秋ですが、こちらイタリアも負けてはいません。


『サーグラ(Sagra)』とはイタリア語で、祭り、祭礼、収穫祭を意味し、毎週各地のどこかで何かしらの収穫祭が行われており、また、全国各地の収穫祭を知ることができるサイトもあります。
色々と制限があるので、中止の収穫祭もありますが、それでも毎週どこかで美味しいものを見つけられる機会があります。

特に北イタリアではこれから梨、栗、トリフ、ポルチーニ茸、トリフ、りんごなど、あげるときりがないほど、たくさんの季節の食材に出会えます。

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日本でも随分と知られるようになったイタリア料理のひとつに『バーニャカウダ(Bagna càuda)』がありますが、これは北イタリア・ピエモンテ州の郷土料理です。
よほど暑い時期だと食べる気になれるお料理かもしれませんが、古くは葡萄の収穫に携わった人へ振舞う、またはその時期に準備された料理とされており、つまり、秋から冬にかけていただきます。
また、料理の名前はピエモンテ州の方言で『温かいソース』を意味し、その温かいソース(材料は、オリーブオイルまたはバター、ニンニク、アンチョビ)をひとつの鍋で作っていました。ただ、ソースをつける不便さと衛生面から、後に小型のテラコッタ鍋で準備するようになり、ソースに地元で収穫した、季節の野菜をつけていただきます。

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さて、イタリアの食卓に欠かせないワインですが、このお料理にはもちろん、赤ワインがぴったりです。
相性がよいとされるのは、ミディアム・ボディタイプ、そして新酒(ヴィーノ・ノヴェッロVino novello)はさらにぴったりだと言えます。

日本では、フランス産に押され気味かもしれませんが、今年は、新酒をいただく時期にイタリア産・新酒と『バーニャカウダ(Bagna càuda)』が楽しめるといいですね。

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ちなみにイタリア・新酒の解禁日は、イタリア・ワイン組合で定められているとおり毎年10月30日 0:01からです。どうぞお間違いなく。


Photo credit: Pinterest


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