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「わたし、虐待サバイバー」羽馬千恵 を読んで

#ブックマン社 #羽馬千恵 #わたし虐待サバイバー #読書 #読書記録 #感想 『親がどんな人間であれ、自分という人間の人生には関係のないことだ、と思うように成長してる自分がいました。  親が子ども時代に虐待したからといって、いつまでもわたしが苦しむ必要はないし、 わたしの人生はわたしのものであって、親のものでもなんでもない。 当たり前ですが、自分は親とは独立した個別の人間だということです。  いつしかそんな考え方をしていたわたしは、何十年か越しに母からの謝罪があって

    • ウィリアム・モリス「不思議なみずうみの島々」上下巻を読む

      魔女という存在#晶文社 #ファンタジー #ウィリアム・モリス #斉藤兆史 #読書日記 #読書記録  感想。  主人公には3人の「親」的存在がいる ①産みの親(産みの母)結果的に金貨で子供を売ったような形になっている ②育ての親 魔女 「育ての親」というより人さらいで人買い。奴隷として主人公を扱う。暴力も振るう。呪いのことばをかけ続ける。悪辣。 ③助ける仮親 森の妖精。主人公を助ける存在であって、第二の「育ての親」でもある。主人公が慕い「お母さん」と呼ぶほど。美しい姿

      • ウィリアム•モリス「ユートピアだより」を読む

        #ウィリアム•モリス #晶文社 #川端康雄 #読書 #読書日記 #ファンタジー 訳者解説によると『ユートピアン・ロマンス』。見開きには『ユートピア・ファンタジー』。 「その村々でくらしているのは、富 riches を投げ捨てて、ゆたかさ wealth を達成した、幸福で美しい人たちなのだ」 《ある朝目を覚ますと、そこは22世紀のロンドンだった。革命すでになり、テムズ川は澄みわたり、人々は「喜びとしての労働」に従事しているーーーー。  モリスが理想とする社会と、そこに生き

        • ウィリアム・モリス「世界のはての泉」上・下巻を読む

          #世界のはての泉 #ウィリアムモリス #川端康雄 #兼松誠一 #晶文社 #ファンタジー #小説 #読書 #読書日記 #本 訳の基になった本は1913年らしく、日本で言うと大正2年…108年前。かなり分量があります。ウィリアムモリスは3作目、だいぶ読み慣れてきました。でも分量ある! 登場人紹介 上巻◆アプミーズとその周辺の人々 ・ラルフ ・ピーター王 ・王妃 ・ブレイズ ・赤のリチャード(リチャードザレッド) ・足長のニコラス(ニコラスロングシャンクス) ・商人(チャップ

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          ウィリアム・モリス「輝く平原の物語』を読む

          #ウィリアム・モリス #小野悦子 #ウィリアム・モリスコレクション #晶文社 #読書 #読書日記 #読書記録 #ファンタジー #本 ■ 登場人物 ◎ホールブライズ クリーブランド・バイ・ザ・シーのレイヴァン家の若者。誘拐されたホスティッジを探して旅に出る。=槍の勇者。 ◎ホスティッジ ローズ家の娘。ホールブライズの許嫁者。(許嫁=いいなづけ、って古風だけれど良い表現ですね。最近は『婚約者』の3文字のほうを多く見てばかりいる気がする) ◎三人の探求者たち 〈不死なる者た

          ウィリアム・モリス「輝く平原の物語』を読む

          ウィリアム・モリス「世界のかなたの森」を読む

          #読書 #読書記録 #読書日記 #ウィリアム・モリス #晶文社 #小野二郎 #ウィリアム・モリスコレクション #ファンタジー   ふとした時に、そうだウィリアム・モリスの作品を読んでみようと思い立った。ネットで小説を書き始めて、ふとそういえばファンタジーの古典って?と思い検索。  今は検索というものがあって便利でいいですね。(玉石混交とはいえ)知りたい情報を得やすい。例えば数十年前だったら、私はウィリアム・モリスに辿り着けていたかな。無理かも。 ファンタジーの指輪物語→

          ウィリアム・モリス「世界のかなたの森」を読む

          あさのあつこ「鬼を待つ」を読む

          #あさのあつこ #鬼を待つ #光文社 #読書 #読書日記 #時代小説 #バディもの  大好きな『弥勒シリーズ』の9作目。  いやぁ〜〜このシリーズずっと追っかけてるんです。最高に面白い。  書店の時代小説コーナーは、大好きなグルメ時代劇から次第にそれ以外へ…書店さんって見せ方も上手いからいろんなものを読みたくなります。  ある日なにげなく買った『弥勒シリーズ』との出会い。 (なにこれなにこれ凄い…)  特に遠野屋と信次郎と伊佐次の3人のキャラクターにメロメロになってし

          あさのあつこ「鬼を待つ」を読む

          宮部みゆき「魂手形 三島屋変調百物語 七之続」を読む

           #読書 #読書日記 #読書記録 #宮部みゆき #魂手形 #三島屋変調百物語シリーズ #角川書店  宮部みゆき作品はほぼ全て読んでいる。(と思う)。時代ものジャンルは元々好きだった上に、大好きな作家さんが書いたとなるともう最高である。  語り役がおちかから小旦那に変わってからしばらく経つ。おちかのキャラクターも良かったが、この富次郎もまたいい。  さて今作は火焔太鼓、一途の念、魂手形、の三篇から構成されている。 「あの座敷に行って話したい!」 この「百物語」のシステムは

          宮部みゆき「魂手形 三島屋変調百物語 七之続」を読む

          肯定すること

          自分、こんなにこの趣味が好きだったっけ?好きなこといくつかの中である趣味に割く時間が多くなってきた。分かっている、これは一種のストレス解消行動であり自分が無心になりたがっているのだと。そうであっても、今やることは、この大好きな趣味を肯定することだ。心の表層でも深層でも『◯◯だったら”こんなこと”(趣味)をやっていないのだ』という「しょうがないからやってる」という言い訳というかエクスキューズを言いながらやってる感があるが 休日に、日がな一日やってたらそれはもう嫌々でもなんでもな

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