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宅建合格者ならFP2級を80時間程度の独学で一発合格を狙えます!【ダブルライセンス】

  • せっかく宅建に合格したのだからそれを活かして何か+αの資格が欲しい

  • でも行政書士等にステップアップしようまでは考えていない

  • 難しい宅建の後だからそこまで頑張る気力はない

まず前提として、ファイナンシャルプランナー2級(以下、FP2級)には受験資格があります。
一般的には、FP3級に合格してからFP2級にステップアップするというのがほとんどだと思っています。

FP3級合格者でも、タイトルに記載した時間で合格できそうではありますが、宅建を合格しているとさらに盤石な体制となるはずです。

また、宅建とFP2級を持っていれば、宅地建物取引業のお客さんが当然悩んでいるであろう「お金」の問題にも相談に乗れるようになり、仕事に箔がつくこと請け合いです!

宅建を取っていても宅建業を行わない方もいらっしゃると思いますが、そうであってもFPで学ぶお金の知識は主に私生活に役立ちますので勉強をしておいて損のない資格です。

本稿では、宅建ホルダーの社会人がFP2級に約80時間の独学で合格した勉強方法と使用した教材について説明いたします。

ただし、受験資格としてFP3級を合格しており、かつ、宅建に合格している方向けになります。
宅建はともかく、少なくともFP3級は持っていることを前提として書いておりますので悪しからずご了承ください。

また、FP試験は運営主体が「きんざい」と「FP協会」の2つがありますが、本稿では「FP協会」のほうを取り扱います。
とはいえ、「きんざい」は実技試験の形式に違いがあるものの骨子は同じだと思いますので参考にはなるかなと思います。

★概要

  • 教材は「過去問道場」と「予想問題集」で十分!

  • 宅建があれば「不動産」と「相続」の分野が楽になる

  • 学科より実技に力を入れるべし


使用した教材


FP2級の受験資格としてFP3級を持っていることが前提ですが、教材としてはまず「過去問道場」をおすすめします。

こちらで「過去3回分」を繰り返し解いていくことで試験に通用するレベルの知識をインプット&アウトプット可能です。

紙の教材としては、TAC社の『直前予想模試』を使用しました。

実技試験では「計算問題」が多くを占めており、こちらの教材に記載している「計算ドリル」でこちらの対策が可能となっています。

上記の2教材で合格レベルには十分達することができますが、インプット用の教材を準備するとしたら『みんなが欲しかった!』がわかりやすいです。

私はインプット用教材として『スッキリわかる』を購入していたのですが、あまりに要点に絞りすぎていて逆にわかりづらいなと使いながら思っていましたので、もし改めて勉強するなら『みんなが欲しかった!』を強くおすすめします。

要点→問題とテンポがいいのでFP3級ホルダーであればそこまで気にならないものの独特の言い回しや妙なカタカナが多少気になる感じですので、ご自分に合った教材をお選びください。

FP3級との違いと勉強方法


FP2級は「FP3級+中小企業のお金の動き」といった塩梅の難易度になります。また、出題形式も「○×問題と3択」から「4択と記述」に変わっております。

正直なところ、対策としては「問題を解きながら不足知識を解説で補う」ことがすべてだと思っています。

ただし、FP3級からFP2級の受験までに間が空いてしまった・・という場合は『みんなが欲しかった!』等のテキストを読んで概要を思い出してから過去問道場に挑んだほうがいいかもしれません。

過去問の流用もしばしば見られましたし、『予想問題集』で新傾向の問題に対応すれば盤石です。

タイトルにあった80時間の内訳としては・・

50時間 過去問道場+『スッキリわかる』
30時間 『直前予想模試』

といった感じでした。

宅建はFP2級の合格にどれほど貢献してくれたか


FP2級の勉強をしているとき、宅建合格の経験が強力にバックアップしてくれていたのをひしひしと感じておりました。その「効果」について共有します。

「不動産」と「相続」分野がとても楽になる

「不動産」と「相続」の2分野は宅建の試験範囲と被っています。

「とはいっても、FP3級でも被っているんじゃないの?」

と思われるかと思いますが、FP3級よりももう少し深い知識を聞いてくるようになります。
ですが、宅建をすでに攻略済みであれば、多少深い知識を聞かれようとも余裕です。なんなら宅建のほうがはるかに深みにいますからね。

そのため、テキストに立ち返るようなこともなく当該2分野についてはひたすら過去問周回に打ち込むことができるという寸法です。

ただし、「相続」分野については路線価や事業承継等、宅建の範囲外の問題もありますので多少はテキストに戻っての学習が必要かもしれませんのでご留意ください。
とはいえ、純粋にFP3級からステップアップしてくるよりも間違いなく「楽」です。

長い選択肢に耐性ができている

学科試験については「○× と 3択」だったFP3級に対し、FP2級では「すべて4択」となっております。

単純な用語の4択なら気が楽なのですが、宅建並みに一つ一つの選択肢の文章が長いですので、FP3級からそのまま問題に取り組んだら「うわっ・・」っとなること請け合いです。不動産分野にいたってはそのまま宅建の本試験に出てきてもおかしくないような問題もありました。

ですが、この「長い選択肢」も宅建を乗り越えたことにより耐性がついていましたので特に抵抗なく問題演習を進めることができた結果、80時間程度で合格できたのだろうと考えています。

実技試験に力を入れる


学科試験については過去問を繰り返し、『直前予想模試』に取り組めばそこまで苦戦することはないですが、実技試験については学科よりも力を入れて勉強することをおすすめします。

実技試験の主体は「資料を読んだうえで与えられた設問に答える形式」となるのですが、資料には書いていない、己の知識から情報を引き出して解答するようなパターンもあります。

例えば、「源泉徴収票の控除金額を計算せよ」という問題があるとして、素直に資料に沿って計算しても解答として金額がずれてしまいました。解説を読むと、「基礎控除」が計算から外れてしまっていたようでした。

他にも「遺族基礎年金の基本金額や子の加算」等も暗記していないと計算に乗せられないので、単純に資料を読み解けばいいというわけではないことや、資料のどこを聞かれるのかといった「出題傾向」に慣れるためにも多くの問題を解いていくしかありません。

分野ごとに取り組んでもいいのですが、「保険証券からもらえる保険金を計算する問題」は続けて取り組むと疲弊するので年度ごとに取り組んだほうがいいかもしれません(※個人の感想です)。

などなど、実技試験は「独特のクセ」がありますので繰り返しになりますが学科よりも力を入れたほうが良いです。

受検当日に注意・意識したこと


学科試験は時間が余るので途中退室する

学科試験は問題数に対して制限時間が長い(120分)です。いっそ90分でもいいくらいに時間が余りますので一通り解き終わって見直しがすんだら遠慮せず途中退室しましょう。

実技試験まで、近くでお昼を取ったりするだけの時間は十分にあります。

自信があれば、解答速報で学科試験の合格を確認する

「ちょっと今回ダメかも・・」という状況であれば余計なプレッシャーがかかりますのでおすすめはしませんが、「手ごたえあり!」なのであれば解答速報でおおよその成績を確認するのもありです(どうせ実技試験まで暇ですし)。

過去問道場のX(旧Twitter)では12時過ぎくらいから解答速報を見ることができます。自分の回答番号を入力して自己採点も可能です。

過去問道場のサイトからは移動しづらいので、ポストのリンクから飛ぶのが間違いないです。

実技試験は、保険証券の読み取りは最後にする

これは私なりの回答テクニックになりますが、「保険証券の読み取り問題は最後に回す」のがおすすめです。

なぜなら、当該問題は「足し漏れ」が頻発するからです。

他の問題は割と答えるべきものがすぐに出てくることが多いのですが、「保険証券読み取り問題」はじっくりと取り組まないと必ずケアレスミスします。

例えば「がんに罹ったときの保険金」を問われた場合ですと2枚目の保険証券にある「がんで死亡した場合の保険金」をうっかり足し忘れるですとか、「入院費は4日目から日数計算する」ですとか人の虚をついてくるような仕上がりになっているからです。

ですが、冷静に読み漏らしなく取り組めば失点の確率はグッと減ります。

他に解くべき問題が残っている中で冷静に読み進めるというのは難しいですので、保険証券の読み取り問題は最後に残すべきと実際の経験から学びました。この工夫だけで問題演習中も間違いが大幅に減っています。

まとめ


★FP2級独学合格のコツ

  • FP3級、宅建ホルダーであれば「過去問道場」と『直前予想模試』で十分

  • 学科試験よりも実技試験に力を入れる

  • 学科は途中退室し、実技では保険証券読み取り問題は最後に回す

FP2級を勉強することで、普段頂戴している給料や天引きされている社会保険料、投資信託や所得税といったお金の知識がしっかりと身に着きました。

自身の財産を守れるだけでなく、(推奨しているわけではないですが)投資により「攻める」ことも知識があれば知らないよりも低リスクで可能になります。

試験のための勉強に取り組んで無事合格した後は、勉強中に特に興味を持った分野(私は投資信託や株にさらに興味がわきました)の勉強を引き続きしたり本を読んだりといった選択肢ができると存じます。

以上です。

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