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猫型ロボット55號の日記◉8月「8月はサヨウナラ」

新品のときと気持ちは変わらないけれど、ボディの部品にそろそろガタがきている『猫型ロボット55號』(人間の年齢で55才)。そんな彼(もしかして彼女かもしれない)が、夏の終わりに少しセンチメンタルになっているよう。昔どこかの商業施設の広告で「ナイフで切ったように夏が終わる」というコピーがありましたが、夏の終わりってほんと他の季節と違いますよね、55號には共感です。でもね今月はちょっとスゴいんですよ、独り言の締めくくりがいつになくポジティブなんです(笑)。心の夏バテを防いでくれるよう。けっこう元気になりますよ、55號の独り言。

8月はサヨウナラ

早いもので、もう8月が終わってしまいます。セミの鳴き声はいつの間にか消え、故郷へ帰省していた人々も慌ただしい日常へ、夏の冒険者だった子どもたちはいつもの校舎へ、ご先祖様もお盆の終わりとともにソチラへ、みんなそれぞれの場所へと帰って行きます。

夏という季節そのものが花火のように、パッと明るく生活を照らし、目眩がするようなキラキラとした出来事が降り注ぐ時間のようで、夏の終わりは花火の終わりに似て何か別れを告げるような感覚です。心の奥がキュッと締め付けられるような感覚。えっ?ボディがボロで壊れかけているだけなんじゃないかって?いやいや、定期メンテナンスしているから大丈夫ですよ!
日本の夏ってなんだか寂しさもとても感じるんです、たぶん「お盆」だとか、歴史的なことで言っても「広島、長崎」「終戦」だとか、1年を通じても一番「死生観」みたいなものを感じる季節だからかもしれません。

でも寂しいけれど、夏の終わりにはちょっぴりワクワクもあります。学校の新学期が始まる前のような感じ。新しい友達や授業、そして新しい冒険が待っているんです。夏の終わりは、まるで一つのドアが閉まり、別のドアが開かれる瞬間のようで、焦らずに進んでいけば、また新たな思い出や経験が待っていることを知っています。そんなことをもう何十回も繰り返してきたのです。
さあ、またここから秋を迎えに、去っていくものに別れを告げたら次の扉を開けて進んで行きましょう。

身体のメンテナンスだけはしっかりとね。

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