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(詩) 流れない夏の雲

真夏の炎天下

ひとり佇む原っぱ

真上には積乱雲の一片

まったく動かない

二年前の衝撃

友の死の報

ひと言も語ることなく

逝ってしまった

何故なのか

いまだその問いへの

答はない


わたしは語りかける

けれど谺のように

わたし自身へ

反響するだけ

何もなし得なかった

虚ろな悔恨の波

ひたひたと胸に迫る

三度目の夏の日

紺青の空に浮かぶ

真っ白な綿雲ひとつ

いつまでも流れない


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