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(詩) 記憶に浮かぶ水蓮

真夏の盆地の底
まったく風がない
古の都に喘ぎ
求めるようにうろつく

古刹の片隅
ひっそりと咲く
炎天下の水蓮
水面に浮かぶ真っ白な花

ぎらつく陽を浴びて
身じろぎもせずに
一輪の水蓮に魅せられた
50年前の点景

若すぎたその時の感性を
今、手繰りよせてみたい
糸は縺れてしまっているが・・・


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