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大波小波、ドラッグストア業界再編の先の未来

27日、スギホールディングス(HD)は調剤薬局を展開するI&Hを連結子会社化すると発表をした。
直近の決算の売り上げを見ると、スギHDは6676億円、I&Hは2233億円で単純に合計すると8909億円となる。

有名ドラッグストアの直近の決算の売り上げ順を調べると、

  1. ウエルシアホールディングス 1兆1442億円

  2. ツルハHD 9700億円

  3. マツキヨココカラ&カンパニー 9512億円

  4. コスモス薬品 8276億円

  5. サンドラッグ 6904億円

  6. クリエイトSDHD 3809億円

となり、スギHDはコスモス薬品を上回る規模になりそうだ。

スギHDはドラッグストアのスギ薬局などを中部や関東、関西中心に薬1700店舗を展開し、I&Hは病院近くに店を構える「門前薬局」が主力で介護サービスも運営をしている。
スギ薬局では処方箋の取り扱いが多く、薬剤師のノウハウをI&Hと共有し、今後の成長に活かしていくようだ。

スギHDは23年12月に薬日本堂(漢方専門薬局)を完全子会社化しているが、実は低価格の食品や日用品を扱うドラッグストアに業界再編の大波が来ている。今回のI&H子会社化もその流れとみて間違いないだろう。

28日、ウエルシアHDとツルハHDは経営統合をはじめると発表した。
業界1位と2位が手を組めば3位のマツキヨココカラ&カンパニーを大きく引き離すことになる。
ツルハHDはイオンと業務提携を行っており、今後商品開発や物流面でも大きな変革が起きそうだ。
それは国内だけにとどまらず、海外にも及ぶだろう。
医療サービスがまだまだ行き届いていない地域など、市販薬やサプリメント、さらに日用雑貨が揃うならそこは強みになれるのではないだろうか。
ドラッグストア業界再編のゴールはまだ先だ。

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