株式会社デュナミス【スタッフブログ】

このブログではデュナミススタッフが医療ニュースに関してコメントを発信しています。 デュナミスのホームページはこちら ▶ https://www.dyunamis.co.jp/  〈医療分野のニーズに応える高度なメディカル・クリエイティブを提案します〉

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最近の記事

がん早期発見の技術開発が躍進

 初期段階では症状がほとんど現れない膵臓がんは「暗黒の臓器」と呼ばれています。腹痛や食欲不振、黄疸などの症状が出る頃にはかなり進行しています。  国立がん研究センターが集計した5年後生存率によると、膵臓がんは男性8.9%、女性は8.1%という結果が出ています。これは肺がんの男性29.5%、女性46.8%などに比べて、生存率が極端に低いことがわかります。膵臓がんで亡くなる方は胃がんと並び、日本では年間約4万人(2022年時点)とされています。  名古屋大学発スタートアップ企業

    • コンビニでも市販薬購入が可能に

       現在の薬機法上では、薬剤師や登録販売者がいない店舗は第1〜3類の一般医薬品を原則扱えない。また、第1類は服薬上の注意点を理解する必要があり、薬剤師による販売が義務付けられている。しかし、厚生労働省は薬剤師や登録販売者がいないコンビニエンスストアなどの店舗でも購入が可能になるように方針をまとめ、2025年の通常国会への薬機法改正案の提出を目指している。成立すれば1〜3年後の施行となる見通し。  コンビニ購入の流れとしては、スマホアプリのダウンロード後、薬剤師らとやり取りを行い

      • 日本のAI医療機器が新興国医療で活躍

         近年、AI技術の進展により、医療分野でもその恩恵が広がりつつある。特に新興国における医療の課題に対して、画像解析技術が大きな役割を果たしている。  エルピクセル社ではタイで結核診断にAIを用いた診断支援システムを導入する。東南アジアやアフリカなどの新興国では結核患者が多く、医師数が不足しているために適切な診断や治療が十分に行き届いていない現状がある。同システムは8月にタイの保険当局に承認申請されており、認可されれば医療機器として販売が可能となる。同システムの特徴としては、大

        • 梅毒感染流行拡大 1万件超の最多ペース

           梅毒感染の流行が止まりません。感染拡大を受け、自治体は保健所などの対策を進め、早期発見の重要性を発信しています。    梅毒は「梅毒トレポネーマ」という病原体により引き起こされる感染症です。梅毒の病変部位と粘膜や皮膚が直接接触することでうつるため、主に性交渉により感染します。この病原体は低酸素状態でしか生存できず、また低温や乾燥にも非常に弱いという性質があるため、梅毒の感染経路は限定されています。  症状としては、性器や口の中に小豆から指先ほどの大きさのしこりや痛みの少ない

          小児薬「ドラッグロス」解消へ前進

           2024年の世界の小児薬市場は約1303億ドルと予測され、全体の医薬品市場の中では小規模である。そのため採算が取れず、小児薬の開発が進まない「ドラッグロス」の状態が起こっている。特に日本は欧米に比べてドラッグロスが顕著で、成人向けの薬を細かく砕いて使用するなど、適応外使用が広がっていることも課題とされている。  ファイザーではニーズの高い小児薬を日本と海外で同時に開発に取り組み、9月に日本で初となる成人・小児向けダニ媒介性脳炎のワクチンを販売。イーライリリーは偏頭痛やアトピ

          小児薬「ドラッグロス」解消へ前進

          オンライン診療の導入で介護現場の負担減

           SOMPOホールディングス株式会社のデジタル事業子会社、SOMPO Light Vortex(以下、ライトボルテックス)は、人手不足の介護現場でオンライン診療キット「タイトケア」の提供を拡大します。  タイトケアは小型機器で、手のひらサイズ本体には画面やカメラがあります。ビデオ通話はもちろん、体温のほか、肺や心臓の聴診音、咽頭や鼓膜、皮膚の画像を医師と共有できることが特長です。遠方にいても多くの診断材料を集められるため、対面の診療が必要でなければオンラインで診療し、薬を処方

          オンライン診療の導入で介護現場の負担減

          徹夜後の眠りが長くなる仕組みを発見

           徹夜で睡眠不足になると睡眠が長く深くなりやすく、脳が一定の睡眠量を確保しようします。この仕組みを東京大学の研究チームが動物実験で解明し、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに論文が掲載されました。    研究チームは「抑制性神経細胞」の一種の働きが眠気につながっていることを発見しました。抑制性神経細胞が活性化すると、十分な睡眠をとっているマウスでも長い時間寝てしまいます。しかし、睡眠不足のマウスで抑制性神経細胞の働きを抑えてみると、十分な睡眠をとっているマウスと睡眠時間

          徹夜後の眠りが長くなる仕組みを発見

          新型コロナ後遺症の不安を拭う未来

          東京都は8月13日、新型コロナウイルスの後遺症の情報を掲載した専用サイト「新型コロナ後遺症ポータル」(https://www.corona-kouisyou.metro.tokyo.lg.jp/)を開設した。 ポータルサイトでは、後遺症の情報や後遺症に対応した医療機関のリスト、心の相談や労働相談などの医療以外の相談窓口の案内、医療従事者等向けの情報が掲載されている。 これまでは複数のページに点在していた情報を一元化し、後遺症に悩む人の支援に繋げるとのこと。 東京iCDC(東

          新型コロナ後遺症の不安を拭う未来

          脳波でつなぐ新たなコミュニケーションの可能性

           カリフォルニア大学デービス校の研究チームは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の脳に電極を移植し、脳波から患者が話したい文章を高精度で読み取ることに成功した。このシステムはAIを使ってリアルタイムで脳波を解読し、英単語を正確に示すことができる。使用2日目には90.2%、8カ月後には97.5%の精度で正しく読み取った。発症前の録音データを基にコンピュータが本人の声を使って話すことが可能。会話のスピードは健常者の5分の1程度であるが、専門の介護者が聞き取る方法に比べ約5倍早い。

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          ドローン技術を有効活用し、医薬品の配送がスムーズに

           東京都渋谷区にあるエアロダインジャパンは、千葉県千葉市の公募事業「ドローン宅配社会実装サポート事業」に採択されました。7月10日、市の支援を受け、医薬品を薬局で購入した方にドローンを使って届ける実証実験を行いました。これは政府が定めたドローンの医薬品配送のガイドラインに沿って、受け渡しの要領や費用対効果を検証したものになります。  今回は、高齢者施設に入居する方が注文した少量の医薬品を薬局から施設にドローンで届ける想定で行いました。その際、片道約12.5キロの距離(習志野

          ドローン技術を有効活用し、医薬品の配送がスムーズに

          未来を支えるJMIP認証

          国際的に高い評価を得ている日本の医療サービスを外国人が安心・安全に享受できる体制の構築を目指しているが、言語の違いや、習慣、文化、宗教の違いが壁になっている。 14日、市立川崎病院が「外国人患者受入れ医療機関認証制度」(JMIP)の認証を得たと川崎市が発表した。市内医療機関では初めての認証となる。 JMIPは厚生労働省が平成23年度に実施した「外国人患者受入れ医療機関認証制度整備のための支援事業」を基盤に策定され、一般財団法人日本医療教育財団が認証機関となり、多言語による診

          地方経験が院長条件となる病院を2倍以上に拡大

           医師が不足する地方の勤務を経験していなければ院長になれない病院が、現在約700施設ある。厚生労働省はこの施設を従来の2倍以上に拡大する方針を示した。医師の地域偏在の解消につなげる狙いだ。  この地方勤務要件は2020年度に厚労省が始めた制度で、都道府県が医師不足とみなす地域の医療機関に医師が6カ月以上勤務した場合、厚労相が地域医療への貢献を認定する。認定がなければ地域医療支援病院の院長に就任できない。  今夏にも検討会を始める予定で、具体的には国や自治体など設置者や、施設の

          地方経験が院長条件となる病院を2倍以上に拡大

          劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者数、過去最多の977人に

           「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」の患者数が、6月2日時点で977人となったことが国立感染症研究所より発表されました。  STSSは免疫不全などの重篤な基礎疾患を保有していなくても、突発的に発症する場合があります。また、子供から大人まで幅広く発症する可能性がありますが、なかでも30歳以上の発症率が高いことが特徴として挙げられます。  腕や足の痛みや腫れ、発熱、血圧の低下などから始まり、劇症化して手足の壊死や肝不全、腎不全などの多臓器不全となり、数時間で全身の状態

          劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者数、過去最多の977人に

          微小な難治性がんを見つけ、即治療する遠くない未来

          11日、国立がん研究センターは1cm未満の小さな腫瘍を発見するための新たな画像診断技術の臨床試験を始めたと発表した。 実用化となれば、難治性で5年生存率が約13%と低い膵がんの早期発見、治療につながる期待が高まる。 現在、一般的な検査はCTや超音波内視鏡などだが、1cm未満の小さな腫瘍を見つけることは難しく、初期の膵がんは自覚症状もほとんどない。進行速度も早く、気がつかないうちに手術が難しい段階にまで進んでしまう患者が少なくない。 アップル社のスティーブ・ジョブズ氏が膵がん

          微小な難治性がんを見つけ、即治療する遠くない未来

          がんリスクを唾液で判定 各社の技術で自動化を実現

           医工連携団体のTOLICに所属するスタートアップ5社(岩手県盛岡市)の共同事業体が、唾液だけでがんリスクの検査ができる新手法を開発しました。各社の技術で検査を自動化しているため、手間が少なく、ユーザーの身体への負担が手術や採血に比べて軽いことが特徴です。がん細胞が出すマイクロRNAの有無でがんリスクの判定をします。  今回採用した検査方法はリキッドバイオプシーの一種です。マイクロRNAを次世代シーケンサー解析にかけて遺伝子情報を高速で読み取り、13種類のがんのリスクを調べ

          がんリスクを唾液で判定 各社の技術で自動化を実現

          枕に高さがあると脳卒中のリスク

          今年2月、国立循環器病研究センターの研究チームが、枕の高さが高い人ほど脳卒中の原因となる「特発性椎骨動脈解離」の発症リスクが高いことを発見しました。 特発性椎骨動脈解離とは、首の後ろの椎骨動脈という血管が裂ける疾患のうち、原因が詳しく分からないもののことで、若年や中年の脳卒中が起きる原因の一つらしいです。 研究チームは特発性椎骨動脈解離の患者の一部が極端に高い枕を使うことに着目し、特発性椎骨動脈解離の患者約50人と他の疾患の患者約50人について枕の高さを調べました。 その結

          枕に高さがあると脳卒中のリスク